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秋にとてもふさわしいピアノ曲が木住野佳子(きしの・よしこ)のニューアルバム「ランデヴー」。彼女の通算3枚目のアルバムは前作から数えると1年3カ月ぶり。木住野は、8歳からピアノを弾き始め、クラシックを学ぶかたわら、中学時代はビートルズのコピーバンドをやったりのロック少女を経て、ヤマハ・ポピュラー・コンテストでは2度も「ベスト・キーボード賞」を受賞。坂田明らジャズマンとの交流や、民謡の伊藤多喜雄グループに参加して、中近東ツアーにも参加するなど幅広い活動をしてきました。このアルバムは、ジャズを基盤にしながらも、とても聞きやすい透明感あふれる曲が収録されています。
全11曲のうち、8曲が彼女のオリジナル曲。残る3曲は、Milton Nascimentoの「VERA CRUZ」、J ohn Lennon & Paul McCartneyによる「Black Bird 」、Ned Washington & Leigh Harlineの「WHEN YOU WISH UPON A STAR」という具合。
彼女の音楽活動の幅の広さがこのアルバムに奥行きの深さをもたらせています。プロデューサーは、フィリップ・セス。このアルバム「ランデヴー」発売記念コンサートは、11月26日=東京原宿「クエストホール」▽29日=大阪「ブルーノート」▽12月1日=名古屋「ボトムライン」。問い合わせはウイングス(電話03ー3583ー9678)へ。(UNIVERSAL VICTOR、MVCJ-29001、3045円)
杏里の待望のニューアルバムは「TWIN SOUL」、不思議な魂の触れ合いや、出会いをイメージして付けられたタイトル。杏里がインターネットや人間の関係について書いている文章をちょっと長くなるけど、引用しましょう。「…インターネットを始めとして、メディアはどんどん発達してきているのに、人と人との交流、コミュニケーションが希薄な時代なんて言われています。みんな、心の底では愛情に飢えているのに、情の触れ合いによって、傷ついたりするのが怖くて、お互いに深く入り込むことを避けてしまっているのかもしれません。頭でばかり考えてしまい、物でしか結びついていない関係なんて。とても寂しいと思いませんか?…」
確かにインターネットは非常に便利なコミュニケーション・ツールなのですが、こうしたメディアの発展の裏側で、杏里の言うように人間と人間の関係がどんどん希薄になっていくようで心配ですね。時間と場所などの制約を解消してくれるメディアとして、ますますインターネットは便利な存在になっていくべきでしょうが、同時に僕たちは、今まで以上に人と人の触れ合いを大事にしなければいけない時代に入ってきていることを自覚するべきでしょう。メールの交換も大事ですが、たまには本人に会って話すことも必要です。会う時間すらないというのなら電話でもいいでしょう。
さて、もう一度杏里のアルバムに戻って。僕の大好きなテレビ番組「ポンキッキーズ」(フジテレビ系)や某カードのCFでおなじみの「Future For You」や、『礼をつくす会社。礼をつくすクルマ』としておなじみのSATURN のCFソングに使われている「Close To You」などおなじみの歌が入っています。ちなみに「Close To You」は何度目かのリバイバルブーム中のカーペンターズの代表曲ですね。そのほかリー・リトナーが参加した「Our Little One」やロッカペラがコーラス参加した「晴れた日のワイパー」など話題性も。でもなんといってもの話題は、14年ぶりのリカバー曲の「CAT'S EYE-2000-」でしょうけれど…。全12曲。杏里のコンサート予定は、10月23日=茨城・竜ヶ崎文化会館▽24日=栃木・足利市民会館▽26日=アクトシティ浜松▽27日=名古屋国際会議場センチュリーホール▽29日=大阪厚生年金会館大ホール▽30日=滋賀・守山市民ホール▽11月1日=東京ベイNKホール。(FORLIFE、FLCF-3699、3059円)
JUDY AND MARYの最新シングルは、前のアルバム中で季節感の問題などで落ちていた曲「LOVER SOUL」の復活です。落ちた理由が、曲も詞もイメージされるものが冬の寒い感じだったためとか。したがってファンなら即わかりますが、この曲のレコーディングは今年の始め、冬のロンドン。…ということで、あぶなく年を越す曲でした。でも、めちゃんこ寒い曲かっていうと、そうじゃなくて、実は寒さの中で温かみがあるのです。愛するもの同士が体を寄せ合って温め合う感じがちゃんと描かれています。テーマは、寒さの中にも温かみがある、寒い冬の後には春がくる、なんてね。YUKIのヴォーカルにもそのあたりの寒さと温かさがしっかり入っております。
そしてカップリングが「BATHROOM」ってよくできていますねえ、このシングル。寒い時にははしっかり風呂場で体を温めよう、これはストレートながら、その通り。こたつに入るよりリフレッシュできるかもね。そう、寒い時はやっぱ風呂です。で、この歌の主人公は、風呂場で何をするのかっていうと、プーさんシャンプー(目にしみないあれかな)や「泳ぐアヒル」を持参して(これは長風呂になりそうですな)、体がピンク色にほてるまで浸かっている、本当は彼氏にみせたいこのハダカ、でも急がず騒がず、今はBATHROOMの中であなたのことを思っていたい、いい歌ですなあ。願わくば、長風呂なりすぎて、のぼせないことです。(EPIC/SONY 、ESDB-3800、1020円)
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筆者/copy right=フルタマコト cdnewsjp@yahoo.co.jp