CD NEWS

Mizunokuni mako-rin's CD NEWS

WE NEED GOOD SOUND!

| HOME | What's New? | CD NEWS 2008年2月22日号 |

更新日 2010-01-01 | 作成日 2007-09-20

Apple Store(Japan)

saori_yano_best.jpg

フットワークの軽さがいい

■01. Donna Lee (Charlie Parker)
■02. 砂とスカート (Saori Yano)
■03. Crazy He Calls Me (Carl Sigman & Bob Russell)
■04. Rizlla (Saori Yano)
■05. In A Sentimental Mood (Duke Ellington)
■06. Manteca (Dizzy Gillespie)
■07. I&I (Saori Yano)       花王 “アジエンス” CM曲
■08. Greenism (Saori Yano)
■09. My Ideal (Richard A. Whiting & Newell Chase)
■10. How To Make A Pearl (Saori Yano)
            日本テレビ系 “さきどりNavi” テーマ曲
■11. Lover Man (Roger Ram Ramirez & Jimmy Davis)
■12. Tico Tico (Zequinha Abreu)
■13. Open Mind (Takashi Matsunaga)
        テレビ朝日系列 “報道ステーション” テーマ曲

新装開店の第一弾は、やはり軽快なジャズから。矢野沙織は1986年10月の東京生まれ。小学校のブラスバンドで、9歳でアルトサックスを始めて、14歳でビリー・ホリディの自叙伝に感動して、自らジャズクラブに出演交渉に行く。このあたりのフットワークの軽さがいいねえ。でも、ふつう、中学生ではジャズクラブは難しいですよね。

そうは言いつつも、そうした彼女の熱心さは、業界の知られるところとなって、15歳でCDデビューが決定。16歳でジャズの名門「SAVOYレーベル」日本人アーティスト第2弾(ちなみに第1弾は、2002年1月11日にデビューしたピアノのアキコ・グレース)として2003年9月、デビューしている。そう、なんたってまだ21歳だもん。でも、ジャズ専門誌の人気投票(アルトサックス部門)では渡辺貞夫に次いで2位にランクされる実力はやはりただものではない。

矢野といえば、アメリカのライブハウスで、男性ミュージシャンと共にサックスを手に演奏するシーンやサンタモニカを闊歩する映像でおなじみ、花王のヘアケア製品「ASIENSE」のCMに出演。インパクトある映像に記憶している人も多いことでしょう。CMには、このアルバムにも収録されている「I & I」が流れていました。

さらに以前、たまたまニュース「報道ステーション」(テレビ朝日系)を見たら、彼女がこの番組のテーマソングを演奏されていました。伸び伸び堂々と演奏している様子は、あのころとても17歳にはみえませんでした。

自作曲「砂とスカート」のようなとても開放的で大らかな楽曲が跳びはねたくなるほど楽しい。タイトルも気が利いていていいなあ。

プロモーションビデオDVD付き2枚組。「ASIENSE」CMのメイキングが収録されているが、それよりも矢野の演奏が収録されている別のPVがおすすめ。このベストアルバムは、大きな可能性を秘めた矢野の魅力が詰まったお買い得なCDといえるだろう。

コロムビア、COZY-263-4、2940円)

Saori Yano Official WebsiteLinkIcon

maiko.jpg

箏がつま弾く新感覚ポップス

■01.ふたりしずか
■02.無花果
■03.天泣
■04.月桃
■05.おちょこのうつわ
■06.なごり桜
■07.梅の花
■08.雨夜の月
■09.花笑み
■10.ぽろぽろほたる
■11.雪あかり雪わたり

姉妹サイト「トークウィズ」( http://talkwith.info/ )で、インタビューしてから彼女の箏(こと)と声の魅力にとりつかれてしまった。お箏を弾きながら歌うなんて、それだけでも斬新でしょ。箏の音色と真依子の歌声がとても気持ち良くマッチする。

素顔の真依子は、とても可愛いのだけれど、CDで聞くと、かなり大人っぽい雰囲気なので、そのギャップに当初戸惑った。でも、慣れてしまうとそれも別の魅力である。逆にCDの声だけで描いた世界のまま、彼女に接すると別人のように思えるかもしれない。

そういえば、真依子の歌詞も大人の歌詞が多いので、とってもキュートな実物の彼女に接すると、しばらく同一人物と頭が計算し直して、見なせるまで少し時間がかかるかもしれない。それはそれで楽しい体験が待ちかまえていると思う。

「ふたりしずか」は、恋愛中の二人のラブラブな世界をそっとしておいてほしい、という願いが込められている。箏の音が厚みと緊張感を漂わせている。現代の歌なのだが、なんとなく時代劇にも使えそうな「時代」がくっついているような不思議な楽曲。「二人静かに咲かせておくれ」がフェードアウトしていくのは、なんとなくかなわぬ恋愛を暗示するかのようだ。

で、続く歌「無花果(いちじく)」が「ふたりしずか」のアンサーソングのようになっている。Bメロの「見えなかった星が二人して採った無花果が実っていた木の向こうにあった」という比喩。この「無花果」という楽曲すべてが比喩だらけの歌詞なので、頭を使わなければならない。恋は成就するか否か。現在進行形で結論はまだ見えない。見えないからこそ、恋が無事実ることを祈願している。その願いの込め方がいとおしいくらい、か細くほのかで、なんとかしてあげたくなる(よけいなお世話か)。

彼女の楽曲の魅力は、音の出ているところ、出ていないところの絶妙のバランスが取れている点だろう。つまり絶妙の間なのだ。彼女自身は「日本画とか書道とか日本の芸術って、余白の美しさがありますね。書道だと墨の部分ではなくて、白紙、白い部分の美しさがあります。俳句も全てを言い過ぎずに最小限の言葉のから想像力でその心を読み取る。古典箏曲では、音の無い空白の美しさがすごいあるんですね」と説明している。確かに余白部分があってこそ描かれた絵は生き生きしてくる。

そう思って聞くと一枚の絵画を見ているようなハッとする一瞬がある。緊張して聞かないと突然、箏の音に圧倒されたり、驚いたりするはずだ。

別れの予感のある楽曲「なごり桜」。「はららかに はららかに」の言葉と音の重なりがおもしろい。箏の音もすごいけれど、途中のベースの音にひどく驚く。特に一人でヘッドフォンで静かに聞いていると、その低音に思わず誰か来たのかと、あたりをきょろきょろうかがうほど。真夜中に一人で聞いていてびっくりしたので気をつけていただきたい。

僕のお気に入りソングは「月桃(げっとう)」。少し沖縄フレーバーのする楽曲。実際、彼女が沖縄旅行に行った時に着想し、できあがった楽曲。「会いたいよ、会いたいよ」のリフレーンが印象的。沖縄の魅力にはまるうちに、底抜けに明るい楽曲を作ろうとしたが、地元の人にかつてかの地が戦場となり、非常に多くの人々が「月桃」の咲く付近で命を落とした話から、この曲が生まれたという。「会いたいよ」は、恋人だけに会いたいのではなくて、思いもかけず命をうばわれた人々への鎮魂歌ともなっている。

キングレコード、KICS-1294、3000円)

maiko-net official websiteLinkIcon

PinkLady.jpg

☆☆☆☆

「〈COLEZO!〉ピンク・レディー ベスト 」ピンク・レディー

思う存分ピンク・レディーが楽しめる、聴くも良し、歌うも良し、踊るも良し



■01. ペッパー警部
■02. S・O・S
■03. カルメン’77
■04. 渚のシンドバッド
■05. ウォンテッド(指名手配)
■06. UFO
■07. サウスポー
■08. モンスター
■09. 透明人間
■10. カメレオン・アーミー
■11. ジパング
■12. ピンク・タイフーン(In The Navy)
■13. 波乗りパイレーツ
■14. KISS IN THE DARK
■15. マンデー・モナリザ・クラブ
■16. DO YOUR BEST(ドゥ・ユア・ベスト)
■17. うたかた
■18. ラスト・プリテンダー
■19. OH!
■20. 2年目のジンクス
■21. ポロロッカ

ピンク・レディーといえば、1976年8月25日リリースの「ペッパー警部」を始め、数々のヒット曲を出したアイドルデュオだけど、まこりんにはいつも「UFO」の日清焼きそばUFOのイメージが強くて、ほかのヒット曲をじっくり聴いてみることはなかった。

そういいながら、当時、時々シングルを買っていた隠れファンでもある。余談だが、当時ピンク・レディー派とキャンディーズ派がいて、よく議論をしていたが、僕のように両方とも好きという立場はいつでも微妙である。双方のほめる点はもちろんだが、けなす点にも同意してしまうので、「あんたはどっち派や?」と両方から突っ込まれる始末。

そのころは、必ず白黒はっきりさせないと気が済まない時代だったので、以降、議論には加わらず(加えてもらえず)、楽曲だけを聴いて楽しむことにした。この国のシステムは、今でもそうだが、YESとNOの二者択一が「好き」みたいで、その真ん中という選択がすべてにおいてできないところが、思考の奥行きを止めているような気がしてならない。

というわけであるので、今でもミーちゃん、ケイちゃん、ランちゃん、ミキちゃん、スーちゃんはいずれも好きである。それぞれの良さをあげていくときりがないので、レビューに戻ることにするが、誰か一人なんていう結論は何の意味があるんだろうか?

阿久悠作詞、都倉俊一作曲のコンビによる楽曲は今、聴いてもなかなか新鮮でかっこいい。このベスト盤収録曲は、たぶん、オリジナル曲そのものを集めたと思われるが、なかなかアレンジが楽しくて、いたるところに遊び心があって楽しい。大瀧師匠が、パロディーの題材に使いたくなるもうなずける。ティーンエイジャー向けにも関わらず、音は大人の鑑賞にも堪える仕上がりになっている。

特に芝居がかった「モンスター」の「ワハハハ」の笑い声やそれに続くミー、ケイの叫びなんて、今でも十分楽しめる。曲のテーマがナンセンスものなのに、ストーリー構築には大人の気遣いが込められている点を発見するまで、なんと30年の時間がかかった(当時は聞き流していたんでしょうね)不勉強を恥じる。「透明人間」には1978年流行っていたスプーン曲げ、念力ブームなんていう時代を収録しているのも素晴らしい。流行歌ってこうこなくっちゃ面白くない。一曲聴いただけで、その時、自分自身が何をしていたか、何に興味をもっていたか……が分かる、これこそ流行歌の醍醐味だろう。

このアルバムの残念なのは歌詞は一式付いているものの、バックバンドの編成とか、プロダクションノーツのようなものが付いていない点。2000円という価格は収録曲数で割ると確かに100円以下で安値感はあるけれど、もう少していねいに作ってほしかった。世の中にはピンク・レディー研究者なんている(はず)なんだから、彼らに頼んでライナー書いてもらえば資料的価値は高かっただろう。

僕の個人的なお願いとしては「波乗りパイレーツ」のB面 USA吹き込み版を収録してほしかった。ビーチ・ボーイズのバックコーラス曲は、もう一度CDで聴きたいから。マニアックなお願いだなあ。

ビクター、VICL-41203、2000円)

PINK LADY OFFICIAL WEBSITELinkIcon

ご無沙汰しております、CD NEWSのmako-rinです。2008年初のCD NEWSです

お知らせもいろいろあります

◎御無沙汰しておりました、お元気ですか、CD NEWSのmako-rinです。 2007年8月以来です。翌月の9月上旬に尿管の結石破砕手術を受けました。うひひ、痛くないと医者は言っていましたが、あれは嘘、やっぱり痛かった。でも、ちゃんと石は壊れて流れていきました。ま、4,5年に一度こういう目にあうから、食生活変えないといけませんねえ、と毎回思うが改善できず……。
南大門.png2006年9月27日撮影
◎で、2007年8月28日から韓国にまたもや行ってきました。今回はソウルを延々と歩き回って、おかげでGoogle Mapを見てもソウル市内はだいたい分かるようにようになり、KBS Worldの中継場所も推測できるようになりました。我ながら一度ファンになると、とことん主義にあきれます。観光のモニュメント、中継放送の撮影ポイント、「南大門」が消失したのはショックでした。南大門から南東の坂道を上がって100メートルのところにある雑貨店の若い女性は、とても親切で、道に迷った観光客に流ちょうな日本語でていねいに教えてくれました。彼女もきっと毎日見る南大門が燃えてさぞ心を痛めていることでしょう。道をきいたお礼にコカコーラを買ったら「そんなに気を遣わなくていいのに」って日本語で言われてびっくりしてしまいました。また今度ソウルに行ったら、励ましてきます。韓国の人は道で地図を開いていると、みなのぞき込んできて、日本語で教えてくれます。主にソウル市内だけれど、さりげなくて親切。僕も外国人が困っていたら、同じように道を教えたいと思っています。

◎昨秋、四半世紀以上を過ごしお世話になった新聞社を退職しました。かねてから50歳を過ぎたら、それまでとは全く違うことをやろうと思っていたからです。4月から大阪にある某私立大学の教壇に立ちます。新聞記者と先生というのはずいぶん違う職種だけれど、現場で学んだことを若い夢がいっぱいある人たちに伝えていくのが楽しみです。近ごろの大学生は新聞はおろか本も読まないとさんざん周りの人から脅されました。そうかそうか、でも、日本語くらいは通じるだろうから、ま、なんとかなるだろうと思っています。大学で教えるのは手始めで、これから、今までやりたくてもできなかったことを、どんどんやっていこう、と計画しています。おもしろくなるぞ、きっと。

◎このCD NEWSを収録している「水の国」に姉妹サイトが誕生しました。インタビュー専門のサイトで「トーク・ウィズ」< http://talkwith.info/ >です。一度ご覧いただければ幸いです。まだ一人しかインタビューできていませんが、CD以外のレビューやコラムがこちらで楽しめるかと思います。まこりんマニアの人はぜひブックマークを。

◎半年ぶりのCD NEWSいかがでしたか。また、ご感想をお寄せください。
皆さんのご感想こそはmako-rinの元気の素です。
ご意見ご感想は、< cd.newsjp@gmail.com >へ

◎いつも書いていることですが、お読みくださる方が最後の一人になるまでのんびりと続けようと思っています。もしよろしければ、どうぞ引き続き御愛読くださいませ。
次回の更新もお楽しみに。
                       まこりん 敬白




CD NEWS最新.png■てなわけで今号がCDNEWSメールマガジン版は通算235号、ちゅうこと次は236号だぞ、うーむ。ゆっくりではあるが、250号に近づいておるな。だからどうした、ということでもないが、もう少し発行回数増やしたいなあ。おっと一人感慨にふけっておりました。で、恒例になりましたが、235号の裏話。

■MacBookに加えてiMacを導入した。新しくことをなそうとするときは出費がかさむものである。ま、いいか。問題はiMacを家に運び込む際に、生まれて初めてぎっくり腰になったことだ。3日間、動けずに寝ていた。寝ているのもしんどいけれど、起き上がれない(小用も一人であかんかった)から辛かった。いろんな理由で入院している人のことを思った。さぞ不便で腹立たしいことだろう。

■竹馬の友であるA君の奥さんが突然亡くなられた。まだとてもお若いのに。少し前にお会いしてお話をしたが、それが最後になってしまった。お見舞いにも行けぬ間に旅立たれた。最愛の人を亡くした友は、毎日辛い思いをしていることだろう。どう声を掛けたらいいのか分からないまま、49日。神様はどうお考えなったのだろうか? 一度じっくりお話をきいてみたい。

■前回、安倍ちゃんのお友達内閣の危うさを書いたら、本人は政権から逃げ出してしまった。敵前逃亡だ。かつてあんなみっともない辞め方をした総理大臣はいない。その後を受けた福田サンも半年も経っていないのに「これでは選挙勝てない」と人気低迷中。だからといって、安倍ちゃんのように途中で辞めようとした小沢サンの党が政権担当能力あるかと問われたら「?」としか答えようがない。しかし、この国は平和である。国会議員たちは対立する二大政党共に、二世、三世のおぼっちゃま、おじょうちゃまばかりで育ちがいいのだろうが、あれほど何もせずのほほーんとしていても、国民は寛容で怒ることもない、国家も沈没することはないのだ。きっと誰かがどこかで踏ん張っているのに違いない。いったいどこのどなただろうか? 
いつものフレーズ
期待は失望の母 でも 期待しないことには失望もできない
少しくらい有権者は期待しないと、議員ってやる気が出ないものかもしれない。

■水の国のWEBのリニューアルも静かに進行中。行方不明になっていた過去のバックナンバーも3つほど見つけました。編集作業が大変なんだ、実は。

■B.G.M.は定番『天下のザ・ドリフターズ』です。長さんも注さんも今はもういなくなったけれど、ドリフは永遠に不滅です。CD NEWSも、かくありたい。あの外国人のドリフのパッチもの、ますますいい味出ていますね。あの陣容で往年のコントできないのかなあ。

ババンバ、バンバンバン、宿題やったか(時間割りちゃんとチェックね)
ババンバ、バンバンバン、夜更かしするな(楽しい夜更かし♪)
ババンバ、バンバンバン、歯磨いたか(磨き過ぎると歯が磨耗します)
ババンバ、バンバンバン寝冷えするなよ(腹巻き売っていませんか?)、
ババンバ、バンバンバン腹こわすなよ、ババンバ、バンバンバン水分取れよ
今号も最後までお読みいただき、ありがとうございます。また来号!!


<おまけ>最近というか正直に言えばここ3年ほど、韓国ドラマにハマってしまい、とうとうドラマが見たいだけという目的でブロードバンドを光に変えてしまった。何しろロケ地見たさに韓国まで行ってしまうのだから我ながらあきれる。
今ハマっているのは、これ。「宮〜クン」です。主人公をはじめ出演者全員が愛すべき人々で、こんなに泣いて笑ってと楽しめるドラマはない。機会があれば、ぜひご覧ください。

 「宮〜クン」

mizu_logo.gif