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井上陽水と奥田民生の二人が組んだバンド名は、なんと「井上陽水奥田民生」というらしい。なんのひねりもないように見えて相当ひねり過ぎてこんな名前になったとしか思えない(いやいや、実はやっぱり全然ひねってなかったりしてね)。名前が変なわりには、曲はとても良い。ビートルズのリバプールサウンドを思い出させる中で(きっと若い人には新鮮なはず)、随所に陽水、民生らしさがしっかりひそんで楽しめます。実のところ、この二人3年近くそれぞれ私的なコラボレーションを深めてきまして、その中から小泉今日子の「月ひとしずく」、Puffyの「アジアの純真」なんてヒット曲があったわけです。こうした経緯の延長線上、当然、1996年11月からアルバム作りに入っておりまして、その成果は3月19日発売予定の「ショッピング」という名前でリリースされます。陽水が民生のペット「ハチ」にかまれるなど多大なリスク(?)をおいながらも完成したこのCD非常に楽しみなのですが、えええーい、このさい、先に楽しんじゃえ、と出たのがこのシングルで、これはもう傑作です。この二人かなりPuffyを意識しているようで、彼女たちよりかわいく歌おうと苦心している様子がありあり。例の振り付けで歌ってくれたらうれしいのですが、なんだかカラオケでもヒットしそうな感じで、宴会ソングにももってこいです。カップリングの「侘び助(ボツテイク」なんて実になめたタイトルつけて、本当に没テイクなら世に現われるはずないのですが、まあこの二人のことですから。ちなみに「ありがとう」はサッポロビール<生>黒ラベルCMソングとしても使われていて、陽水さん同様テレビ好きな人は何度も聞いていることでしょう。ソニーとフォーライフ両方から同時発売。(ソニーレコードSRDL-4337、フォーライフFLDF-1622、1000円)
鈴木ひろしとハッピーキャッツ、ジャックス、渡辺貞夫カルテット、フライドエッグ、サディステックミカバンド、つのだ☆ひろとスペースバンド、ジャップス.ギャップスなど日本のミュージックシーンの至る所に登場してきた「つのだ☆ひろ」のニューシングルは「そんな時にはSMILE」。R&B系で野太いこの人のヴォーカルはなかなかセクシーな感じさえあります。一見こわそうな風貌ですが(昔はもっとこわかった)、実にsweetな歌声にみんなおどろき、ファンになってしまうのでしょう。最近あの日テレの「夜もヒッパレ」に時々顔を出して楽しませてくれています。つのだの声にひかれてじっくりと聞きたい人にはアルバム「BITTER & SWEET」(ファンハウス、FHCF-2261、3000円) がおすすめ。(ファンハウス、FHDFー1611、1000円)
Rhythm Suiteの所属アーティストであるBluesette,wild flower,JANGO,Now Printing,Cindy,Party 2000らがそれぞれ選んでリメイクした名曲のカバーレコード。「WORK TO DO」(The Isley Brothers)をwild flower が、「CELEVRATION」(Kool&The Gang)をJANGOが、「A NIGHT TO REMEMBER」(Shalamar)をBluesetteが、「WHEN WILL I SEE YOU AGAIN〜Hip Hop Mix」(The Three Digrees)をCindyが、「TURN YOUR LOVE AROUND」(George.Benson)をBluesetteが、「NIGHTBIRDS」(Shakatak)をNow Printingが、「IT'S YOUR THING」(The lsley Brothers)をJANGOが、「VISIONS〜Hip Hop Mix」(Stevie Wonder)がCindyが、「WHERE IS THE LOVE」 (R.Flack&D.Hathaway)をwild flowerが、「BRAZILIAN RHYME」(E.W.&F.)から「FAMILY AFFAIR」(Sly&The Family Stone)のメドレーをparty 2000が、…という具合に気がつけばいつのまにか全部書いてしまいましたが、なかなかの選曲でございましょう。1970年〜1980年代のソウルポップスのカバーをじっくりお楽しみあれ。値段も素敵な価格2500円がちょっとうれしいかな。(ファンハウス、FHCFー2349、2500円)
筆者/copy right=フルタマコト cdnewsjp@yahoo.co.jp