毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時＝２０００年０５月０９日午前１０時３０分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆「太陽の花びら（original mix）」井手麻理子
■01. 太陽の花びら（original mix）
■02. 太陽の花びら（Jazztronik mix）
■03. 太陽の花びら（Perc-A-Holic mix）
■04. 太陽の花びら（instrumental）
最近、CMにも出演して、すっかり認知度が上昇した井手麻理子のニューシングル。KIRIN清涼飲料水「きりり」のCMソング。近年、リリースされるCDの多くはテレビの主題歌やCMソング（イメージソングというジャンルもある）などに使われて、タイアップが盛んです。テレビ局や企業にとって少しでも視聴率を上げるためにインパクトはもちろん、話題性のあるアーティストの作品を使いたいという姿勢が反映しているわけですが、レコード会社にとってもこれは実においしい。
宣伝費用が毎年削られていく中で、テレビドラマなら毎週毎週、CMなら毎日何度もオン・ジ・エアーされるんだから、大いに助かるしうまくすればスマッシュヒットも夢ではない。そんなわけで、ほとんどのCDのフィルム包装には「○○テレビドラマ「なんたらかんたら」テーマソング」なんていうシールが貼られていたります。もちろんそれ自体は悪いことではないですが、僕なんかしっくりきませんね。諸経費が安く上がっているんなら、定価を下げてほしい、と言ってみたい。
とはいえ、CD購入ターゲットである若年層のお小遣いのほとんどは、こうしたCDではなくて、今や携帯電話に注がれている率が高いのですから、少しでも安く買えるよう値段の設定を考えるべきではないでしょうか。シングルCDならカラオケを付けて２曲で１０５０円とするよりも１曲で４５０円なんて値段で出してほしいところです。５００円玉一枚のワンコインで勝負することもそろそろ考えるべき時期に入っているんではないでしょうか。そういう意味では、このシングル「太陽の花びら」もオリジナルがとても素晴らしいのだから、どうしてもというならカップリングは「instrumental」だけでいいのではないでしょうか。（インストものとして聞いてもこの「太陽の花びら」はよくできています。とはいうもののアフリカン・テイストあふれる「太陽の花びら（Perc-A-Holic mix）」も捨てがたいことは事実ですが…）ワンコインCD、いったいどこの社が先べんを切るでしょうか。
「太陽の花びら」は冒頭で書いたように今年2月下旬からON AIRされている KIRIN「きりり」のCFソングになっています。井手麻理子自身もギリシャ神話で芸術をつかさどる9人の女神であるミューズ役となってCMに出演しています。現在では詩や音楽の神とされる、ミューズ＝ギリシア語名ムーサイ（単数ムーサ）＝役というのは、なんとなく井手麻理子にぴったりの役柄ではないでしょうか。かなりの短髪が良く似合って素敵です。
（avex tune、AVCT-30019 、1050円）
◎☆☆☆☆「Whiteberryの小さな大冒険」Whiteberry
■01. Whiteberryの小さな大冒険
■02. ちこくのうた
ホワイトベリー（Whiteberry）とは、イチゴの一種で雪の中でもたくましく育つように品種改良された架空のイチゴのこと、とか。北海道北見市出身というよりも「在住」と表現した方が正確なよう。道東に位置する、ハッカ（現在では完全に廃れているとか。「サクマドロップ」のブリキ缶の中に入っていたハッカが大好きだったmako-rinには実に懐かしい響きだ）とタマネギしか有名なものがない、非常に平凡な町、そこに新しい有名ものとして誕生したのがWhiteberry。
1994年、Whiteberryはここ北見で結成（とはいえ、当時のバンド名はストロベリーキッズで、この時メンバーは小学３、４年生だった）。ギターの稲月の家の１階（元々は喫茶店）を練習スタジオ代わりに、猛特訓の日々を重ねて、この頃から地元の祭りを中心にライブ活動を展開してきました。1997年、日本テレビ系「投稿特ホウ王国」で紹介されたところ、偶然Sony Musicの新人発掘スタッフの目にとまり、Hysteric Blueを送り出したティーンズレーベル「POT ARTIST」の第２弾としてデビューが決定した、というからラッキーガールズそのものです。
楽曲提供に恩田快人（JUDY AND MARY）を迎え、現役中学生バンドは、昨夏遂にメジャーデビュー。しかも出したファーストシングル「YUKI」はオリコン最高位41位とスマッシュヒット。音楽番組のTBS系「CDTV」４月度エンディングテーマと、本人初出演のホテイフーズのデザート「たべごろ果実」CFソング曲のダブルタイアップ。作詞は、Dr.の川村恵里加とB.の長谷川ゆかりの共作。「友達」をテーマにこの世代にしか描けないとっても明るくてとっても気持ち良い世界を表現しています。作曲は前回同様、JUDY AND MARYの恩田快人。
なんたってけんかしても「ごめんね」と素直に謝れない時、さりげなく遊びに連れ出して、大きな声で大好きな歌をうたってしまう。これで仲直りするんだから、うらやましいし、ぼくたち大人は見習わなきゃ、と思ってしまいます。
ヴォーカル、 前田由紀（1985年10月12日生、血液型A型▽ギター、 稲月彩＝いなつき あや＝（1985年12月16日生、血液型A型）▽ベース、長谷川ゆかり（1985年10月25日生、血液型B型▽ドラムス、川村恵里加（1984年5月17日生、血液型AB型）▽キーボード、水沢里美（1984年12月25日生、血液型O型）
カップリングの「ちこくのうた」は家を出るのが５分遅刻だったのが、どこでどうなったか、なんだか川や海に行ってしまって完全なエスケープ（さぼり）になっているところが可笑しい。やっぱり授業は出よう、だって今しか勉強できる時はないんだから。
（Sony Records、SRCL-4812、1020円）
◎☆☆☆☆☆「LOVE TOGETHER」ノーナ・リーヴス
■01. LOVE TOGETHER
■02. IF YOU WERE THERE
■03. LOVE TOGETHER（dal-lop dub）
ワーナーミュージック・グループが自信をもってお送りする安心のブランド・ネームが「北青山的｣とか。不勉強で知りませんでした。時代を映す良質の音楽を作り出すアーティスト達を総称して｢北青山的｣と名付けたそう。ジャンル的にはバラバラですが、どのアーティスト達も個性的で楽しめそう。
で、きょうはノーナ・リーヴスを紹介しよう。僕がこのシングルを手にしたのは、プロデューサーがなんと筒美京平さんだったから。理由はいつも単純なのですが、やっぱり手に取って聞いてみて間違いなく楽しかったっす。すみません、iWeek、以来、ちっす言葉が直りませんっす（無理矢理？）。
ノーナ・リーヴスは、西寺郷太(Vo.)、奥田健介(Gu.)、小松茂(Dr.)の３人組。プロフィールを見ると｢君を楽しませる為に生まれてきたぜ！｣メジャーデビュー。それから約2年を経て、かつてのギターPOPからソウルPOPへと音楽的に進化を続けるノーナ・リーヴス。
それにしても変化の激しいバンドらしくって、このシングルはディスコです。でもさすがに筒美京平、実にさわやかで弾けそうな中に哀愁もあったりして素敵な楽曲になっています。カップリングはワム！もカバーしたアイズレー・ブラザーズの「IF YOU WERE THERE」となっています。とにかく踊りたい人には「LOVE TOGETHER（dal-lop dub）」というダンスバージョンもあります。
（ワーナーミュージック、WPC6-10077、1260円）
＜反省＞
◎「iWeek 2000〜Mac Days in GW〜」に多数のお越し、ありがとうございました。まだまだ疲れが残っていますが、とても充実した（でもしんどい）４日間でした。今年は前夜祭と初日のセッションに“舞台”に上がりましたが、あとは完璧に「立野コレクション」（御存じMr.Tipsの名前で知られて、日本一のMacコレクターの立野康一さんが所有する100台をはるかに超えるコレクションの中から厳選した歴代のApple製品を展示。Macの催しになくてはならない風物となっています）の学芸員として、あるいはOld Mac相談員として現場に貼りついておりました。いろんなお客さんがいてとっても楽しいし、刺激的でした。Macを使う人たちってどうしてあんなに個性的なんでしょう。おかげで一日完璧に寝込みました、あはは。
◎立野康一さんは期間中左手を三角巾で吊っていたのですが、普通の人はそういう時ってじっとおとなしくしているものなのに、御本人は全く気にせずにあちこち飛び回っているんですから、周りが冷や冷やものです。きっと吊っていることすら忘れていらっしゃるんだと思いました。で、その三角巾、漫画家の先生の直筆の漫画が描かれていて「これはステージ衣装」と胸を張るのですから…。お客さんの前では決して疲れを見せずサービスに徹していらっしゃる姿をそばで見ていて感服しました。立野さんと４日間一緒にいられて本当に勉強になりました、ありがとうございました。早く左腕を直してくださいね。で、昨日、御本人から「I LOVE YOU」メールが届きました（^_^;;）、怖くて開けられません。ま、Macなら大丈夫なんですけれど。「iWeek 2000〜Mac Days in GW〜」の記録はhttp://iweek.vow.ne.jp/ を御覧ください。このWEBの某所に僕の写真があったりします、分かりますかね？
◎そんなわけで２日ほど遅れましたが、なんとか更新にこぎつきました。ほっとしております。
◎簡単メールはここ！
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＜今週の一句＞今回も 日本橋行けずごめんね 立野さん（mako-rin詠める。めっちゃ字余り）
筆者／copy right=フルタマコト
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