CD NEWS07月 08日号


毎週日曜発行
   
   mako-rin's CD NEWS     
   
更新日時=2001年08月20日午後10時35分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp


 
CD印の飾り棚線マーク  

◎☆☆☆☆「freedom」佐田真由美


■01. freedom
■02. crossroads
■03. freedom 〜Instrumental〜
■04. crossroads 〜Instrumental〜


 佐田真由美(1977年8月23日生まれ)のセカンドシングル。ビジュアルがとっても精悍というかなんかフレッシュな躍動感があります。そう、今にも走り出しそうな雰囲気。

 3歳の頃からモデルとしてデビューしているからこの業界では結構長い経歴があるようです。小学生の頃よりサキソホンを始めたのが特技になっています。以降、学生時代を通じてロックやポップスを中心に音楽に親しむ。高校に入ってからはモデル業を一時休業。

 高校卒業後モデル業を再開し、20歳の時に講談社のファッション誌「ViVi」の専属モデルとなり現在も活躍中。2001年5月23日に第一弾シングル「pray/discovery」でCDデビューしています。

 この「freedom」も「crossroads」も佐田自身の作詞です。プロデューサーは、マックス松浦。

 「freedom」は、元気一杯の佐田真由美の個性をフルに生かした一曲。どんなことがあっても自分の生きていく道を貫き通そうという強い意志が感じます。SOTEC(一時Apple社とパソコンのデザインをめぐって紛争があった会社ですが)のノートマシン「AFINA note」のCMソングに使われています。

 (avex trax、AVCG-30257 、1050円)



◎☆☆☆☆「劇的な瞬間」斉藤和義


■01. 劇的な瞬間
■02. 黄金のサンダル


斉藤和義の久しぶりのシングル。一日の出来事を一番親しい君にだけ聞かせたら、うれしそうに、悲しそうに、そう僕の思いと同じ反応をしてくれたことがとってもうれしかった、そんな他愛もない歌なのですが、人間関係が空虚になればなるほど、こういう繋がりはとても重要な気がします。

 ちょっとしたことなのですが、斉藤和義は、「一人じゃないって思った」と感想を述べていますが、さり気ないこの言葉こそ、この楽曲のテーマのような気がします。僕らはこの世界に一人で生まれてきて、きっと死ぬ時も一人なんでしょうが、生きている間に自分の気持ち、相手の気持ちを分かりあえる人を求めているんじゃないか、と感じます。

 運良くそういう人に早く出会った人はやっぱり幸せものかもしれません。いつもお互いの話を言い聞かせる瞬間こそ、一番大事な至福の時なのかもしれません。「きょう、電車の中で、こんな人を見つけた」とか「八百屋のおっちゃんがニンジンおまけでくれた」とか、もう本当に誰が聞いてもどうだっていいような内容こそ、実に意味があるのです。

 まだ、そういう相手に出会ってない人もきっと出会うはず。決してひとりぼっちと諦めないことです。それにしてもこういう何気ない会話までスポイルさせてしまうような現実の社会こそ大きな問題やひずみがあると思います。誰もが他愛ないことをじっくり話し合える、そんな心のゆとりがある社会こそ、僕らが最も必要としているものかもしれませんね。

 「黄金のサンダル」は、懐かしい初恋の人への思いか。黄金のサンダルを履いた君は時空間を越えてどこにでも自由に動き回れ、僕はそんな君に会うと心臓が壊れなそうなほどドキドキしたもの。けれど、今の君は不自由な靴にがんじがらめになっているよ、もう一度黄金のサンダルを履いてみる気はないかい。そんな比喩的な楽曲ですが、とてもリラックスできるサウンドが心地良くて、テーマの重大性に気がつかないかもしれません。それはそれでいいと思うけれど、ずっと繰り返し聞いているうちに、ある日ふっとそのテーマに深く考え込んだりするかもしれません。

 (ビクターエンタテインメント、VIPCL-35320、950 円)


◎☆☆☆☆☆「サンキューミュージック」堂島孝平


■01. 高速の男
■02. ルーザー
■03. 今日が酸性雨なら
■04. 恋はふたりで
■05. だんまり
■06. ハートビート シンフォニー
■07. CHOCO ME BABY
■08. 空は水色
■09. TONE RIVER
■10. 夜間飛行
■11. サンキューミュージック
■12. マーブル サンデー



 堂島孝平の8枚目のアルバム。「ポップスにおける強さ」を徹底追求した堂島孝平ニュー・アルバムで、DJKH×GGKRのファースト・アルバムという位置付けでもあります。せつなくも泣けるメロディーと、強く弾ける楽しいサウンド満載です。

 冒頭の「高速の男」なんて松任谷(荒井)由実の「中央フリーウェイ」(アルバム「THE 14th MOON」1976年11月20日発売)を彷佛させるような作品。なんだかわくわくするような楽曲そのものはドライブの楽しさを伝えてくれて見事な一曲。同じようなモチーフで「空は水色」もいい感じの仕上がり具合。こういうポップスの楽しさを表現させると堂島孝平の才能はもっと見直されてもいいと思います。

 あまり押しの強さがないのがこの人の良いところでもあり、悪いところでもあります。彼の持つナイーブな雰囲気を大事にしながら、ジャパニーズ・ポップスの醍醐味をもっと多くの人にアピールするように伝えてくれたら、もっと素晴らしい仕事ができるのではないか、とmako-rinはひそかに思っています。

 タイトル曲「サンキューミュージック」なんて、この人の優しさと強い意志が感じられる楽曲だと思うのですが、どんなもんでしょうか。

 (日本コロムビア、COCP-50620、3059円)


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Coming Soon


<反省>
◎滋賀県民にとってうれしい出来事なのは、夏の高校野球で、郷土勢が初めて決勝戦に臨んだこと。たぶん、ほとんどの都道府県では一度は優勝経験があるのだと思うのですが、高校野球史上、春も夏も滋賀県が決勝戦に臨んだことは実は初めてなのです。

◎先日、休みを生かして映画をまとめて二つ観てきました。一つは宮崎 駿(みやざき はやお)さんのアニメーション「千と千尋の神隠し」、もうひとつはSTEVEN SPIELBERG監督の「A.I.(ARTIFICIAL INTELLIGENCE)」。いずれも現実とは少し異なった世界が舞台なのですが、アニメの主人公やロボットを通じてヒューマニズム、人間性について考えさせるエンターテインメントあふれる作品でした。楽しめましたね。何よりもポップコーン食べながら観る映画ってやっぱり幼い頃の夏の思い出を再び味わえて、実に楽しいなあって思いました。

◎「おせんにキャラメル」という売り子さんは映画館の中にはいないのですが、時々アイスクリーム売っている人がいたりしてその面影が残っています。映画の持つなんだかあたたかい雰囲気はやっぱり、あたりを暗くして、皆でその影を楽しんでいるところなんだろうな、という気がします。こればかりはテレビの明るいブラウン管からは決して味わえない部分。良く考えると安い娯楽ではないのですが、眠ってしまってもいい気安さもあって好きだなあ。


<今週の一句>更新日 遅れに遅れ 書きづらい

筆者/copy right=フルタマコト
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