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上々颱風の初のテーマアルバムっていうキャッチフレーズだけど、そうなると、今までのアルバムはテーマがなかったのか、っていう素朴な疑問を持ちあがりますが、まあ、あんまり深く考えるのはやめておきます。夏です、上々颱風です。これでいきます。このアルバムのテーマというのは、南の島「Gnahs」の一日。豊かな自然にあふれる中、アースミュージックのように、聞いているだけで、心なごんでくる快適空間をつくってくれます。暑い夏にさわやかさを運ぶ爽快なサウンドで、このアルバムを聞いている間はアジアの温帯モンスーン地域、すなわちじめじめ湿気いっぱいの空間に過ごしていることを忘れさせてくれます。暑ければエアコン、といったお手軽電化製品もありますが、同じ電気を使いながらも、音楽によって涼しさを呼ぶという手のこんだ仕掛けの方が僕は好き。実際のところエアコンがないだけなのですが、いいじゃない、昔から夏は暑いもの、と決まっているんだから。く〜〜〜〜〜う、ほんまに暑いですわ。でも、ここで上々颱風を聞く、ひいいいいいい〜、「涼しい!!!!!」(本当は痩せ我慢)。様々な音の遊びをしていてこれまでのファンなら一層好きになりますね。特に「ヨコスカ・バーニング・ナイト(アイランド・ヴァージョン)」とか「月の小舟(おやすみヴァージョン)」といった曲。団扇(うちわ)の似合いそうな一枚。(Epic Sony Records、ESCB-1820、2854円)
パーティーミュージックが得意なHalunillet(ハルニレ)の2枚目のアルバム。タイトルの「Asterism」とは、3つ星印とか、星座という意味があります。小倉あすか(Vocal,Background Vocal,Lyrics)、園畑貴之(Keyboards,Background Vocal,Composer)、木村佳世(Sax,Background Vocal,Lyrics)の3人組みで1995年に結成し活動している、いわば、女2人に男1人といった逆ドリカム状態。3人の個性を表わして「Asterism」と付けたのか、ちょっとへりくだって「この作品は3つ星」、と言っているのか定かではありませんが、キラキラと3人の才能が星のように輝いているのは確か。ジャケット写真(映画館で3人が3Dメガネをかけてスクリーンに釘付けになっている絵柄)がほのめかしているように、11曲の楽曲はまるでひとつの映画を見ているよう。実に楽しい気分にさせてくれ、パーティーミュージックと呼ばれるのもうなづけます。最高点の星(☆)5つを贈りたい出来です。(FUNHOUSE、FHCF-2380、3059円)
同時発売された「life behind TV」もなかなか良いので、これは後日取り上げることにします。矢野顕子20枚目のアルバム「Oui Oui(ウイウイ」の一曲目は、なんと渚ゆう子の1971年のデビュー作品「京都慕情」(矢野のタイトルは「Kyoto」)なんですわ。ああ懐かしい。僕はラジオのリクエスト番組のプレゼントでこのレコード(当時一枚400円くらい)が当選した思い出があるので、曲が流れ出した途端タイムスリップしましたねえ南禅寺から鹿ケ谷にかけてブラウンの制服着た女子高校生とか京都見物でアンアンとかノンノを小脇に抱えた大学生がうろうろしていましたね。今もしているか? 確か「京都の恋」でベンチャーズが入ってきたのでしたね。懐かしゅうごんざります。
アッコちゃんの「Kyoto」に続く曲は沖縄民謡の「Jin Jin」です。なんだか観光旅行をしているような…。そしてスマッシュヒットの「クリームシチュー」に飛んでいきます。このあたりの選曲の才能、さすがです。ぐいぐい聞くものをひきつけていきます。気がつきゃ、アッコワールドにはまっているのですよ。「Happiness」では、わかりやすい言葉でしあわせとは何かを語ってくれているし、人を好きになることに関しては「Oui Oui」。これも言葉は大変わかりやすいのですが、非常に大きなテーマを抱えています。(Epic Sony Records、ESCB-1816、3059円)
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筆者/copy right=フルタマコト cdnewsjp@yahoo.co.jp