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「PUFFY」の大貫亜美ちゃんと吉村由美サンが、それぞれソロとしてシングルを発売しました。亜美ちゃんのは、かなり音的に遊んだ出来になっていまして、奥田民夫の「コーヒー」「悩んで学んで」のコラボレーションで知られるAndy Stumer が作曲、プロデューサーも担当。作詞は亜美ちゃん自身。ひょうひょうとしていてかなりとぼけた歌詞は、まさに亜美ちゃんの世界なのかもしれません。PUFFYの時とは違ってかなり大人っぽい雰囲気。曲はなんだか、懐かしい音がしていて、僕は車の中でリピートのしどうしで、たぶん、もう30回は聞いたと思います。
一方、由美サンの方は、ピチカート・ファイヴファンならすぐに曲を聞いて気がつくのですが、小西康陽クンの作詞・作曲。引田三枝子がカバーバージョンした、あの「V・A・C・A・T・I・O・N」とは違いますが、まさにこの季節の歌。こちらのプロデューサーは桜井鉄太郎。由美サンは、こうした明るく軽い歌がなかなか似合っています。パンチが効いていて夏バテ気味のあなたに強力なカンフル剤。
2人のいずれの曲もタイトル曲が、ソニーパスポートサイズハンディカムのCMソングとなっていて、カップリング曲の方は、テレビ東京系アニメ「はれときどきぶた」のオープニングとエンディングテーマ曲になっているといったレコード会社側の気配りとバランスの取れた構成となっています。双方ソロの良さが出ていてなかなかおもしろい。来月にはそれぞれのミニアルバムを一緒にした2枚組みアルバムを発売する予定で、2人のソロ活動もどうかご注目を。(EPIC/Sony Records、ESDB-3766、ESDB-3767、各1020円)
これも小西クンのネタ。ちょっと新しくないのですが(今年2月発売)、東京の斎藤さんからの強力プッシュものでございます。彼はピチカート・ファイヴの大ファン。「小西康陽ががっぷり四つに取り組んだという、このモダチョキのベスト盤、とにかくすごいから聞くように」とかなりしつこく言われ、聞いたら斎藤さんのいう通りぶっ飛びました。モダチョキのしつこさは、相変わらず胃がもたれるほどのすごさで、これは関西人でかろうじて耐えられるもので、それ以外の方がたぶんうっかり聞いた場合は、思わずプレー ヤーに入っている銀色の円盤取り出して「ていい〜〜〜」と投げ飛ばすかもしれません。投げてもいいけれど、ちゃんとあとで回収してきてきてね。限りある資源を大切に。それほどのすごさなのでありまする。あるいは、これは野宮真貴が、ひょっとして浜田マリに変身しているのではないか、あれれ、その逆か、と思えるほど、ある意味で類似点を見い出せる謎を秘めた隠れピチカートマニア必聴のアイテムなのかもしれません。とくにおすすめは、「自転車に乗って、」。これはピチカート・ファイヴとモダンチョキチョキズの完璧な融合。いつのまにか「ベイビイ・ポータブルロック」に変わってしまいます。どうも野宮さんのためいきもしっかり収録されているようなのです。「モダンピチカート・チョキチョキ・スペシャル・ファイヴズ」とでもいうべき素晴しい出来具合なのでありまして、なんだか僕も書いていて訳がわかんない。ところがこのCD意外と売れていないようでこまめに探せば初期限定盤が今でも手に入るのです。さあ、すぐレコード店に行こう。モダチョキでレディメイドを楽しもう。(KI/OON Sony Records、KSC2-178〜9、3150円)
故・武満徹の手がけた歌(12曲)を集めて、親友だっ小室等が歌ったアルバム。武満のアンソロジーアルバムであり、二人の友情をあらわすアルバムです。武満の作ったフォーク、ジャズ、ポップといったようなジャンルにこだわらない歌の数々が小室のやさしい声で生き返っています。武満の別の一面がみられますし、小室が昨年秋の「時間のパスポート」からずっと、武満にこだわり続けているのがわかります。でも、そういう知識は横に置くとして、すべての曲は実に素朴で聞く人の心をおだやかなものにしてくれます。疲れてしまった体を休ませながら、アコースティックなこのアルバムを聞いていると、感じるものが多くていつの間にやら疲れも吹っ飛んでしまいます。心のビタミン剤のようなCDなのかもしれません。(FOR LIFE 、FLCFー3684、3059円)
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筆者/copy right=フルタマコト cdnewsjp@yahoo.co.jp