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LAZY KNACKのニューアルバム。イギリスに留学したり、音の勉強をいろいろやってきた成果発表アルバム、という位置づけでしょうか。それにしても、ツインボーカルユニット、香月優奈と清水聡の両人が17歳という若さってのはもう十分よくわかったから、タイトルまで「17」を入れるのはいいかげんにやめたら、どうって思います。なんか若さしか売り物がないみたいで二人に失礼だと思うから。
CMソング制作などヒットメーカーとして知られるジョー・リノイエ(JOE RINOIE)がプロデュースしている作品が「DISTANCE」など計4曲。デジタルサウンドの中に、二人のヴォーカルがかなりのドライブ感を秘めながら炸裂していて、気持ちが高揚するっていうか本当に弾けてくるんですねえ。そうかと思えば、香月の甘い歌声をのせたバラードがあったりで奥行きが出てきました。原宿のホコ天では女子高校生の人気ものだったころ感じを思い起こすような「As you like it」は、昔の田原俊之に歌ってほしいようなノリで、ちょっと笑ったけど、いいですね。コミカルな歌もいいけれど、ぐっと落ち着くバラード曲がおすすめ。もう一つアカペラ風の「Our song」も聞きものですのでお忘れなく。石井妥師が作曲(計5曲)や「CHANCE」のようにバックコーラスで登場しているのも話題の一つ。(ファンハウス、FHDF-2393、3059円)
ジャングルブッダのメンバーは、Maiジャングルブッダ、Kazuoジャングルブッダ、Makotoジャングルブッダの3人。なんだかなあ〜〜〜、という感じすごくあるのですが、非常に気になっていたので悩みながら紹介します。うーん、まったくの無国籍な音楽っていっていいと思います。興味のない人はパスもあり、と思います。ちょっとインド入ってます、フィンガー5も、ごっそり入ってます、ハッスルも、アルプス電気のテレビコマーシャルのようなノリのサウンドも。で、ごちゃごちゃしているように思うでしょう。うーん、はっきりいってめちゃくちゃごちゃごちゃしています。この難解さを超えて「なんだかな〜〜〜方面」に行ってしまったのは、あのローリー寺西改め、ローリーなのです。何やってんでしょうかねえ。これまでの音楽歴もさっぱりわからない人でしたが、ついに究極のわからない世界に行ってしまったのでしょうか。インドやブッダ方面は、ビートルズのジョージ・ハリスンやAppleのスティーブ・ジョブスが昔行ったところ、だからってローリーまでが行かなくてよいと思うのですが、行ってしまったからしょうがない。最後の曲「ROBOT」は, 作詞松本隆、作曲筒見京平のクレジットが。目が・(点)になってしまいます。曲を聞くとそういえば昔、こういう曲ありましたねえ、「お気に召すまま」だったでしょうか。ローリーシンプルテクノサウンドが最後めっちゃ盛り上げて“極楽浄土”に送り込んでくれます。もう、なんだかわからない。金が余っている人買ってください。なかにはいい曲もあるんですから、本当に。(EPIC/SONY、 ESCB-1832、2447円)
茶の間の人気者、猿岩石ですが、歌を出したら、結構うまくて売れちゃったわけです。この二人、漫才師なのに、漫才はことのほか下手で、海外に放り出されて、旅行をするその生態がおもしろくも、悲惨で、感動的だったため、多くの支持を得て、やっと帰国したら、すっかり人気者になっていた、という数奇な運命を実践中なのです。その生き方に関しては異論もあるでしょうけれど、CD NEWSは、二人のCDだけを聞いて考えることにします。
はっきりいって、音楽方面がこの二人には一番合っているような気がします。このままミュージシャン方面に進んだ方がいいと思います。二人のお笑いのセンスは、たぶんこれ以上なんともならない、と思いますが、音方面はなかなかだと思います。「まぐれ」とか言っている場合ではありません。確かにまぐれで芸能界に存在しているのは、彼ら二人以上にファンの方がよく知っているはずです。アルバムに「まぐれ」なんていうタイトルを付けてしまうセンスなんですから、これは笑うことすらできません。なんだか笑っていたのに、このタイトル見て急激に現実の世界に引き戻されたような気がします。森脇くんも有吉くんもこの際、人気のあるうちにミュージシャンの勉強をまじめにして、生き残っていってほしいと思います。
皆さん、特に僕のことをよくお知りの方は、また悪い冗談をいっていると思われるかもしれませんが、そうではないのです。ミュージシャン猿岩石、なかなか侮れません。本当にこのアルバムは、フォーク調(しかもかなりのどかな時代の)で、心洗われるものがあるのですから(「コンビニ」なんてかなりあざといですけれど、いい歌ですし、時代も反映しています)、決して前言は冗談半分でいっているのではありません。このアルバム猿岩石というクレジットがなくても十分販売できたと思うほどです。(日本コロムビア、COKA-14356、3059円)
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筆者/copy right=フルタマコト cdnewsjp@yahoo.co.jp