CD NEWS10月12日号

毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1997年10月12日午前10時10分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp

  • 「ボクはロケットマン」The Turtles

     恒例、聞きのがしサウンドの発掘の時間です。このThe Turtlesのシングルは8月21日に発売されていたもの。そのいかしたバンド名から推測されますように(?)メンバー4人とも完璧な関西出身。ヴォーカルの松本タカヒロ(松っちゃんの兄貴やないやろな!?、大阪出身)を筆頭に、道太郎(ベース、奈良出身)、山本昇(ドラムス、大阪出身)、岩見直明(キーボード、大阪出身)。なんだか、こんな名前のバンド、昔いたような気がしますが、まあいいや。バンドの方針は「ゆっくりゆっくり歩き始めます」やて、いいなあ、こういうの。音的にはちょっとテクノ系とヘビメタ系(死語か、これ)が入った1970年代サウンド(なぜか懐かしいけれど、なんと彼等が生まれた年代なのですね)。でも、なんだか、「愛するべき君のためのロケットマン♪〜」なんて頼もしくていいじゃないですか。どこに飛んでいくのか知らないけれど、その元気さと、彼女を思う気持ちに座布団3枚。一家に一台、ロケットマン。これ制御スイッチついてないんですか。
    カップリングは、昔のテレビ映画シリーズのバットマンのテーマソングにような「タートル002」。そういえばアメリカ映画にミュータント・タートルズってのがありました。誘拐されたかわいい彼女を救うため、4人の亀たちが忍者(なんでや!)の修行をして戦う、これまためちゃくちゃな設定の映画でしたが、チャンバラの修行をする亀たちが妙に可愛いらしかったのを覚えております。The Turtlesの4人もこれからいかなる修行を積んでバンド道を極めるか実に楽しみです。それにしても「The Turtles」って叫んでいるだけのような気がするけれど、なんだこりゃ。途中から昔のHONDA「CITY」のCMみたいになっているのがご愛敬。(Sony Records、SRDL-4411、816円)


  • 「GOOD!」高木ブー

     もう一本、聞きのがしサウンドの発掘。高木ブーさんの久しぶりのシングルは8月1日に発売されていました。昨年11月に「高木ブー ハワイアン・クリスマス」(SRCLー3727、1800円)のミニアルバムを出して以来です。ブーさんのハワイアンものって本当に素敵なんですよ。なんだか「ドリフターズの」ってイメージが大変強いので、ノベルティー(novelty)的な感じをみんな持つみたいですが、どうか一度手にして聞いてみてください。きっと、その考えは一変し、ブーさんのほのぼのとした歌声、「GOOD!〜Hawaiian Version」のアロハなサウンド、そして人恋しくなる歌詞などに、気がつきゃ、ブーさんの頭に後光が射しているのを発見してしまいますよ。サビの「世代を越えて〜♪」部分は本当に泣けます、うう。なんだか喜劇人ブーさんとクロスしているようで、名曲ですね。
      タイトル曲とカップリングの「素敵なリズム」共に、あのホフディランがコーラスに参加しています。「ホ」の字に濁点がないのに注意してくださいよ。<本物のBOB DYLANは、今秋ニューアルバムを出すようですが、ベスト盤「THE BEST OF BOB DYLAN」(SRCS-8412)を現在、発売中。「風にふかれて」から18曲を楽しんでください。>ブーさんとホフディラン、実にぴったりマッチしています。こういう曲が定盤になればいいのに、と思っております。(Sony Records、SRDL-3981、1223円)


  • 「WONDERFUL LIFE」THE COLTS

     ナンダカ非常ニアヤシイカッコシテルゾ。全員、白黒横シマ。そうあのストライプ入りの囚人服スタイルで澄ましているし、持っている楽器だって、洗濯板だのアコーディオンだのなんでもあり。そして、ヴォーカルの岩川浩二なんて、山高帽かぶっているもん。ちょっとまともなバンドではないのは、そのイデタチだけで十分わかります。で、これで、演奏がひどければ、ただのお笑いバンドになってしまうのですが、予想を裏切って、めちゃくちゃうまいわけですわ。演奏のうまさを照れて、変な格好している、としか思えない。その音楽は、非常にジャンル広く、なんだかデパート最上階の食堂にきたような気分。そう、なんでもあり、ですわ。お子様ランチはもちろん、たこ焼き定食、焼肉定食、親子丼、きつねうどん、そしてフルコースメニューまで(あんまりよい食生活してないな)。ディキシーランドジャズ、ブルース、ロック、バラード、ジャズ、R&Rまで。どれをとっても満足点を付けながら聞けます。きっとこのおかしなビジュアルの意図する通り、このバンドは、生のステージこそ本領を発揮するのでしょう。見て楽しい、聞いて楽しい、歌って楽しい、なんだかそんな底抜けに明るいバンドが誕生したようで非常に喜ばしいことです。このミニアルバムは全7曲に、彼等7人の得意とする音を目一杯突っ込んでいます。フルアルバムが待ち遠しい。(FUNHOUSE 、FHCF-2397、2039円)


    次号、Coming Soon


    <反省>  10月10日、大津祭に行ってきました。久しぶり。相変わらずから繰りを凝らした人形らが演技する山車(山鉾といいます)はおもしろいし、山車から若衆が縁起ものの「ちまき」(昔は、本当に中にモチが入ってましたが、今は入っておりません。経費節減か?)を放り投げて、観客らが争って取る(中には頭の上に落ちてきて見事キャッチする“たなぼた”派も)のです。でも、昔と比べると、山車から直接、沿道の民家の2階(ちょうど山車と高さが一緒になっている)に投げ入れる量の多いこと。きっと、祭りに対して、たくさん寄付をしたのか、近所のよしみでしょう。でも、観客サイドに立つと、なんだかせっかくのお祭り気分に水をさされたようで複雑。近所に配るのは、事前か、事後に内々でやってほしいものです。あれだけ大量に近所ばかり配っているのを見せつけられると観客はシラケてしまい。せっかく、客を取り戻しつつある大津祭も昔の内輪だけの祭に逆戻りしてしまいます。もっと集まった観客らに盛大にばらまかなきゃ、「大津の人間ってけちねえ」って思われてしまいます(本当のところ、大津の人間はけちですが、こんな堂々とけちをアピールしなくても…)。そういう僕は一本も取ることができなかった、という多少のやっかみが入っていますが、祭りを観光化しているなら、それなりに気配りをみせた対処をしないと、あかんと思います。

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    <今週の一句> 大津祭 近所だけ喜ぶ 内輪祭
    「幸せな結末」ナイアガラー喜ぶ 13年ぶりの新曲(mako-rin詠める)

    筆者/copy right=フルタマコト

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