館ひろし、柴田恭兵との強力なコンビによる「あぶ刑事」が再び帰ってきます。その名も「あぶない刑事リターンズ」。館ひろしはエンディング・テーマ「冷たい太陽(Cold Sun)」を歌う。独特の唱法。くせがあるのを通り越して「お見事」と言ってしまう。他の人がこんな歌い方したら「くさー」(by Hatirou Oka)となるところを軽くクリアしてしまっている、さすがです。「冷たい太陽」は説明するまでもなく、もちろん館作詞・作曲のリメイク盤(今回のシングルにはNEW BLOOD VERSIONのクレジット入り)。それにとどめをさすように、Dave Clarkの名曲「Because」をもこの歌い方でカップリング処理してしまいました。徹底していて館ファンにはたまりませんな。もう「冷たい太陽」の冒頭「I LOVE YOU」で腰が抜けますよ、きっと。なおオリジナルサウンドトラック(ファンハウス、3000円)では挿入歌となっている柴田の「RUNNING SHOT」も聞くことができます。映画の公開は9月14日。(ファンハウス、1000円)
夏だ!クワタだ!サザンだ! いやいやもう秋なんですけどね。ゆっくりとこのアルバムを聞けたのがこの秋口になったというわけで、クレジットをよく見ればなんと7月20日発売のCDでございました。まあこのアルバムそのものが3年10カ月もファンを待たせていたのだから、2カ月の遅れくらい、たいした(by TAISHITA label)ことじゃない。…とひとまずいいわけをしておいて本当はちょっと照れております。ははは。それにしてもサザンのCDは永遠のマンネリで、これこそサザンそのもの、と変に安心してしまった。新しいものがない(本当は目に見える、あるいは耳に聞こえるものがない)ように感じるが、もう少し時間がたてばきっとこの時期大きな変化があった、とサザン研究家はキーボードを打ち込むのだろうな。高校時代から同時代でサザンを聞いてきましたが、そういう古くからのファンには、大きな変化がないほうがびっくりしなくていいわけ(ちょっと保守的だなっと反省しますが)。ええ〜い、変わらぬ音が素敵なんじゃ。安心して聞けるというのは、本当はロックミュージシャンにとっては危機感をいだく言葉になるんじゃないかナ、と気づかいつつ、あえてそう書いておこう。でも僕はこのアルバム気に入ってます。ワンパターンおおいにけっこう。原坊のヴォーカル曲が「恋の歌を唄いましょう」というのは寂しい。そろそろ原坊のソロもまたリリースしてほしい。ええーい、きっと次のアルバムは古くからのファンを驚かせてくれるはずと期待しておこう。でも僕はこのアルバム気に入ってます(本当に)。(ビクター、3000円)
LAZY KNACKのファースト・アルバム。とにかく昨年11月に「CRYSTAL GAME」のシングルを発売して以来とんとん拍子でヒットを続けているこのヴォーカル・ユニットは、タイトルの示す通り2人とも1979年(なんと大滝詠一が「ナイアガラ・カレンダー」を発売した翌年、あるいは細野晴臣が「はらいそ」を発売した翌年ともいう。またまたある人は山下達郎が「MOON GLOW」を発売した年とも)生まれの16歳(香月優奈の方は6月生まれなので実はもう17歳になっているが)。香月と清水聡との「怠けもののお調子者」とでも訳すのか「LAZY KNACK」のエグゼクティブ・プロデューサーは、浅倉大介が担当。ちょっと歌謡曲の方に針は振れているが、シンセポップは十分楽しめる。ヴォーカルそのものは若さが全面的にあふれ、今はそれほどうまくはないのだけれど、気持ちの良い元気さを感じます。また、ジングル程度といった約1分の短さながら、浅倉のインストものを2曲楽しめます。もうこれは浅倉シンセそのものでファンにはうれしいはず。そして浅倉とともにTMNサポートメンバーだった葛城哲哉も楽曲を提供。LAZY KNACKの2人が原宿のホコ天青空ライヴで葛城の曲をやっていた縁もあり、シングルでもギタリストとして参加。宇都宮隆とBOYO-BOZOを組んでいる石井妥師も曲を提供するなどTMNがらみのアルバムという楽しみかたもできます。(ファンハウス、3000円)
<今週の格言>清水昭子 プレゼントもらえるのは 一人だけ…(1000人のうちのたった一人になれるのか? 楽しみ楽しみ ^^)……清水さん応募の格言を使いました。
筆者/copy right=フルタマコト
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