CD NEWS01月09日号

毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=2000年01月10日午後10時15分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp

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◎☆☆☆☆「new atlas e.p.」GOMES THE HITMAN

■01. 僕たちのニュー・アトラス / new atlas
■02. 街をゆく / move into town
■03. 北風ロック / north wind rock'n roll
■04. 夜に静かな独り言 / on the way to your door

 GOMES THE HITMANの昨年11月に発売されたニュー・マキシ・シングル(通算2枚目)。セカンド・アルバムの「weekend」(1999年6月5日発売、夏の情景を描写した短編小説集)以来5カ月ぶり。今回のレコーディングは、昨年8月中旬からスタートしました。全体のイメージは、架空の新しい街を創ることがテーマ。アルバムジャケットの、このよくできた街はなかなかのもので、街の中に水辺と親しむ空間があったり、ゆったりとした平屋建ての広い民家が整然と並び(アメリカのごく普通の新興団地の一画のようですが)、その間を縫う道路も車で運転したらちょっと楽しいだろうな、と思わせる道もあります。

 GOMES THE HITMANは、この架空の街の中で起こるであろう「僕」、「君」、「彼」、「彼女」のストーリーを長編小説風に作品にしています。このあたりが良くも悪くもボーカル・山田稔明(作詞・作曲)のイメージが色濃く投影された世界になっています。山田の描く作品の多くは、ビートニク(beatnik=beat generation。1950年から1960年ごろ、アメリカ社会に幻滅して脱社会的放浪生活を送った若者たちのこと)以降の英米文学の影響を強く感じさせる独自の世界観を展開しているのが特色になっています。

 人工的な街並みもさることがながら、どこかよそよそしい雰囲気がどうしてもしてしまうのはなぜだろう。たぶん、これらの歌をアメリカのごくありふれた、家の前に芝生が生えてちょっとした木陰があり、中流家庭ながら広々とした住宅が居並ぶようなところで聞けば、すんなりと受け入れてしまうのかもしれません。ところが、どんなに頑張っても島国根性が残る乏しいイマジネーションでは、どこか異国の、あるいは映画のワンシーンのような感じがして全くリアリティーがないのです。

 何気ない普通の生活、若干無機質で人の汗を感じない雰囲気はありますが、そういうシーンを描かせたら山田稔明の詩は、なかなかのものです。でも「北風ロック」のようなアルバム『weekend』に収録された「ストロボ(strobe)」や「ready for love」の続編のような“君と僕の”作品もしっかりあります。これが結構、寒い冬の中で熱い、実に熱い思いを訴えた作品になっているところが、とてもメリハリがあっておもしろいです。

 GOMES THE HITMANは、1993年、東京外国語大学のサークル仲間で結成された5人(女性2人、男性3人)組。1970年代のシンガー・ソングライターやウエストコースト・サウンドに影響を受けながら、英米のネオ・アコースティックやギターポップ・バンドのポップセンスを引き継いでいて彼らのWEBをみると「ネオ・ジャパニーズ・ギターポップバンド」というジャンル分けがされています。

 (BMGファンハウス、 BVCR-19017、1365円)


◎☆☆☆☆「初雪」須藤温子

■01.初雪
■02.乾いた夢にシーブリーズ

 1999年8月の「第7回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞した須藤温子のCDデビュー第2作。実は「初雪」というタイトルにひかれて聞き出したのですが、「ジャパネスク(ジャパン・エスニック)」というすっごい和製英語(だって本来の「Japanesque(ジャパネスク=日本式の、日本風の)」とはまるで違った意味で使っているのですから)を1つのキーワードとし、スコットランド調の楽曲になっているそうです。

 単なるアイドルもののソングではなく、フォーク調、エスニック調の楽曲にしています。なんだか「雪がひらひら降る感じ」って雪の少ない所に住んでいる者にとっては、非常にロマンチックに思えて、この楽曲もそんなあこがれの気持ちが濃厚に出ています。須藤のファルセット(裏声)も聴きどころ、とか。テレビ東京系「64マリオスタジアム」エンディング・テーマ。

 でも、僕が本当に気に入っているのは、実はカップリングの「乾いた夢にシーブリーズ」の方。これはもう「Wall of Sounds」そのもので、ナイアガラーには涙もの。なんでこっちをタイトル曲にしなかったのかちょっと不思議。ちなみに作曲クレジットをチェックすると、松浦晁久(編曲も)。いきなり「シーブリーズ」って商品名出てくるのもおもしろい。これってタイアップ? あまりにも明るい雰囲気が冬のイメージにそぐわなかったのでしょうか。話がめっちゃ飛びますが、須藤って名前聞いて「薫」って思い出すのはかなりのナイアガラーです、よね。

 須藤温子は、1983年11月1日生まれの東京都出身で、血液型はA型。好きな科目は、体育、音楽、英語 (…と書くのがなんとなくアイドル紹介らしくていいでしょう)。まだ17歳の高校生なんですね。ちなみにこのシングルには携帯電話好きにはたまらない、「初雪」着信メロディー・コードがしっかり付いております 。僕は「乾いた夢にシーブリーズ」の着メロの方がほしいのですが…。

 (日本コロムビア、CODA-50190、1050円)


◎☆☆☆☆☆「Everlasting Love」Folder featuring Daichi

■01.Everlasting Love
■02.Reality
■03.YOU MAKE ME FEEL BRANDNEW
■04. Everlasting Love(English Version)

 このマキシシングルは、昨年12月15日にリリースされたもので、早く紹介しようと思いながら、延び延びになってしまっていました。「Folder(フォルダ)」は、1997年8月1日に、9歳から12歳までの男女7人で構成し、エイベックス・テューンからデビューを飾ったユニット。この中のメーンヴォーカル、三浦大地(1987年8月24日生まれ、血液AB型 、特技は「こま回し」! 正月にふさわしい)をフィーチュアリングしたのがこのマキシシングル。

 とにかく一度聞いてみることをお勧めしますが、大地くんの達者なヴォーカルが最大の聞き物です。ちょっと個人的な感想でいえば、大地くんは、一緒に会社で仕事をしているアルバイト学生のニノミヤ君にそっくりなので親しみがわいております。ヘアスタイル(ワッフルのようなふんわりした感じ)も先日までそっくりでしたが、ニノミヤ君の方が就職でふつうっぽい髪型になってしまいました。でもこのネタって、ニノミヤ君知らない人には分からない話でCD NEWSERも数人しか知らないお話で申し訳ありません。

 「Everlasting Love」は、スローなバラード。カップルで聞くのも、片思いの人を思い浮かべながら聞くのも良し、とエイベックス・テューンはプロモーションしていますが、別に恋人でなくても身の回りの大事な人(動物でもいいですね)を思い浮かべればいいと思います。なんだかあらたまったような荘厳な気持ちにさせてくれる大地の歌声に本当に感心してしまいます。2000年は、Folderのメンバーも13歳から16歳までの男女7人になっています、活躍が実に楽しみです。

 (avex tune、AVCT-30012、1020 円)


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Coming Soon


<反省>
◎ようやく遅い正月休みをもらってのんびり昼寝三昧の日々。幸せだなー、ぼォかァー昼寝をしている時が一番幸せなんだ。更新ゆっくりし過ぎて一日遅れてしまいました。新年の誓いはどうした!!

◎1月、9、10両日正午開催の「クラボ(クラシック・ボックス)」の初売りに挑戦。両日とも早朝より乗り込んだ、しかも9日はけっこう迫力のあるメンバー4人と共に。10日だって、両手にプリンターをぶら下げJR彦根駅から、そこのけそこのけ、クラボ帰りが通る状態を“やってもた”仲間2人が一緒。そう今年はかねてから要望のあったMac仲間のツアーコンダクターをついに敢行したのです。正月からMacユーザーにとっていいことをしたから、きっと今年一年はMacの神様があたたかく見守ってくださることだろう、うーん、そうに違いない、きっと。

◎9日は、午前6時に目がさめてもう眠れない。WEBで再度お目当ての商品を確認して出発時間を待ちました。弁当のサンドイッチを持って午前11時前に到着しましたが、なんとすでに10人くらいの人が待っているではありませんか。恐るべしクラボ。正午きっかりに開店し、10人ずつ区切った客の先発隊に侵入。両手に既に抱え切れないほど積み上げた客もいて(ものの10秒もたっていない)、その迫力にちょっとビビリました。まだまだ修行が足りません。

◎ゲットしたのは意外とオーソドックスに思われるかもしれませんが、PowerMac6100/66です。そう、あなたは察しがいいですね、G3化したPowerMac6100/60AVの万が一の時用予備機にするためです。ちなみに価格は6000円(消費税別)、このほかPanasonic製の8倍速 CD-ROM(3000円)というPowerBookには重宝しそうなものを押さえました。30倍速以上のマシンが多いですが、なーに、CD-ROMなんてものは8倍速もあれば十分です。うおほっほ。

◎そして10日早朝もクラボ詣で。なぜクラボへ行くか、そこにクラボがあるから。モニターの変換器をゲット。アップルマーク入り。どうでもいいことに喜んでしまう。クラボの来年のツアーコン、希望者、今から申し込みを受け付けます、ってどれだけ気が早いのか…。

◎MacExpoのサンフランシスコ。今回も昨年同様、新しいPowerBookの発表は一切ありませんでした。来月の幕張にジョブズはやってくるでしょうけれど、サンフランシスコと同じ講演やったら、日本のユーザーはもう振り向いてはくれないでしょう。ましてや新しいPowerBookの発表がなければ、ちょっとね……。

◎簡単メールはここ!手紙マーク!不平不満苦情ごみの収集日の問い合わせ、昨年大晦日に注文したそばの出前の行方などさまざまな疑問は、この簡単メールをお使いになりお知らせ下さい普通のメールはこの下の封筒マークからどうぞ。

<今週の一句>幕張に 再び希望 託したり(mako-rin詠める)

筆者/copy right=フルタマコト
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