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前回ぼくの好きなテクノポップ系の「girl meets love」を紹介してからは自分でもテクノ系音楽の今年の動向が気になって「ここらでいっちょ、原点に戻ろう」と聞いてみたのが、YMOの「COMPLETE SERVISE」(ALFA MUSIC)とTMNの「TIME CAPSULE」で、いずれも2枚組み。YMOでは懐かしさだけで思わずボッーと聞き入ってしまいました。TMNの方は12月にリリースされたばかり。小室哲哉の人気に便乗したような企画と当初無視しようと思いましたが、悲しいかな根っからのTMN好きで、また買ってしまいました(この時同時に購入したのがフーテンの寅さんの復刻アナログレコード=日本クラウン、2000円=で、その選曲の妙にレコード店員はしばらくレジの前で考えこんでました。深い意味ないんだけどね)。「TIME CAPSULE」の収録曲もほとんど持っているのですが、ダブり承知で購入。シングルものを続けて聞くにはオートチェンジャーが必要で便利だな、と思いますが金がなく買えない。そういう時にこうして次々にTMNものシングルが流れてくるアルバムは便利なんですね。小室系音楽の流行する秘密はやっぱりこの29曲の中に隠れています。すんなり入り込んできて、ちょっと新しみのあるところや、何回聞いても嫌になりにくい音の構成。そういう意味では小室の音楽は全く今と変わっていない、と思います。そんなわけで1997年も当分彼の音は街にこだますると確信しました。(Epicソニー、ESCB-1774〜1775、3800円)
一方、もう一つのぼくの大好きなジャンル、ガールポップ系方面ですが、yokoの「Tiny Tiny Tip toe」をあげておきましょう。暮れも押し迫った12月28日に(もう土壇場ですなあ)リリースされた5曲入りのミニアルバム。レコード店の隅にあってなかなか気付かない人が多いのかもしれませんが、このかわいいボーカルなかなかのものです。一度手に取ってみてください。「CHARA」とか「NOKKO」、あるいは最近お笑い系統に走っていますが「YOU」が好きな人にはきっとたまらない声でしょうなあ。実は難儀なことにぼくはこの3人のボーカルがみんな好きなので大変困っております。それぞれよく似ているのに実はみんな全然違うのだから(当り前か、当たり前田のランチクラッカー。スープやジュースがおまけに付いてましたね)こりゃもうチェックが大変です。そこにこのyokoでしょう、4つに増えたわけで、ほんとに困ります。「Bye Bye Baby」はもうイントロから気に入りましたね。はつらつとしたところがいいですね。タイトル曲の「Tiny Tiny Tip toe」はスローなアコースティック曲でしんみりしますが、心に残る楽曲です。そしてソフトなんだけど力強いボーカル(変な表現だな)も心地良いです。(日本コロムビア、COCA-13986、2000円)
バンド系にもちゃんと目を配らなければなりますまい。「THE PISS KIDS」って日本語訳したら「小便小僧」じゃないの。こういうアンポンタンなネーミングするのは関西系が多いのですが、念のため調べてみたら本当に彼らしっかり関西系でございました。シャレにもならんわ。シャ乱Qの時も書きましたが、もう少しバンド名は考えて付けてほしいものです。きっと海外なんて目を向けていないのでしょう。まあいいでしょう。1988年ごろから兵庫県加古川市を中心に活動しておりました。当初、チェッカーズのコピーバンドをやっていて、1992年12月に大阪城ホールでチェッカーズがファイナルをやっているときに、大阪城公園でゲリラライブやっていたほどの強者たちです。昨年秋シングル「愛がたりない」でデビュー。この歌はTBS系「王様のブランチ」でエンディングテーマに使われていました。なかなかの多彩な7人組で、1997年の活躍はいかに、という感じでちょっと期待しておきましょう。同じ関西系のシャ乱Qあたりと並ぶとめっちゃくちゃ「濃い」取り合わせになりそうです。業界関係者はこのあたりおさえておいてください。もしジョイントすることがあれば、「DAYS」をシャ乱Qの「上京物語」のあとにやるといいでしょう。もうくらーくなったりして。めちゃくちゃ楽しいアルバムを2枚目は狙ってほしいですね。(ダブルオー、OOCO-25、2800円)
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筆者/copy right=フルタマコト cdnewsjp@yahoo.co.jp