CD NEWS01月31日号

毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1999年01月31日午後10時15分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp

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◎☆☆☆☆☆「そのスピードで」the brilliant green

 the brilliant greenは3枚目のシングル「There will be love there-愛のある場所-」(1998年5月)で一気にブレイクしました。ファーストアルバム「the brilliant green」は150万枚をセールし、今も記録を伸ばしています。前回の4枚目の「冷たい花」(1998年8月)もロングセラーを続けています。5枚目にあたるこのシングルもフジテレビ系ドラマ「オーバー・タイム」(主演に反町隆史、江角マキコといった超人気者)の主題歌で、すでにヒットの火は付き、リリースを待つばかりとなっていました。

 the brilliant greenのメンバーは、川瀬智子(VOCAL)、奥田俊作(BASS)、松井亮(GUITER)といった全員京都出身の3人組。今回もヴォーカル、川瀬智子の作詞ですが、英語の歌詞の多かったthe brilliant greenにとって、珍しく日本語となっています。しかも徹底していて、固有名詞(チョコレート、ランプ、スピード)の3つだけがカタカナとなっています。歌詞そのものも平易な言葉を使っているのにとてもシュールな心象風景を表現していて、このあたりのギャップが大変おもしろいです。それにしても不思議な歌ですねえ。後段なんて、ちょっとSF的な未来すら感じさせてくれます。

 素直に解釈すれば、たぶん失恋で固く心を閉ざした主人公を気持ちを表現したのでしょうが、それだけの受け止め方では収まらないものがありそうです。

 最近のアーティストは毎月のようにシングルを続けてどんどんリリースすることが人気のバロメーターと解釈している(アーティストはともかく、少なくともスタッフは、そう思っているはず)ようですが、むしろ、the brilliant greenのように一枚一枚のシングルが確実に売れ、次の新しい曲を投入してもなお前回、前々回のシングルのセールスに影響せず、同時並行で売れ続けるといった方が、確固たる(不動の)人気を証明しているように思えてなりません。前述の勢いだけでどんどん新しいシングルをリリースしていくやり方は、一部のファンにはたまらなくうれしいことなのでしょうが、結局、長い目で見れば、アーティストの消耗に繋がり、「売れる時に思いっきり売っておこう」という商売っ気ばかりが目につくのです。儲かればいい、使い捨てでいい、アーティストの将来なんて考えないというのであれば、あまりにも悲しすぎます。

 (ソニー、SRDLー4596、1020円)


◎☆☆☆☆「Over and Over」Every Little Thing

  さあ、続いて女性1人プラス男性2人のユニットは、Every Little Thingです。1996年8月7日にデビューしているのですが、このシングルで通算11枚目。こちらメンバーは持田香織(VOCAL)、五十嵐充(KEYBOARD)、伊藤一朗(GUITER)といった顔ぶれ。キーボードの五十嵐がサウンドメーカーです。彼らのアルバムもロングセラーを続けていて、セカンドアルバム「Time to Destination」は、380万枚を突破し、400万枚セールに向けて記録更新中とか。

 ユニット名「Every Little Thing(ELT)」は、「宇宙から見れば小さな存在である人間や動物など、あらゆるものたちへ」という意味が込められているそうです。僕が訳すると「小さきものたちへ」になる? ELTからは「万事すべてが小さなことだから前向きにいこう」というメッセージがあるそうです。僕が訳すると「まあ、ええやん」となる? Take it easyってな感じなのでしょう。さりげなく「頑張れ」と耳もとで囁いてくれているようですね。

で、このシングル「Over and Over」も彼らのユニット名そのもので、恋に陥ること、永遠の愛を探すこと、なぜ人の気持ちは変わってしまうのかといった永遠の謎を歌っています。日本テレビ系「ボーダー 犯罪心理捜査ファイル」のエンディングテーマ曲になっています。

 リミックスバージョンで入っている「Over and Over〜HAL'S REMIX」のファンタジックな出来が僕は気に入っています。このバージョンの途中から聞こえてくる持田の歌声はゾクッとくるほど美しい。未来になろうと愛は永遠のテーマなんだな、と感じさせてくれます。なんともう一曲インストものが付いているんですが。これは単にカラオケの練習用かな。

 (エイベックス・トラックス、AVDDー20284、1020円)


◎☆☆☆☆☆「朝がまた来る」DREAMS COME TRUE

 そして最後は、女性1人プラス男性2人のユニットを確立した元祖DREAMS COME TRUEの登場です。アメリカ進出に関してはまだ成功の声は聞こえてきませんが、地道な長期計画で実行中。先遣部隊は、サウンドメーカーの中村正人と歌姫吉田美和が担当しニューヨークへ。一方、日本国内は西川隆宏が守るって陣容です。アメリカ進出は今後何年かかろうとぜひ成功してもらいたいものです。

 ニューシングル「朝が来る」(作詞/吉田美和、作曲/中村正人・吉田美和、編曲/中村正人)は、吉田の魅力的なヴォーカルが思う存分楽しめる楽曲。フジテレビ系ドラマ「救命病棟24時」の主題歌としておなじみですね。カップリングの「三日月」(作詞・作曲/吉田美和、編曲/中村正人)もこのドラマの挿入歌として使われています。こちらは、幻想的な中にアナログ的な処理をした効果もあってドリカムとしては異色の一曲です。

 ドラマの音楽も中村がプロデュースしていて、CALLING OF A MIRACLEとのコラボレーションで制作された「救命病棟24時 オリジナル・ドラマ・トラックス THE VOICE OF FATE」は、2月24日にリリースされます。

 9月9日の救命の日にちなんで以前、24時間密着である病院の救急救命取材を行ったことがありますが、本当に現場は大変です。熱にうなされ、子どもは泣くわ、交通事故で血だらけの患者が運ばれてくるわ、警察官は事情を聞きにくるわ、もう息もつかせぬ様子に正直、僕もびっくりしてしまいました。そしてなによりもの驚きは、こうした様子が取材した日が特別ではなくてほとんど毎日のように繰り返されていることです。医師、看護婦、職員が皆非常に冷静で整然と職務を没頭していたことに感動もしました。患者や家族は切羽詰まった状況に大変興奮しやすくなっているのでよけいにきわだって感じられました。

 もしあなたがなんらかの事情で救急救命で命を助けられたことがあるのでしたら、僕のこの話は決してオーバーでないことに納得いただけると思うのですが…。

 (東芝EMI、TODTー55006、1020円)


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Coming Soon


 <反省>風邪が猛威をふるいつつあります。僕の周りでもすでに二人の方が肺炎にかかりました。幸いお二人とも完治されたようですが、ずいぶん寝込まれていらっしゃいました。CD NEWSERの皆さんもどうか「風邪ぐらいで…」と甘く考え、風邪を侮るようなことはなされないでください。…と偉そうなことを言う僕も不規則な生活も原因しているのですが、昨年末からひいた風邪がまだ直らないまま。コンピュータの前でティッシュペーパー必携で執筆しています。ちゃんと風邪薬(市販薬だけれど)飲んでいるのに完璧に直らない、困ったものです。

 ようやくさっきiCandyを見てきました。いやあ、想像以上にきれいですね。これは購入する人をかなり迷わせそうですね。実際どの色がいいのかはカタログだけではつかめません。僕も知人からどの色がいいのかよく相談されますが、そのつど「自分の目で見てから決めた方がいいよ」って答えています。やっぱり実物のiMacを見るとその美しさに動揺してしまいます。どれか一台なんていわずにこの際、全部買ってしまうってのはどうでしょう。消費税込みで82万9500円です。20周年Macより安いじゃないですか。そんな人は悩まないか。

 初代iMacのボンダイブルーと比べると(なんと至近距離にU.S.A.版iMacがありました)後継のブルーベリーは少し明るめですね。グレープは思った以上に色が濃い感じ、タンジェリンも独特です。大津市内のMacMaster「KITCUT」のある店員にたずねたところ、人気カラーは「ブルーベリー」や「ストロベリー」とか。「やっぱりボンダイブルーの影響からかブルーベリーは安定した人気があります」ということでした。でもね、僕が気に入ったのは「ライム」なんですね。ちょっと派手めな黄緑は僕の大好きなカテキン入りのグリーンティーにも似ていて結構心ひかれたのですが…。

 さて、今年も東京幕張メッセで開催される「MACWORLD Expo/Tokyo 1999」に行く予定です。昨年も多くの方とお出逢いできる場となりましたが、今回も実に楽しみ。基調講演にジョブスがくることも話題ですが、1年前のどん底状態のAppleが蘇り、どんな未来を僕らに見せてくれるのかが何よりもの楽しみです。OSとして2000年問題をクリアしていることをもっとPRすればいいのにと思いながらも、あえてやらないAppleの奥ゆかしさがまた素敵なんです。さてどんな提案があるか実に興味津々。もしあなたも幕張に行かれるならお知らせください。


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<今週の一句>iCandy 色もいろいろ 迷っちゃう(mako-rin詠める)
iCandy カラフル楽し もう一台(と言えればうれしい、とmako-rin詠める)

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