毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=2000年02月14日午前00時45分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
■01. ヒトリノ夜
■02. ジレンマ
「アポロ」の大ヒットで注目を浴びるようになったポルノグラフィティ。メンバーは、Vocalの"アキヒト"こと岡野 昭仁(1974年10月15日生まれ、広島県因島市出身)、Guitarの"ハルイチ"こと新藤 晴一(1974年9月20日生まれ、広島県因島市出身)、Bassの"シラタマ"こと白玉 雅巳(1974年4月27日生まれ、広島県因島市出身)の3人。ハルイチとシラタマは小、中学校の同級生、アキヒトとハルイチは高校の同級生。高校3年生の文化祭で3人は出会いBOOWYなどのカバーをしながら現在のポルグラの原点ができています。
昨年リリースした「アポロ」がデビューシングルでしたが、この第2弾シングル「ヒトリノ夜」を聞くと彼らが単なる一発ヒットだけのバンドになりそうもないことがよくわかります。「アポロ」に通じる未来と現在が交差する都会の中が舞台で、ヒトリノ夜に耐えながら本当のLOVEを探そうと、必死にもがく主人公の姿が浮かび上がってくるようです。
都会ってうっかりしているとお手軽なLOVEで満足してしまい、本当のLOVEを知らないまま時間がどんどん過ぎ去り、気が付けば玉手箱を開けた後の浦島太郎になってしまうこともあるようです。そんなことにすら気が付かないまま、あの世に逝っているならそれはそれで幸せなのかもしれないけれど、そんなポテトチップスなような薄くて軽いLOVEは嫌だから、ひたすらもがくのです。
カップリングの「ジレンマ」もこうした恋のパターンを大きく3つに分けてどれがお望みとたずねてきます。どれも本当は嫌だけれども、3番目の残る一つのパターンというのにすごく興味があります。でもこれはいつまで待っても正体がつかめません。それでいいのかもしれません。本当のLOVEってやっぱり人から教えてもらったりするもんではなくて、自分で探しにいくものですから。タイトル曲をさらに分かりやすく解説したような一曲。
タイトル曲、カップリング曲ともにとてもノリやすくて親しみやすい曲に実に巧妙に隠された硬派な歌詞が付いていて大変僕には好ましく思えます。さてさて、本当に都会のまっただ中に住んでいるあなたは、この楽曲をどのように受け止めるのでしょうか。楽曲がいいのにこのバンド名なんとかならんもんでしょうか。
(SME Records、 SRDL-4679、1020円)
◎☆☆☆☆☆「愛の言葉」坂本サトル
■01.愛の言葉
■02.世界中の全ての色
■03.プレッシャー
■04.紫の花
坂本サトルの歌声は、歩く人を立ち止まらせる不思議さとまじめさを秘めています。僕たちが失いつつある大事なものをしっかり当たり前のことのように持ちながら、わき目もふらずストリートでまるで何かを祈るかのように歌うミュージシャンのような気がします。だからこそ、僕らは急ぐことに慣れてしまった歩みをふと止めて彼の歌声に耳を傾けるのです。
「愛の言葉」って歌詞をながめると実にキザったらしい言葉が並んでいるのです。でも、坂本サトルの歌声を聞くと実に素朴に、好きな人に何もできないけれど精一杯なんとかしよう、なんとかしてあげたいという純粋な気持ちになれそうです。そんな思いばかりがあふれています。この歌を真摯な気持ちで聞くと実に心優しくなれる不思議な歌なんです。
「世界中の全ての色」は、未来ある若い人たちをもっと信じて、世の中のことをいろいろ教えて、泣いている友達のなぐさめ方、初めてのキスのしかた。この国の未来に案じることなかれ、と嘆くパパに言います。「後はOK、なんとかするよ/でも迷ったら/やさしく抱きしめて」この明解さ、いいでしょ。もっと若い人たちを信じて、彼らが苦悩した末にどうしようもなくて迷ったら、抱きしめながらお互いに感じることを話しあえば何かが生まれるかもしれません。
そうでないと「プレッシャー」のようにお互いが生きていること自体がお互いのプレッシャーになるという嫌な世界しか待っていないようになってしまうかもしれません。次から次へとプレッシャーが僕らを襲い、そのプレッシャーを乗り越えていくことが大人のあるべき姿だったり、出世だったり、進学だったりするのはやっぱりどこか変です。僕らは何も一生プレッシャーを受けるために生まれてきたのではないのですから。
そして疲れてしたまった僕らに残っているのは「紫の花」のような、何もかもありのままの今の私を受け入れてくれる優しい彼の歌声でしょうか。
(日本コロムビア、COCA-50182、1260円)
◎☆☆☆☆「winter star」古内東子
■01.45分(album mix)
■02.Sun and moon
■03.ピアス
■04.ウソだとしても
■05.星の数ほど(album mix)
■06.オンナらしく、オトコらしく
■07.冬の日
■08.Red Sign
■09.意外と簡単に
■10.返事(album mix)
古内東子のアルバムは昨年末発売された「winter star」。恋愛の神様みたいな存在になってしまった古内の楽曲、「ああ、そうなのよ、そうそう」とうなずいてしまう女性も多いかもしれません。男性のmako-rinだってうなずきトリオよろしく「そうなんだなあ」と思わずこっくりしてしまう不思議な説得力があります。女性を対象にしていますが、本当は彼女の楽曲って男女を問わずに愛される要素が多いように感じます。
説得力ある歌詞に、透明感ある東子の歌声ときたら、もうこれは誰だって古内のとりこになっても何らおかしくないかもしれません。でもね心配なのは彼女の歌声に傷付いた心が癒されるあまりに、恋愛そのものに臆病になるのではないか、ということ。そうではなくて、もっと積極的に生きようよ、という部分も彼女の歌の中にはさりげない主張として込められているのですが…。
印象に残るのはシングルでもヒットした「星の数ほど」。素敵な男性は星の数ほどいて選り取り見取りなのですが、こうなってくると別れた彼のことばかりが気になってしまいます。別れてからもこれほどまでに女性から思ってもらえるなんて男性としては光栄の至りです。とはいえ、やっぱり星の数ほどいるわけですから、いつまでも別れた男のことばかり思い続けているなんて、ちょっともったいないような気もします。「愛することは意外とたやすいもの」の言葉に隠れたあなたへの思いの深さに感じ入ります。
それにしもこのCDほどリプレイボタンを解除するのが億劫になるくらい、何度も何度も繰り返し聞き続けたいアルバムはありませんね。ちょっと自分でもいったいどうしたのか、と思うほど何度も何度も聞き過ぎてしまいました。
(SME Records、SRCL-4717、3059円)
<反省>
◎この時期恒例のMac関連WEB合同のスタンプラリー始まりました。スタンプを集めるといいことが起きる。あなたも御参加を。
◎いよいよ今年も16日から4日間、千葉県・幕張で「MACWORLD Expo/Tokyo 2000」が開催されます。今年もmako-rinは行きますが、早くも仕事モードになっております。オファーしたりされたり。まさに持ちつ持たれつ、という感じで毎年1回、この場所でしか会えない人もいるので旧交を温めるのはとても楽しいものです。楽しいお祭りのかげで、なんかこそこそと仕事モードでバタバタしているヒトがいたらそれは間違いなくmako-rinです。お、あなたもですか、気が合う。じゃあ、名刺交換いたしましょう<すっかり、びじねすまんモード。
◎聞くところによれば、今年は例年より一日だけ開催日が延びたとか。その開催日を延ばしたのは、他ならぬあのiCEO本人らしいですから、どうやら日本国内でのExpoでは何も新製品は発表されない、という過去の事実を塗り替える大きな発表があるかもしれません。だって、去年、iCEOはサンフランシスコExpoの時と丸っきり同じ発表をして、多くの日本のファンを失望させたことは十分分かっているのだから(日本のアップル、ちゃんと連絡したでしょうね)、同じ失敗を2度もすることは考えられないからです。できればこの発表は重いノートパソコンをぐぐっと軽くするものであってほしい、と個人的には望みます。
× × ×
◎ドリフの1ファンとして荒井注さんの御冥福をお祈りいたします。そして短いながら記録しておきます。
元ザ・ドリフターズのメンバー、荒井注(あらい・ちゅう、本名・荒井安雄=あらいやすお)さんが2月9日、肝不全のため静岡県伊東市の御自宅で亡くなりました。71歳でした。実に味のあるキャラクターが忘れられません。高校の古典の先生のように非常に厳格なのにどこか憎めない人でした。1974年にドリフ引退。昨年末フジカラーのフィルム宣伝で他のメンバーと共に共演復活したのがファンにとって最後の“舞台”となりました。
静岡県伊東市で行われた葬儀・告別式でリーダーのいかりや長介は、弔辞で「あんたがドリフを辞めた時と同じ立場にいる気がする。じゃあ、いずれ」と、別れを惜しんだ。途切れたような言葉の言外に持つ悲しみが伝わってきます。出棺では、注さんのおなじみの照れた時のセリフ、「なんだ、バカヤロー!」を参列者が唱和して見送りました。
× × ×
◎簡単メールはここ!
!不平不満苦情ごみの収集日の問い合わせ、昨年大晦日に注文したそばの出前の行方などさまざまな疑問は、この簡単メールをお使いになりお知らせ下さい普通のメールはこの下の封筒マークからどうぞ。
<今週の一句>いよいよよ 何が出るか 楽しみよ(mako-rin詠める)
筆者/copy right=フルタマコト
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