毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=2000年03月15日午前01時10分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆「クローバー」つじあやの
■01. クローバー
■02. 三日月の夜
「つじあやの」のなんだか知らぬがふわっとした世界が実に心地よく落ち着けて今、mako-rinはまっております。ウクレレを中心とする実にアコースティックな素朴なサウンド。それに同じくらいまっすぐストレート、直球くらいのつじあやののヴォーカルがピタッと音を立てるくらいに決まっております。
「クローバー」は、やっぱり幸せが叶うという四つ葉のクローバーでしょう。そういえば子どもの頃、近所の空き地に生まれた雑草の中で、皆で、熱心にクローバー探しをやったものです。なかなか見つからないんですね、これが。ところが一緒に探していた女の子がいくつも見つけて、かなり子どもながらにショックを受けました、四つ葉のクローバー。
あやのちゃんの歌う「クローバー」も、君のために僕のために願いを叶えてくれるクローバーを見つけたくて一生懸命探している姿が描写されています。本当は君のために探していたんだけれど、これは君のためだけでなくて僕のためでもあるんだ、そう思うとよけいにクローバー探査に力が入ります。でも見つからない。
クローバーに思いを託した素朴な歌ながら、結構深い感じがします。僕らは好きな人のためにクローバーを探そうと必死になります。それは実は自分のためでもあるわけです。願いを叶えて、と探し続けることも大事なことなのでしょうが、目の前にいる君のことを考えて最初に探し始めた頃の純粋な気持ちに立ち返ってみることも必要かもしれません。
僕らはクローバーを探すことに夢中になり過ぎて、本来の目的を見失ってしまっているのかもしれません。くたくたになるまで方々を歩き回り、泣きわめきながら探さなくても大丈夫です。何が願いなのかを二人がしっかり把握していたら、たとえ四つ葉のクローバーでなくても僕らはきっと幸せになれるはずです。形式に追われたり物質的なものを求めるあまり、足元の四つ葉のクローバーを見失うこともあるわけです。
つじあやのは1978年、京都生まれで、高校のフォークソング部でウクレレを手にしたのが始まりで、学校の校舎裏や鴨川の川べりでアベックを遠目で眺めながら(きっと)、好きな歌を歌ったり、友だちを集めて簡単なライブコンサートをし、これは“鴨川ライブ”と呼ばれウクレレ弾き語りは今も続いています。1996年大学に入ってフォークソング部に。ユニット「うららか」(そんなタイトルの楽曲がEach Ohtakiにありましたな)を結成して京都中心に活動を続けていました。99年ビクタースピードスターからメジャーデビューしています。
(ビクターエンタテインメント、VICL-35098、1050円)
■01. あなたのキスを数えましょう Opus II
■02. あなたのキスを数えましょう Opus II(English Version)
■03. あなたのキスを数えましょう (Acoustic Version)
■04. あなたのキスを数えましょう Opus II (less yuki mix)
■05. あなたのキスを数えましょう Opus II (less Kashif mix)
今週のCD NEWSも、どうやら先週に引き続いて女性ヴォーカル特集となりそうです。疲れた時のmako-rinの選曲は、どうも女性ヴォーカルに傾きがちなことに、今、気がつきました。
それにしても宇多田ヒカルといい、この小柳ゆきといい、とんでもない実力を持った頼もしい世代の登場に正直驚いています。それと共に新しい才能の登場に、これからもJ-POPがより楽しくなることが予感できてうれしいです。小柳ゆきは皆さん御存じのように弱冠17歳の女子高校生。
圧倒的な歌唱力と存在感が話題を呼んだデビュー曲「あなたのキスを数えましょう」(1999年9月)を、リアレンジしてさらに新しく録音し直してのリリース。「それにしてもこの声、なんちゅうか、とっても大人っぽい。とても17歳には思えない」っていうコメントは、なんとボキャボラリーの貧弱さと固定観念の強固さを露呈するようで恥ずかしいですが、すごいなぁ、と感心しております。いい時代になりました。
プロデュースは、ホイットニー・ヒューストン、ケニー・Gなどで知られるアメリカを代表するR&B/ブラック・コンテンポラリー・シーンきっての大物プロデューサーといわれるKashif(カシーフ)を起用しています。さらに乗りの良いカシーフはデュエット・ボーカルにも参加しています。 kissmark CMソング。
(Warner Music、HDCA-10028、1050円)
◎☆☆☆☆「Strawberry Sound(ストロベリーサウンド)」少年ナイフ
■01. Side1
■02. Buggy Bug
■03. Wild Life
■04. Nya Nya
■05. ごきぶる
■06. Super Big Black Bass
■07. CM Song
■08. Side2
■09. Punk Rock Star
■10. セサミ
■11. 怪奇ゲーム
■12. Chinese Disco
■13. Mosquitoes
■14. Mayonaise Addiction
■15. Synthesizer(バブル崩壊)
「20世紀ロックの金字塔 スーパーサイケデリックアルバム!ぢぇ〜ぽっぷの歴史を変える問題作!! 」(山野直子)、あるいは、「ワテらをなめとったらあきまへんで−。 」(山野“ミナミの帝王”敦子)というメンバーの声から推測して、このアルバムがどういうものか想像するしかない。でも想像だけでは前には進めません。やっぱ、じっくり聴いてみましょう。メンバーが一人いなくなりましたが、まあ気にしないで。少年ナイフのポップさは何も変わっていない。演奏だってそれほど進歩していないところが、好感が持てるというものです。
「この世の中はごきぶるだらけ」(By 「ごきぶる」)なんて、この渾沌たる2000年の日本の状況をズバリ言い当てた見事な歌詞(作詞・山野直子)に思わず脱帽してしまいます。『ごきぶる』が偉そうにのそのそと道のド真ん中を歩いております。恥も何もありません。見ているこちらが恥ずかしくなって顔をそむけてしまいます。いいね、この歌詞。この世の偉い人皆に捧げているような楽曲です。
中谷美智枝(B)脱退した後、サーストン・ムーア(ソニック・ユース)との日米友好コラボレートシングル「all I want for christmas……」を経て、完成された少年ナイフのニューアルバムがこの「Strawberry Sound」。打ち込み、インストものやぐわぁんぐわぁん音響系っぽいサウンドなど、いろいろ冒険していて、これまでのの「少年ナイフ」という概念をドカーンとぶち壊しているところがいかにもロックらしくて僕は大好き。
で、このなにやらサイケデリックなジャケットは、「パラッパラッパー」、「ウンジャ マラミー」などで世界的に大人気のロドニー・ A・グリーンブラットが担当。なんだか派手でまとまりがあるようでないのが素敵。画面端に「路道ニ」のサインもあって日本通であることがしのばれます。ストロベリーが直子敦子にそっくりなのが笑えます。ついでにゲームも作ってくれぃい。大阪のバンドなのにかなり突け抜けるくらい洗練されていて世界的に愛される理由がわかるような気がします。
(ユニバーサルビクター、MVCH-29043、3045円)
<反省>
◎遅れております。実はPowerBookの調整に四苦八苦しておりまして、じっくりと「CD NEWS」に没頭できない、と書けばかっこいいが、本当にPismoに泣いております。おーいApple、なんとかしてくれい。まあ、初期ロットで調整とくれば、これは泣く子もよけい泣いちゃう修行みたいなものですから。でもMacのユーザーってこういうところがたまらなく良くってひきつけられるんだな、これが。
◎眠い眠い、ほとんど眠い。目を開けているのがやっとなくらい眠い。あああ眠い。おやすみなさい。
◎【CD NEWS150号記念「替え歌エンディングテーマコンテスト」要項】応募は必ずメールで、1作品1通としてください。Subjectに「CD NEWS150号記念替え歌」と明記し、
cdnewsjp@yahoo.co.jp
まで奮って御参加ください。発表は、CD NEWS150号記念メールで。まだまだ先ですよ。何月何日になるんでしょうねえ、計算が弱くって、先々のことまでわかりましぇん。
◎簡単メールはここ!
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<今週の一句>Pismo 困るぜ大変 もう大変(mako-rin詠める)
筆者/copy right=フルタマコト
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