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新バンド「井上陽水奥田民生」の第1弾アルバム。井上陽水と奥田民生が組んで井上陽水奥田民生というバンドを組みました。テレビなどで見るとまったく男版Puffyという感じで初々しい(@_@)。この3年間にわたる交際の間に作った楽曲はPuffyに提供されそのヒットで多くの人に知るところとなっていますね。今回その間に二人が作った12曲を集めてリリースとなったわけ。この個性の衝突が実にいい感じに仕上がっています。冬場ならこたつの中に入りながらウトウトしつつ、ぼ〜と聞いていたい感じ。夏場ならパンツいっちょうで縁側に座ってスイカ食べながら聞いていたい感じ。ああ、スイカ食べたい。しみじみと聞け、音の洪水の中で生活しているぼくらにとっては憩のひとときのような感じ。大滝好きなら8曲目の「AとB」(エートビー)のフィル・スペクター風の音(それほどwall of sounds ではないが。もう少しエコー効かせてほしかった)がおすすめでょう。けっこういい音とコーラス出ています。井上のあのヴォーカルが不思議な味出しております。特にタイトル曲の「ショッピング」は笠置シヅ子を意識(かなり)していてこれも変だけどおもしろい。シングル先行発売の「ありがとう」。そして弟子筋のPuffyのカヴァーは、予想以上に地味な仕上がり。陽水民生のデュエットがPuffyでは出せない味を提供してくれている。効果音はほとんど使っていない。聞き比べてみるのも楽しいかな。歌い方はこちらの方がていねいかな。(フォーライフ、FLCF-3679、1000円)
堂島くんの3枚目のアルバム。幼いというか童顔というか非常に子どもっぽいフェースなのだが、彼の作る音は実に新鮮で、アルバムのキャッチフレーズである「コズミックトイボックス」にふさわしい内容です。宇宙時代なんていうと、一昔前の漫画週刊誌の中ページにあった小松崎茂さんの挿絵が脳裏に浮かんできます。子ども心にも「いったいどんな世界になるのか」とどきどきしながら、宇宙ステーションが月や地球をバックに回転するシーンを、いつまでも何回も読み返していたことを思い出してしまいます。夢あふれるファンタジーの世界はだんだん現実のものとなっていくのですが、いつまでもこの『どきどきする心』を忘れないようにしたいもんです。堂島くんの楽曲は実におもちゃばこをひっくり返したような楽しみにあふれています。それこそどきどきする心があふれているからでしょう。音のセンスはなかなかのものでポップスとして躍動感あふれていて聞けば聞くほど楽しみが増えていくようなスルメポップスなのです。原色をあたり一面にまいたような音にひょっとしたらびっくりする人がいるかもしれませんが、これは慣れの問題。そのうちあまりの心地よさにうっとりして聞いている自分を発見するかもしれません。小沢健二をさらに上品にとっつきやすく、そしてわかりやすくした音は多くの共感を呼ぶのではないか、と。(日本コロムビア、COCA-14026、3000円)
アルバム「across the rainbow」(全11曲収録)以来のHOUND DOGのニューシングル。セガサターン用ゲームソフト「Fighting Illusion 翔」のCMテーマソングが「SEASON」。大友康平の男っぽいヴォーカルはこの(たぶん)格闘技ゲームにぴったり。
それにしても、ゲームの世界こそ今や格闘技なみのファイトが繰り広げられていてゲーム好きにはうれしい。ものすごい量のMOVIEを多用したファイナルファンタジーは、これからのRPGものの原点となりそうだし、ドラクエをも仲間に引き込んだプレイステーションは独走に近い状態。ニンテンドーも64を値段下げて対抗。セガがやや苦戦しているものの、今後バンダイとの合併で再び優勢に転じる構えも。で、この間購入したFFー7はまだのんびりプレイしており、最初の大陸から抜けておりません。64を狙っておりますが、イマイチ、ひきつけるソフトがない。マリオだけではちょっと寂しい。う〜む。あっ、脱線してしまった。
HOUND DOGは約2年ぶり、通算47回目の日本武道館でのコンサートが3月29、30の両日にひかえております。「HOUND DOG CONCERT TOUR '96-97"Across The Rainbow」の仕上げとなるだけに期待できます。このCDのカップリング曲「傷心ーHEART BREAK」はバラード。大友は、タイトル曲とはうって変わっていつまでも君のことを思い続ける切ない気持ちを歌っています。こちらのほうが渋くてぼくは好きです。(日本コロムビア、CODA-1148、1000円)
筆者/copy right=フルタマコト