CD NEWS03月29日号

毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1998年03月29日午後04時25分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp

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◎☆☆☆☆「田辺マモルのヤング・アメリカン」田辺マモル

  江古田とナッシュビルでのレコーディングを融合させたってのが、このアルバムのキャッチフレーズです。田辺にとって通算4枚目にあたるこのCDのレコーディングのために、田辺マモルはカントリーミュージックの聖地、ナッシュビルへ行ってきたそうです。曲を聞いているうちに気になってWEB上を検索したら、田辺自身のホームページがあったのでさっそく拝見しました。「田辺マモルのインターネット」は、ちょっと重い表紙から、この聖地・ナッシュビル行の旅行記があって、これがおもしろい。船酔い状態の蠅とか、ホテルで思わず警備員のお尻のポケットからのぞいているピストルを盗みたくなってくる気分とか彼一流の物の見方がわくわくさせてくれます。このアルバムの曲自体もそんな彼の思想が反映していて、なかなか楽しませてくれます。
 「本物の無骨=マッチョイズム」も売り物にしていますが、ひょっとしたら単に不器用なのかもしれないところがいいと思います。特に渡辺満里奈にそっくりのハワイの旅行添乗員とのエピソードを歌った「ハワイの詩」(ありゃ、これはナッシュビルから帰る途中にハワイに寄ったのでしょうか)が、特に気に入ってしまいました。また、「荒野」もカントリーらしい正当派のタイトルで、さらに曲を聞くと「!」でよけいにおもしろい。幼き頃の想い出いいですねえ。エンディングを飾る「さらば友よ」もこの位置にふさわしい歌で盛り上げてくれます。
 このアルバムにも収録された「リス」が'98春バージョンになって3月21日にシングル「リス('98春バージョン)」(Sony Records、SRDL-4492、816円)で登場しています。淡々とした曲が実は情熱たっぷりの曲に変わっていくところが、まるでグラデーションを描いているようでおすすめです。カップリングの「愛しているよマイ・フレンド」も妙に気分を安めてくれます。男女のとてもいい関係なんだけど、やっぱりこの人は不器用なままなのが最高だな、とだめ押しさせてくれました。(Sony Records、SRDL-4188、3059円)

◎☆☆☆☆「きっと風は吹くだろう」恋愛信号

  この恋愛信号のボーカリストで「きっと風は吹くだろう」を作詞作曲したMINもきっと不器用な人なんでしょうね。いつまでも昔の恋愛を引きずっているあたり、不器用さがそこはかとなくにじみ出ていますが、こういう人、僕は好きです。「きっと風は吹くだろう」はSINYAのアコーディオンの懐かしい音色と共にマンドリン、ギターの音と共に一度聞いただけで、なんだか懐かしい気持ちにさせる楽曲に仕上がっています。故郷を離れ、彼女に思いをつのらせていく、逆「木綿のハンカチーフ」のような歌詞なのですが、このさわやかな曲が実にいい味を出していると思います。
 フォークロックのさわやかソングとしてこの春一度は聞いてほしい歌です。カップリング「Bye Bye」は12弦ギターのイントロから始まります。タイトル曲よりアップテンポな歌ですが、この曲でも立ち去ってしまった恋人をカラ元気一杯に歌います。「バイバイ」、と言いながらも未練があちこちに飛び散っていて、完璧なバイバイになっていないところが非常に痛ましくて、それだけに逆に素敵に思えるのです。コーラス部分と途中から鳴るIKEchinのキーボードが印象的な味付けをしています。(UNIVERSAL VICTOR、MVDH-9004、1019円)

◎☆☆☆☆「LOST COMPLEX」ICEMAN

   やっぱり僕は浅倉大介が大好き。大好き大介がバンド活動しているICEMANの新曲がリリースされた。これが非常にいいのです。テクノ系の音はもちろん好きな大きな理由だけど、それ以外にも魅力が詰まっています。イントロや間奏に入るピアノ演奏の美しさや高速ドライブでも追いつけないギターワークがまず楽しい。しかも歌詞なんて、うっかりすると吹き飛ばされそうなほどに高速なので、一緒に歌っていると、舌を噛んじゃう。腫れあがった舌で歌う「LOST COMPLEX」もなかなかの趣きがあって僕は良いと思うのですが。「白夜の美貌」なんて非常にイマジネーションが拡大する言葉ですねえ。
 カップリング「Dizzy Boogie」はICEMANメンバーの黒田倫弘の歌詞。これがよく読むとかなりいやらしい。そうHなのです。でも実際に一緒になって歌い始めると(ICEMANの歌は一緒に歌っていると頭の中が真っ白くなって気持ちいいですよ)英語はもとより日本語にすらどうも発音のサイレント部分があるらしくて、びゅんびゅん飛んでしまうので、Hな歌という当初の印象が非常に希薄になってしまいます。さらに、英語のフレーズがいつの間にやら「ピカピカ」「なんもかんも」「いやんなっちゃう」に変わってしまうところは見事、としかいいようがないほど言葉遊びが秀逸です。洋もののお皿(死語か?)を聞いていると、こういう部分がけっこうあって、ファンの仲間うちの話題に上がるのですが、そうか日本語のロック(これも死語か?)もここまできたのか。眼のうろこが2、3枚スキップしながら飛び跳ねていきましたね、花粉付けて。(Epic/Sony Records、ESDB-3811、1020円)

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 <反省>この「CD NEWS」をメールマガジンとして発送代行してもらっている「まぐまぐ」の深水さんと各地のメールマガジン編集長や「ウエッブマスター」(一部に「ウエッブ・ウィザード」にしようという声あり)が神戸に集まって、うだうだ酒を飲む会に出席。泊まり明けで2時間ほどしか寝ていなかったけど、顔を出した人たちのおもしろさにつられて最終電車近くまで付き合いました。みんな楽しみながらも真剣に発行している様子がユーモアを交えて紹介され、話しは尽きない感じ。近く第四回目のこの「うだうだ飲み会」が開かれますので、あなたも参加してみては?
 花粉症の話パート3。鼻じゅるじゅるで薬局経営の諏訪兄(諏訪妹は元水の国スタッフ)に向けてこの欄で「試供品も一緒に送ってほしかった、今からでも決して遅くありません」と冗談半分で呼び掛けたところ、「前述の薬リストは医療用でして、サンプル供与でも薬事法違反でブタ箱行き」とのメールが。うーんどうも薬事法とかこの国には至るところにオカミが作った規制がありすぎる、と感じました。スピーディーに対応できないお役所仕事の言い訳のように変な規制をいっぱい作っているアタマのイイヒトのことが思い浮かびますねえ。

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<今週の一句>花粉症 目玉洗うと 明るい気分(mako-rin詠める)
Newtonで 名刺交換 初体験(またmako-rin詠める) 

筆者/copy right=フルタマコト
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