毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=2000年04月02日午後09時50分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆☆「PIZZICATO FIVE REMIXIS 2000」 ピチカート・ファイヴ他
■01. the GROOVE ROOM suite 小西康陽
a. また恋におちてしまった
b. ダーリン・オブ・ディスコティック
■02. ローマ [corco edit] 岩村学
■03. シェリーにくちづけ [I・KISS & KIDS MIX] CUBISMO GRAFICO BLAST SQUAD
■04. ワン・トゥ・スリー・フォー・ファイヴ・シックス・
セヴン・エイト・ナイン・テン・バービー・ドールズ [Ken's Old Aiwa mix] 池田正典
■05. ダーリン・オブ・ディスコティック [bongo a go go mix] コモエスタス
■06. パーフェクトワールド [A night at Organ b.MIX] Sunaga texperience
■07. ジョリ・バブリ・ラブリィ [cubis tout-jour mix] キュビズモ・グラフィコ キュビズモ・グラフィコ
ピチカート・ファイヴマニアにとっては必須の一枚がこのアルバム。御存じ*********(readymade)レーベルに所属している岩村学、池田正典、小西康陽、コモエスタスなど7人のDJたちが、ピチカート・ファイヴの楽曲を“ずたずた”、もとい(えーと、なんて表現したらいいんだ)“めちゃんこあれこれ”的に操ってリミックスものを作ってしまいました。もはやこれはオリジナルもびっくりの、いやいや全く新しい作品群とでもいいましょうか、とにかくもこのように素晴らしい一枚を作ってしまったことがうれしい。
取り敢えずはピチカート・ファイヴの最近のオリジナルアルバムをチェックしてから、聞き比べるのをお勧めしますが、いや、なに、そんな硬く考えなくてもいいさ。何の知識もなくこのアルバムを手に取っても、いきなりプレーヤーから流れる楽曲をめちゃ楽しめてしまうのはやっぱり小西康陽クンたちが偉いせいですね。
さらに僕のような弘田三枝子ファンにうれしいのは「the GROOVE ROOM suite」の「b. ダーリン・オブ・ディスコティック」や「パーフェクトワールド」に登場している点。野宮真貴ちゃんとはひと味違ったヴォーカルが楽しめます。こういうところも実に楽しませてくれます。
ピチカート・ファイヴのメンバーにDJもやっている小西クンがいますので、きっとオリジナル・アルバムを作る時点からこういうリミックスものをリリースすることを念頭に置いて、いろいろな仕掛けになる様々な音を用意しているんじゃないかな。ジングルのような短いフレーズがリミックスの時に効果的に使われているような「ローマ」を聞いてこのことを確信しました。
ジャケットの小島功さんのイラストがとっても雰囲気出ていておもしろい。野宮さんはセクシーだし、小西クンは、そのまんまだし、ジャケットを見て笑ってしまいました。このセンスさすがです。
(日本コロムビア、COCP-50255 、2100円)
■01. gravity
■02. inside you
■03. My Lover
シングルとしては、約1年8か月ぶり(前作「 I for you」は1998年7月1日リリース)で通算12枚目。でも厳密にいえば、2000年1月に新曲の「Sweetest Coma Again」を発表しています。この楽曲は007シリーズの最新映画「ワールド・イズ・ノット・イナフ」(UIP配給MGM映画 )にエンディングテーマのサウンドトラックにのみ収録されていますから、結構ファンでも気付いた人は少ない?
2000年のLUNA SEAは結構映画モノが多いようです。そのうちメンバーも出演したりして。
このニューシングル「gravity」は、映画ではゴールデンウィークに全国松竹系で公開される、飯田譲治最新作「アナザヘヴン」の主題歌です。またテレビドラマでは、テレビ朝日系で4月にスタートする木曜ドラマ「アナザヘヴン」主題歌でもあります。同時収録曲の「My Lover」も映画「アナザヘヴン」挿入歌と、テレビ朝日系木曜ドラマ「アナザヘヴン」挿入歌となっています。
「gravity」とは、理科系用語で、「重力、引力、重量」のこと。引き合うはずの二人だったのに別れてからもなお互いを気遣う様子が描かれています。果たして永遠の別れになるのでしょうか。眉間にしわ寄せて歌うおなじみ河村隆一が楽しめるCMスポットも流れています。RYUICHI(VOCAL)、SUGIZO(GUITAR)、INORAN(GUITAR)、J(BASS)、真矢 (DRUMS)のメンバー。
(ユニーバーサル・ビクター、MVCH-1201、1260円)
■01. ギターマン
■02. be there
■03. ウソツキ
■04. あの日の雨と今日の雨
■05. ビデオテープ
■06. さよならじゃない
■07. あいのうた
■08. ひまわりのうた- 柏 Street Live ver.-
■09. ランナー
■10. Musician Life〜例えば僕らの場合は
■11. いつか
■12. 旅路
ある意味でどん底からの奇跡的な復活を成し遂げたのがサムエルことSomething Else。テレビ番組で売れないバンドとして紹介され、次がダメなら解散、と宣告されてしまいます。必死で合宿して作り上げた曲『ラスト チャンス』(1998年12月23日、TODT-5235)が大ヒットして今日に至っているのは日本テレビ系「電波少年(雷波少年)」を毎回欠かさず見ている人には先刻御存じのいきさつです。
でも、いくら売れないからといって、全く芽も出そうもないバンドにテレビの辣腕プロデューサー氏が声を掛けるとは思えない。売れないだけならそれこそもっと多くのメジャーデビュー果たした後のミュージシャンの中にもごまんといるはず。
合宿で議論したり、解散の2文字に眠れなくなったり苦労に苦労を重ねて、その結果、大ヒットして売れていくという感動的な場面、サクセスストーリーをドキュメントしたければ、題材となるSomething Elseが何がなんでも売れてくれなければ意味がない。だからこのシリーズを決めた段階である程度のヒットは予測していたはずなのです。また、ベテランのレコードプロデューサーになればなるほど、ブレークする前の何か予感をバンドから感じることができるそうですから、そういういろいろな要素があってサムエルにお鉢が回ってきたのでしょう。
いずれにしろあの頃のサムエルには、売れないなりにこのテレビプロデューサー氏の目に止まった何かがあったのでしょう。もっとも意地悪く考えればこのプロデューサーはもっと想像以上に冷徹な人で、売らなければ売れないでそれもいいさ、その売れない様子をドキュメントするのも面白いか、と考えたかもしれません。今となっては真相は分かりませんが、この番組があってこそ、サムエルが市民権を得るきっかけになったことは確かでしょう。
もう一点、この国のテレビ視聴者って結構熱くてまだまだ捨てたもんじゃない、ということ。苦労しているミュージシャンの様子を毎週毎週テレビで見ていて、運命を左右するCD発売日にドワッーと買いに走ったのですから。テレビの持つ媒体の威力をあらためて感じさせてくれる出来事でした。
で、星飛遊馬のようなギターマン養成ギブスを付けたこの通算3枚目のアルバムジャケット。ちょっと笑ってしまいますが、このジャケットの描く「ギターマン」って心優しくて、テレビの前の視聴者にはサムエルそのもののように思えて共感を生む一曲かもしれません。こういう主人公が皆ミュージシャンなら、ちょっといい人ばかり過ぎて逆につまんないでしょうけれど、そうじゃないからこそ際立ってくるんだろう、と僕は思っています。
いずれにしろ、サムエルはギターマンを通じて本当にファンに必要な音楽が何かを体得したようで、今後もリリースされる楽曲に良い意味で大きく影響していくでしょう。12曲のうちタイアップ曲も多くて、「be there」はヤマザキ新食感宣言CF▽「ウソツキ」は、つんくタウン2丁目企画。映画「GO-CON!」主題歌▽「さよならじゃない」は、日本テレビ系「'99劇空間プロ野球」イメージソング▽「あいのうた」はルナパーク'99雷波少年系遊園地「後ろ楽しいガーデン」▽「いつか」は、TBSグァムマラソン2000テーマソング、という具合。すごいでしょう。これだけ多くの人に愛される歌を歌っているという証拠でもあります。
(東芝EMI、TOCT-24320 ,3059円)
<反省>
◎花粉症、いよいよシーズン全盛期に突入したようです。僕の周りでも大変な人がいてマスクしたり、鼻をハンカチで抑えたり、とほんと大変。そういう僕自身も先週はあまりのすごさに、とうとう頭が痛くなってしまって一日中泣きそうでした。幸い薬を飲んでいるせいか少しはマシなはずなのですが、花粉ピーク時ではあんまり関係ないみたい。さらに寝ている時に鼻が乾いてくるので、どうも大きな鼾(いびき)をかいているようです。寝不足になってしまいます。結構寝苦しくて(鼻の中が固まってきて息がしにくい)ときどき起きてしまったり、このシーズンやっぱり嫌ですね。できることなら家の中でじっとしていたい、そんなブルーな気分です。
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<今週の一句>花粉症 鼻がぼこぼこ 苦しいな(mako-rin詠める)
筆者/copy right=フルタマコト
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