毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1998年06月07日午前11時59分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆「あッ豚だ!〜一日ゆかいにいきるうた」デリシャス・ピッグ
PSY'Sを解散したあとの、チャカの行方が心配でしたが、久し振りに元気な声を聞きました。まずは安心。この新しいユニット「デリシャス・ピッグ」は、どうも名前からして、チャカのユニット「デリシャス・ヒップ」が下敷きになっているようなのです。テレビ東京系アニメ「はれときどきぶた」のエンディング・テーマなのでこの新しいユニットは急きょ結成されたように思えます。メンバーはメーンヴォーカルのチャカ、ハワイアン・コーラスの石塚まみ、演歌・コーラスの永井みゆき、ラップの浪花男(ナイワマン)、双子ののコーラス上窪由加利、茜姉妹といった異色の顔ぶれ。これだけでもどんなシングルか興味わいてくるでしょう。
歌のうまさでは定評のあるチャカが阿久悠のとぼけた歌詞(この人いろんな歌を作りますねえ)を実に伸びやかにしかもチャカのまじめな性格でしょうが、彼女がきまじめに歌えば歌うほど可笑しい。笑いのつぼを見事に押さえています。途中に飛び出すハワイアンや演歌が何の違和感もなくつながっているのも実にクールです。「ハワイアンに納豆ごはん」って取り合わせ、まさにピッタリ合います。その昔、僕もなぜだかハワイに行って冷ややっこでごはんを食べたことがあります。値段の割にはあまり豆腐はうまくありませんでしたが、ハワイで食べる冷ややっこなかなかいいでしょう。ちょっと局地ネタになりますが、近所の筈井豆腐店の豆腐はいつ食べても満点です。こういうおいしい豆腐があるだけで人生楽しくなるし、ごはんもお代わりできるというものです、ありがたい。感謝モードにふける。
こうしたノベリティーソングは大瀧詠一の最も得意とするところなのですが、この歌もなかなかのもの。聞けば元気の源が沸き上がってくるのは「ナイアガラ音頭」や「レッツ音頭アゲイン」に匹敵します。収録時間も3分25秒ほどと短めでスキッとしていてムダがありません。カップリングの「あッ豚だ!〜一日ゆかいにいきるうた〜TVバージョン」なんてさらに短くて2分だもん、これもさらに明解でいいと思います。そのうち昔のドーナッツ盤全盛時代のように曲時間2分台の歌が復活しそうな予感がしますね。今の歌ちょっとぜい肉が付き過ぎているきらいがありますからね。
(Sony Records、SRDLー4511、816円)
◎☆☆☆「退屈の花」GRAPEVINE
GRAPEVINEのファーストアルバム。GRAPEVINEとは「ぶどうのつる」という意味から、転じて「秘密の情報」とか「情報網」といった意味ががあるようです。確かに、さまざま音の情報網を持っているグループだと思いました。インディーズ時代からの人気曲「君を待つ間」は、セカンドシングル(PONY CANYON、PCCA-01042、1020円)としてすでに4月に発売されていますが、このアルバムにも収録されています。田中和将のヴォーカルはなかなかクセがあって最初は少しとっつきが悪いかもしれませんが、慣れてしまえば実に心地の良い声をしているなあ、と思うから不思議です。
「君を待つ間」の作詞はヴォーカルの田中選手ですが、なかなか切ない男女の関係を少し難しげな言葉で表現しています。「やっぱり会ってキスくらいはしたいじゃない」という詞にすべてが言い表されている、集約されているように思います。矢野顕子の「ひとつだけ」に触発された「1&MORE」などおもしろい歌もあってなかなか楽しめる10曲が収録されています。
音がけっこうハードで、歌詞が繊細で、ヴォーカルが甘いこのあたりの不思議なバランスの上に成り立っている点が彼等の魅力かもしれません。メンバーの4人はいずれもソングライターなので今後生み出してくる大量の作品群が楽しみです。
(PONY CANYON、PCDA-01201、2854円)
◎☆☆☆「ひまわり」奥居香
奥居香のニューシングルは、夏を呼ぶ花の名前できましたか。僕も8月生まれなので、同じ時期に顔をのぞかせるこの向日葵(ひまわり)が好きです。でも、奥居の歌うひまわりは、ちょっといつものひまわりと違うようなきがします。「泣いたり、太陽がきらい、青空に向かって飛びたい…」こんな願望を持ったひまわりなんてそういないと思いませんか。
でも、ひまわりの多くは夏の暑いさなか、だまって陰のないところで、鮮やかな黄色の大輪を両手広げて咲かせているわけですから、こんな願望を抱いたとしても不思議ではないでしょうね。身近な人にもひまわりのようにいつもとっても元気で落ち込むことすらしらないような人でも実は、こういう気持ちになることがあるのを、せめて一番身近なあなたには分かってほしい、というちょっといじらしい気持ちが込められた歌なんですねえ。
曲そのものは実におおらかなもので奥居らしい楽曲になっています。ちなみに「ひまわり」に例えて気持ちを代弁して作詞したのは最近バス釣りに凝っている(あるいは、ナイアガラーには「ある乙女の祈り」選者、といった方がピーンとくるかな)糸井重里サンです。
(Sony Records、SRDLー4530、1020円)
<反省>最近、機会があればメーリングリスト(ML)などネット上でつきあっている人たちと顔を会わせようと、パソコンを離れた現実世界での会合=オフミ(オフミーティング)に参加するように心掛けています。いつもメールのやり取りばかりしている人がどんな人なのか、御会いするのが実に楽しみなのです。向こうは僕に会ってショックを受けているかもしれませんが(なんでや?)、僕はいつも楽しませていただいております。昨夜もナイアガラMLの突発的(急に誘われた)オフミに行ってきました。ナイアガラものはすべてリアルタイムで聞いてきましたので、その話をするとみんな(僕以外に参加者六人はロンバケ以来の大瀧ファンなのです)が興味深そうに聞いてくださってちょっと恐縮してしまいました。
そのミーティングで福島県から参加してくださった木幡さんも「CD NEWSの<反省>は健康ネタばかり、体大丈夫ですか」と気づかってくださいました。ありがとうございました。相変わらず風邪ばかりひいていて直らないのです。
日本橋を探索。ついに出た新しいパワーブックG3をさわってきました。実にでかい。キーボードのタッチは非常に良いのですが、トラックパッドの位置がキーボードからむやみに離れ過ぎていて手の小さい人にはちょっと使い勝手が悪そうでした。でも画面が大きくて、何よりもデザインが素晴らしい。たぶん世界で一番美しいノート(地図帳くらいの大きさですがね)パソコンではないでしょうか。これに8月発売のiMacが加わるとちょっとしたAppleブームになりそうな気配がします。身近なウインドウズユーザーも、このiMacのデザインに惚れ、「ほしいほしい」を連発していますから。パソコン業界全体のデザインもiMacによって見直され。この夏は大きなターニングポイントを迎えそうです。
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<今週の一句>ナイアガラ 話濃くって 気味悪がれ(mako-rin詠める)
筆者/copy right=フルタマコト
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