CD NEWS06月07日号

毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1998年06月07日午後00時11分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp

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◎☆☆☆「離れるな」ザ・イエロー・モンキー

  PUNCH DRUNKARD TOURで、全国を来年3月までばく進中(ほとんど毎日のようにコンサートしています、きょう7日は長崎、あさって9日は熊本…。今月中旬まで九州です)のザ・イエロー・モンキーのニューシングル。通算15枚目になります。「離れるな」はかなりの濃いバラード調の一曲。カラオケもなぜか3曲目についています。が、たぶんなかなか決められない渋さがあります。この手の歌はロマンスグレーの初老の人がさりげなく歌った方がバッチリ決まりそうな一曲です。

 カップリングは「ゴージャス」。こちらの方は、イエモンのちょっとファンキーな楽しさが出ている曲調になっています。吉井和哉の詞はとても印象的でイメージが次々にわいてきますが、時々、ギャグとシニカルな表現が見事に決まっていて、ハッとさせます。「ひょんなキッカケで…」という前振りのあとに続く言葉が実に新鮮。「未来が邪魔になる」になるというフレーズなどなかなかいいではありませんか。

 でもよく考えれば、僕達の人生の多くは、「ひょんなキッカケ」の連続技ではないでしょうか。「ひょんなキッカケ」ばかりで人生に流される場合もあるし、逆に自分で「ひょんなキッカケ」を次々に作り出せる人がいたり、いろんなことがあるから、この世はおもしろいし、大変だ、ということでしょうね。「運命は差し足だ」これも吉井の含蓄ある言葉です。

 なぜかシールがおまけに入っています。初回限定とか書いていないのでもれなくなのかなとも思うのですが。メタリックなこのシール、今の若い人はどこに貼るのでしょうか。通算113本にのぼるコンサート大変でしょうがこなしてほしいと思います。

(FUN HOUSE、FHDFー1688、1020円)

◎☆☆☆☆「TAKE OFF AND LANDING」砂原良徳

  電気グルーヴ、砂原良徳(すなはら・よしのり)のソロアルバム。なんだかいきなり英語の教習本付属CDをプレーヤーに間違って入れてしまったのか、と勘違いするほど分かりやすい英語のナレーションが流れてきて、気持ち良く砂原の描き出す世界に入っていけます。

TOKYO UNDERGRUND AIRPORTの開港から世界のあちこちを飛び回る設定です。兼高かおるサンもびっくりの世界旅行は、砂原の実験的な曲が並び、これが実に心地良いのでリラックスしたい時にはもってこいのCDとなりそうです。ピチカート・ファイヴに通じるようなしつこいリミックス技もありますが、これはこれでO.K.でしょう。リフレンの持つ粘っこさ(若干、関西のコテコテ吉本新喜劇風)、おもしろさがストレートに伝わってきて笑ってしまいます。

 14曲ある楽曲のタイトルも「Sony romantic electro wave」などのようにどれを取っても実体がありそうでなさそう。でも、そういう不可思議なところが楽しい。しかもせっかくの心地良いサウンドにノイズを入れて、そのノイズさえも心地良く聞かせてしまうのだから、これは天晴れです。

 そうかと思えば世界旅行から宇宙旅行に一気に飛んでしまうのですから、このあたりの飛躍もおもしろいですねえ。コーラを飲んで宇宙に行けるいい時代になりましたしね。ナレーションは全編にちりばめられているので、このCD、音楽CD以外にヒヤリングの勉強にももってこい、といえそうです。途中で急激にスローな部分と滅茶苦茶早い部分もありますがどんな英語もこなさなくっちゃ。そう思えば非常にValue for Moneyな一枚です。

(Ki/oon Sony、KSC2-205、3059円)


◎☆☆☆「BUTTERFLY」SMILE

   現在ヒットチャート上位にいるSMILEのマキシーシングルが「BUTTERFLY」。季節のない街(by泉谷しげる)からの一曲。蝶に託した現代人の閉塞した状況を訴えます。かごの中に飼われたような暮らし。強くなった気分を味わうためにナイフを持つ状況。勇気のある奴がじっと黙ってる状況。意味もなく傷つけあいをくり返す毎日。一体全体、どうなっているんでしょうか。誰もがおかしいと感じながらも、そのまま不条理な毎日がくり返されていきます。事件が起きたってその直後はみんなでよってたかって議論しますが、事件が不フェードアウトするとまた日常の不条理に戻ってしまう。根本的な解決方法はなにも講じられない。何もの残らない、何も変わらない。ただ、もっともらしい言葉が飛び交うだけ。非常に遺憾ながら、こういう世界に今僕達は置かれているようです。

 みんながあまりにも多忙で、ゆっくりものを考える間もないうちに、さらにどんどん良くない方向に走って行ってるような気がします。大変残念なことですが、そういう状況を改めてSMILEが歌に託して問い掛けているのではないかと思います。彼等は最後に「飛べよBUTTERFLY」とメッセージを伝えていますが…

 カップリング「SUN ON THE MOON」。タイトル曲「BUTTERFLY」の福富幸宏リミックスも入っています。

(Sony Records、SRDLー4279、1223円)


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Coming Soon


 <反省>先週に続きこの一週間もメーリングリスト(ML)など日頃ネット上でメールだけでつきあっている人たちと実際に顔を会わせる、パソコンを離れた現実世界での会合=オフミ(オフミーティング)の準備のための「プレプレオフミ」というのを行いました。大阪市内でタンデムシステムズ(株)というマルチメディア制作会社を経営されている橋本雄さんと二人で「iMac ML」関西オフミの準備、という名前にかこつけた実は一杯飲みです。橋本さんは古くからのMacファンで、最新のiMacの登場を実に楽しみにされています。

 一日も早くこのiMacを見たいという共通の願いを持つMLのメンバーが納得のいくオフミにしようと“仕込み”に知恵を絞っています。いいアイデアがあれば御一報ください。

 日本橋探索もどうやらクセになってしまったみたいで1週間に1回はチェックしておかないと落ちつけないほどに。あの界隈のセールをチェックしていると、時々とんでもない良いものがなんとジャンク同然の値段で並んでいるのです。もっともそんなものに小躍りしているのはどうやら小数で、今Macファンの多くがG3に注目しているようです。こんな時こそいいものを安く手に入れる最大のチャンスかもしれません。

簡単メールはここ!手紙マーク!不平不満苦情ごみの収集日の問い合わせ、さっき注文されたそばの出前の行方などさまざまな疑問は、この簡単メールをお使いになりお知らせ下さい普通のメールはこの下の封筒マークからどうぞ。

<今週の一句>iMac しゃべり始めりゃ 時間なし(mako-rin詠める)
Newtonで 目覚ましうれし 朝寝坊(またmako-rin詠める)

筆者/copy right=フルタマコト
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