CD NEWS06月18日号


毎週日曜発行
   
   mako-rin's CD NEWS     
   
更新日時=2000年06月20日午前09時55分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
  
 
cdnewsjp@yahoo.co.jp  
  

 
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 ◎☆☆☆☆☆「Rescue me」 Every Little Thing  


■01. Rescue me (Single Mix)
■02. The One Thing (Single Mix)
■03. Smile Again
■04. Rescue me (Remix / Remixed by Naoki Atsumi and Mitsuru Igarashi)
■05. Smile Again (Dub's Knock on Remix / Remixed by Dub Master X)
■06. Rescue me (Instrumental)
■07. The One Thing (Instrumental)
■08. Smile Again (Instrumental)

 Every Little Thing(E.L.T.)のニューマキシシングル。通算4枚目にあたるアルバム「eternity」からのカット。「Rescue me」と「Smile Again」は、非常に対照的な楽曲で、アルバムの7曲目、8曲目に位置しながらとても印象に残っていました。

 1980年代のエレポップを思わせる「Rescue me」に対し、ストリングスをふんだんにフィーチャーした「Smile Again」。サウンドばかりか歌詞もとっても対照的です。

 「Rescue me」は、「お気楽主義」といいながら、複雑な社会に翻弄されて純粋な気持ちがどんどん壊れかけていく僕たちがちょうど今直面している現実社会を描き出しています。建て前のダイエットは、彼の前だけ。ニュースにはまったく無関心。見栄の張り合い、彼の自慢話。で、理想は庭付きのマイホームとか外車を手に入れること。結婚して子どもできたら、近所のおばさんと呼ばれていく…、そんな私を“Rescue me”と叫んでいます。

 ひょっとしたら今の僕たちの生活って、人類が何千年も理想として思い描いてきたことが、いとも簡単にそこにあるのが当たり前のように日常生活として現実にあるからこそ、そのありがたさをつい見失ってしまいがちになるのかもしれません。そうはいいながらも「Rescue me」と叫ぶ彼女にも共鳴してしまいます。

 たまたま、放り込まれた世界が理想の世界としても、なんだか変じゃない、と疑問を持つのは当然かもしれません。そしてもがき苦しんでいるうちにも現実の社会でもどんどんおかしくなっていくのかも知れません。こんな時こそ初心にかえって、人類が理想を思い描く時に持っていたはずの純粋な気持ちを、もう一度取り戻してみようとする努力も必要なのかもしれません。

 で、「Smile Again」は、そんな思い悩む人に、「君思い煩(わずら)うことなかれ」(なんで文語調なんや!!)、と励ましてくれます。君は一人じゃないよ、どんな時も。夢はきっと叶う、と信じて生きて行こうよ、と。この「Rescue me」と「Smile Again」という振幅の結構激しい世界を五十嵐充は、きっと問題意識を持って提示しているんだと思います。

 E.L.T.は、このシングルから伊藤一朗、持田香織の2人の顔写真となりました。じっくり歌詞カードを眺めれば五十嵐充の名前も探し出すこともできるのですが…。五十嵐は、本来のサウンドメーカーとしての仕事に専念し始めました。4曲目では 五十嵐自身にがリミックスに参加しています。

 「Rescue me」は、ゲートウェイ CMソング「Smile Again」は、 DyDo Ti-Ha CMソング 、そして「The One Thing」は、東宝系映画「クロスファイア」主題歌 というタイアップ3本建てです。

 (avex trax、AVCD-30115、1260円)


◎☆☆☆☆☆「私の考えるジャズ」岩村 学


■01. INTRO〜7000 of DRAGON
■02. 傷だらけの天使 L'ANGELO E PIROMANIACO
■03. BIG PHONE FICTION PART I
■04. CAFE SCIANTUNG
■05. 私の考えるジャズ This is how I feel about JAZZ
■06. 月 luna
■07. BIG PHONE FICTION PART II
■08. 夜のバグダッド NIGHT IN BAGDAD
■09. インドの街を象に乗って IN CITTA DI INDIA ELEFANTE
■10. 1947〜OUTRO

 なんだか非常に懐かしいようなジャケット写真。女性を斜め背後からショットしたモノクロ写真の一枚なのですが、昔、こういうジャケット写真って流行りましたね。

 思わず手に取ってしまった人もいるかもしれませんが、それはそれで「○(まる)」だと思います。リスナーにCDを手に取らせたら、あとはこっちのものですもん。もうレジに行って買うしかないでしょ。買うのはもっと「◎(二重丸)」だと思います。

 とはいうものの、光ピックアップが計10曲31分46秒のこのアルバムを再生し始めると、中には「なんじゃぁ、こりゃ」、と困ってしまう人もいるでしょう。そう、多少はそういう人もいていいと思います。でも、途中で投げ出さないで。残念ながら、そういう気持ちになった人も最後まで聞くと、「おっ結構いけるやん」という箇所もあるはずです。 何?全くないって、それは残念。選曲した私が悪うございました。でも、あなたの友達にこういうのが好きな人も多くいるでしょ。だからダメもとですすめてあげてください。

 前衛的、実験的、即興的、あれあれ、昔よく使われていた用語ばかりではありませんか。次に何が飛び出すかまったく分からない楽しさ、これこそ音楽の持つもう一つの魅力でしょう。そういうちょっと忘れがちになりそうな事柄を岩村学はどうこれ、って提示してくれました。

 「心地よいリズムとエクスタシーの世界に誘う、音楽の操縦士。それではどうぞ最後までごゆっくりお楽しみください」のナレーション。もう僕なんかわくわくして気が付けば何度も朝までリピートしていたのですが…。「INTRO〜7000 of DRAGON」は、じっくり耳を澄ませて聞くと志村けんまで出ているんだから、うれしくなっちゃう。

日本コロムビア、COCP-50325 、2940円)


◎☆☆☆☆「花火」うたいびと はね


■01. 花火
■02. ポ
■03. 花火(Instrumental)

 今年2月、博多での最後の路上ライブで3000人を集め、4月、福岡Zeppでの初の有料ライブでは、わずか12分で2000枚をSOLD OUTした「うたいびと はね」の通算3枚目のシングル。出身の九州での大ブレイクとともに、全国展開に向けて行脚中で、ファンもそれにともなって急増しています。

「花火」は、梅雨のあじさいから夏の風物詩である花火に変わって行く季節感と懐かしいような思い出をよみがえらせてくれます。誰もが夜空に打ち上げられる大輪を見ながら感じた楽しさと共に、一瞬に終わる悲しいような刹那さが、ちょっとセンチなものも思いださせてくれます。

 カップリングの「ポ」は、短いタイトルながらいい曲です。ふだんは記憶の底に沈んでしまっているけど、何かの拍子に思い出し浮かんでくる、幼い頃の温かく包まれていた懐かしい思い出などを歌にしています。思い出すと、きっと誰もが「ポ」とするんでしょうか。それとも心が「ポ」とするといえばいいでしょうか。僕にとっては10円玉握りしめて、せっせと通った近所の駄菓子屋「十兵衛(じゅうべい)」(At NishinoshouNishi-Machi,Ohtsu-city大津市西ノ庄西町)でしょうか。タバコ屋も兼営していたので、親父のタバコを買ったお釣で新聞紙に包んでもらった「するめ」など結構怪しいものを食べておりました。

 「うたいびと はね」は、男性二人のフォークグループ。メンバーは、ブラジルまで留学した元サッカー少年の安岡信一(やすおか しんいち)と本多哲郎(ほんだ てつろう)。安岡は、1977年5月25日大阪生まれの福岡県出身。血液型B型。本多は、 1979年8月2日福岡生まれの佐賀県出身。血液型 AB型 。。

 1998年5月、劇団ひまわりで役者を目指していた二人が偶然出会って、路上ライブなどの音楽の道へ。 1998年9月、「うたいびと はね」を結成。「歌を大切に。ファンを大切に。」がモットー。地道な活動を続け少しずつ少しずつファンを増やしていく。1999年、とあるオーディションとの出合いが彼らを大きく変えることに。福岡のストリートシーンをリードしてきた彼らが1999年12月18日、シングル「小さな星の小さな旅人」でデビューした。

 6月21日の深夜3:00〜4:30の「オールナイトニッポン」で一夜限りのパーソナリティを努めます。 新曲「花火」の話や、はねの近況、今後の展望など、他では言えない秘話が聞けるかも。

フォーライフ、FLCF-3794、1020円)

音符印の飾り棚線マーク

Coming Soon


<反省>
◎ついにメールマガジン版CD NEWSは、通算150号を無事迎えました。 バックナンバーを振り返れば1997年の8月3日号が創刊号なのでございます。で、なんと第2号から発行が遅れる、という現在の体制をズバリ予測するような結果になっていて、思わず赤面してしまいました。(恥ずかしい過去なんとかしたい)

◎で、CD NEWSだけでカウントすると、なんと1991年4月1日から開始していますので(その間、発行が遅れることがあっても休載は一度もなし)、もうすぐ丸10年になってしまいます。我ながらよく続くものよ、とちょっとあきれつつもほんのちょっぴりだけ感心しております。一番の原動力はやっぱりCD NEWSERの温かい励ましのメールのおかげと本当に心から感謝いたしておりますm(_ _)mako-rin。これからもどうかよろしく。

◎で、感謝は言葉でなく態度で示そう、と「メールマガジン版CD NEWS150号&WEB3万ヒット&ドラパン心地よい記念プレゼント」を実施中。応募してくだされい。抽選で一人にちょっといいプレゼントを差し上げます。サブジェクトに必ず「150号記念プレゼント」と明記して、メールください。宛先は、
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<今週の一句>150号 ドラパンひもも 締め直し(mako-rin詠める。注釈「ドラパンひも=ドラえもんの漫画のプリントされたパンツ。ネクタイとお揃いなのが気に入っている)

筆者/copy right=フルタマコト
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