CD NEWS07月04日号

毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1999年07月04日午後11時39分


Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp

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◎☆☆☆☆☆「NAKA SHIGEO plays PAUL MAURIAT」中シゲヲ

1.オリーブの耳飾り
2.蒼いノクターン
3.涙のトッカータ
4.そよ風のメヌエット
5.恋はみずいろ

 1曲目は、マジシャンの間で、大変好まれている「オリーブの耳飾り」。なぜか、ポール・モーリアっていえばこの曲を反射的に思い出してしまうのは、選曲に困った数多くのマジシャンのおかげ。僕もこの曲がかかると反射的にいつ鳩が出てくるんだろう、と構えてしまうほど。マジシャンで思い出しましたが、2代目引田天功(女性)のすきの多さ。初代引田天功(男性)の華麗なマジックを知っているだけに、この2代目の私生活面での脇の甘さが大変気になります。だいたい手品師が泥棒に入られるなんて、ちょっとなんだか恥ずかしいぞ。ミッキーマウスだかなんだか知らないけれど、そんなマニアックなもの盗んだりする泥棒とか変なヤツが元々悪いんだけど、2代目のすきもあります。手品師がすき見せたら、手品の種丸見えと同じです。そもそも恐れ多くも大手品師の関係する部屋(所属事務所とか)に泥棒に入ったら最後、二度と帰れないくらいのあっと驚く仕掛け(脱出技の逆応用で「脱出出来ずの間」とかね。社員が翌日出社してくると、哀れな泥棒が両手合わせて「旦那、もう勘弁してくださいよ、二度と泥棒なんぞはいたしません」って更正を誓う)をして泥棒に泣きべそかかせて困らせるくらいのことしなければ、「引田天功」の名が廃るってもんでしょう。結構ファンなので、敢えてもっとしっかりしてね、とエールを送っておきます。

 閑話休題。ザ・サーフコースターズのサーフギター(!)の貴公子(!!)、中シゲヲが奏でる哀愁のメロディー。哀愁のメロディーがなんだかめったやたらにせわしげになっているのは、プロデューサーのreadymade entaertainnentの小西康陽くんのせい? でも、いわゆる一つのあの「ポールモーリアもの」なのですね。こんなにポールモーリアの名演奏曲をぐじゃぐじゃにしてもいいのでしょうか(^_^;;)。

 その点では心配ないのではないか、と僕は思っています。ポール・モーリアだって結構原曲の姿形が分らないほどにして過去に他人の曲を演奏してますから、今さら文句はいえまいと思います。でもファンの思いは複雑でしょうね。これは曲の解釈の問題で小西くんや中くんは、こう感じて演奏したんですね。しかも本家本元のポール・モーリアの「イージーリスニング」に対抗して「ハードリスニング」とクレジットしていて、ポール・モーリアの名前を借りた別物と意識しています。「ハードリスニング」か、うーんなかなかしゃれています。「安易に聞けない」わけね。確かに無茶していますが、これはこれでなかなかいいのではないか、と思います。イージーリスニング曲全盛の頃、僕もステレオのセッティング調整のために何枚もかけたものです。(苦労した割にいい音が得られなかった。)高校時代の数学の布留川先生のところのオーディオがすごかったなあ。ポール・モーリア、パーシー・フェイス・オーケストラ、カラベリと彼のきらめくストリングス(でしたっけ?)なんか、探せばいっぱいレコード出てきそう。

 でも、一曲一曲に思い入れのある人(初恋のファーストキッスの時にバックに流れていたのは「恋はみずいろ」とかいうオヂサンね)からは文句の一つも出てきそうですが、新しく中シゲヲ演奏でもってポール・モーリアを知った世代が再び本家本元ポール・モーリア・グランドオーケストラを聞くきっかけにもなるんじゃないか、とポジティブに期待すれば、いいのではないでしょうか。少なくとも僕は文句はいいません、例え「蒼いノクターン」がピストルサウンド満載あったとしても、「涙のトッカータ」がリンダヤマモトしていても。

 (FUNHOUSE、FHCF-2467、2300円)


◎☆☆☆☆「RAIN」鈴里真帆

1.RAIN
2.Blowin' in the wind
3.ずっと

 鈴里真帆のニューマキシシングル。3月に2枚組のアルバム「I'm」をリリース後4月には、2年振りのツアーを敢行するなど大変、音楽活動にのっています。

 このマキシシングルも完全パッケージ(完パヶ)までいっていたシングル候補曲があったにもかかわらず、新たに曲を書き下ろして作ったそうですから、かなりの制作意欲がみえてきます。タイトル曲「RAIN」は冷たい雨の降りしきる中、一つの傘の中には自分一人しかいない。この間までは肩を優しく抱いてくれる彼がいたのに…。失恋の歌、別れてしまったあの時の切ない心のうちを歌に託します。君がいたら、寂しい夜も安心していられたのに、一つの傘の下の空間の大きさを感じてしまうようです。雨の多いこのシーズン、大雨で大変な被害が出て、それどころではないというところも現実にはありますが、傘をさして目の前を歩いていく人は傷心状態なのかもしれません。傘が触れても優しい心を遣いを、そこんところ一つよろしく。

 2番目の「Blowin' in the wind」は、ちょっと恋愛に戸惑う女性がテーマか。彼の嘘を受け入れつつも、何を信じていいか分らない、だから夜のしじまに耳を傾けても明確な答えが返ってこない。風に吹かれながらも、ずっとここで歌っている、という歌。少し彼と距離をとって考え直しているようですが、なかなかいい答えは見つからないようです。でも決して妥協しない、私はここでじっくり考えますわ、という強い意志が感じられます。

 3つ目の「ずっと」も失恋系の歌ですが、それぞれの道迷うけれど、あなたをじっと見つめてるから、という部分に鈴里らしい未来指向が感じられます。たぶん「RAIN」から少し時間が経過した歌なのではないかと思います。

 (キングレコード、KICS 742、1200円)


◎☆☆☆☆☆「僕の大好きな場所」高木ブー

1.僕の大好きな場所
2.Blue Memory
3.Hou'oli la hanau
4.僕の大好きな場所〜Backing Track〜

 もうすぐ夏。最近の夏の定番といえばハワイアン。そしてハワイアン楽器の定番といえばウクレレ。ウクレレといえば、そう、ようやく本題に入れます。ふうー。ウクレレといえば、今や「ウクレレのカミナリ様」として広く知られるようになったドリフターズ(いかりや長介とドリフターズ)の高木ブーさんを無視できません。ウクレレ持ってにっこり笑いながら弾くありがたい姿を、あなたはまだテレビで見ていませんか?

 高木ブーのクレジットで1996年に「Hawaiian Chiristmas」をリリース、翌年にマキシシングル「GOOD!」そして昨年夏リリースの「Vintage〜BOO'S Hawaiian Songs〜」がロングセラーとなっています。そういう影響もあるんでしょうけれど、ウクレレやフラダンスを習う人がここ数年増えているとか。楽器としてのウクレレは、この3年間でなんと生産量は10倍にもなっているそうです。

 おっとテレビのお話でした。NHK教育テレビの「高木ブーの今すぐはじめるウクレレ」の講師なのです。この番組、ブーさんのふんわり包み込むような人柄そのままで、かなり和めます。そんなブーさんの夏を予感させるニューシングルが「僕の大好きな場所」。やっぱりハワイが舞台の歌なのですが、作詞は篠原ともえ、作曲は吉田拓郎というLLAS=ラブラブオールスターズコンビ。でもなかなか素敵な歌です。続く「Blue Memory」は高木ブー作曲のメロウな一曲。ウクレレ、ヴォーカル共にブーさんで、この人の歌声は本当にしみじみとしていいですね。心に沁み入ります。ついカミナリ様のイメージも想像してしまうのですが、哀愁を帯びていて、そこがさらにいいのです。

SME RECORDS、SRCL-4538、1223円)


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Coming Soon


<反省>
◎CD NEWSのメールマガジンが今号で100号を迎えました(パチパチと自分で拍手する)。1997年8月からスタートしたCD NEWSメールマガジンバージョンですが、これが原則月曜日発行、という目標にいつも間に合うのかどうかが書いている本人ですら分らないわけです(自慢してどうする)。WEBバージョンはさらに一日早く日曜日アップロードするつもりでいつもいるのですが、かけ声倒れになることもしばしば。これまで最高に発行が遅れた記録ではどうも水曜日と思っていたのが木曜日のような気がして。過去の記録見るのも怖い。木曜日になると、あと2日でまた日曜日かと脂汗タラタラで追い込まれて書くのです(あはは、結構快感です)。それにしてもこの危なっかしいながらも、なんとか習慣的に執筆が1991年からずっと続いていることに誰よりも本人が一番驚いています(結構僕って根気あるじゃない)。でも先週も書きましたが、これはやっぱりに読者であるCD NEWSERの忍耐力の賜物と、時々インターネットのしじまからやってくるメールのおかげであると思います。ありがとうございますm(_ _)mako-rin。これからも怠惰なmako-rinをどうか叱咤激励してください。

◎いよいよ7月です。7月といえば、ポータブルマック好きなファン待望のコンシューマ・ポータブル(コードネーム「P1」)であるPowerBookがお目見えします(します、と言ってもAppleは今のところ何も公式に発表していないのですが、もしこの時期を逃したらもう発表の機会はないから多くのMac好きはそうにらんでいるのです)。

◎Macをお使いでない方にとっては、なんのことやらさっぱり分らないでしょうけれど、Wintel陣営全盛の中、一人唯我独尊を行くようなAppleにとって、昨年発表のiMacは韓国から『PC機そっくりさん』が出るほどすごい人気を得て、Macintoshのシェアも回復させ、改めて初心者にも使いやすいマシンであることを教えるきっかけになったのは記憶に新しいでしょう。そんなiMacのノートマシンともいえるもの=「P1」が登場するのではないかと観測されています。正式な発表はニューヨークで開催されるMACWORLD Expoとなります。希望的観測を含めて発売は8月上旬? 少なくとも9月1日の新学期には発売するのではないかと思います。iMacによってパソコンがにぎやかなものとなりましたが、これも5色で楽しめるものになればiMacとお揃いにもなって楽しいかな、と思っています。性能はペンティアムを凌駕してどんどん差を開けているPowerG3が搭載されそうです。現在の一番の注目点はやっぱり価格でしょうか。20万円を切って高性能だとまたシェアをぐ〜んと伸ばすのですがねぇ、Appleさん。

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<今週の一句>川掃除 川底磨く 大雨よ(mako-rin詠める)
Macさん 貯金よ貯金 P1貯金(字余り。かなりの字余り。いいじゃないの。mako-rin苦労してOS入れ詠める。)

筆者/copy right=フルタマコト
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