CD NEWS 07/25/99 by makoto FURUTA
毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1999年07月26日午後11時35分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆「真夏日」原本玲子
1.真夏日
2.そういうふうで
3.THIS MUST BE LOVE featuring PHILIP INGRAM
4.真夏日(Off Vocal Version)
ヒーリング(癒し)系のCDがレコード店にもあふれていますが、わざわざ「ヒーリングサウンド」なんて印刷されているCDを買わなくても、素敵な音は探せばいっぱいあります。探すのが面倒な人用のCDなんでしょうか? なんでも面倒がる人って人生の半分しか楽しんでいないような気がします。面倒なことにも愉快なことが潜んでいるものなのですが。で、御用とお急ぎでない、そこのあなた、このCDはいかがですか。原本玲子の「真夏日」。タイトルは少し暑苦しい、と感じるかもしれませんが、聞き終えた後の爽快感は結構いいもんですよ。
彼と別れた後のなんだかワケの分らないもやもやっとした気持ち、ってありますね。そんなにたいした恋だとは思っていなかったのに、今はとても懐かしくって、時間の針は元には戻らないことを知りながらも、もう一度戻せないか、と考えてみたりして。「彼の手帳 盗み見したり/問いつめたり 疲れちゃっただけ」、そう女性にとっては、アンニュイな感じなんでしょうが、なんだか男性がこの歌詞を見ると一気にオーバーヒートしそうな感じ。浮気っぽい男性に疲れてしまった、関西人なら「アホらし」なった、と表現するところでしょうか。ちょっとニュアンスは違っているかもしれませんが、アホらしなりながらも、そのなり方がかなり上品です。エンディング部分のいきなり感情が昂っていく原本のヴォーカルにきっと癒(いや)されたり、一緒に泣いたりしそうです。あんなやつ、どうってことないはずなのですが…。
なぜ、「真夏日」というタイトルなのか、このなんだかワケの分かんない感じって、やっぱり一日の最高気温が30度を越えるような日にこそなりそうだからってことかな。そういえばナイアガラの巨匠、大瀧詠一の作品にも「あつさのせい」ってのがありました。拭いても拭いても汗が次から次へと伝い落ちるようなそんな日に、アホらしなった男のことを考える、額の汗が少しずつひいていって心地よく眠れそうな瞬間、「やっぱ、アホらしい」と感じるのかもしれません。PHILIP INGRAMをフィーチャーリングした「THIS MUST BE LOVE 」はなかなかのもの。
(BMGファンハウス 、FHCF-2475、1100円)
◎☆☆☆☆「4N5(シンゴ)」HI-POSI
1.すてきなGO GO
2.避難所システム
3.口笛ふくのはもうやめた
4.実験GIRL
5.I LOVE YOUだけ
6.扱いにくいコップ
7.風の角度に
8.空がかなしくなるとね
9.1℃もいったことはない
10.結果永遠
もりばやしみほ(Vocal、Keyboard、Pianica、Percussions)と近藤研二(Programming、Guitars、Keyboard)の2人のユニット、HI-POSIのニューアルバムは、「テクノdeポップdeニューウェイヴィー」って帯に書いています。僕は半分も分らないけれど、このおもしろいアルバムが「テクノdeポップdeニューウェイヴィー」なんだと思いました、なーるほど。…あちゃぁ、こんな書き出し書いていたら、その昔、夏休み入ったら、初日にまとめて書いていた「絵日記」を思い出してしまいました。なんだかそのあたりにある題材で書くのって、子どもだから大変でしたよ。これじゃあ何を書いているか分らない。向こう正面から抗議メールが飛んできます。
HI-POSIのアルバム、本当に最初の方はテクノでパンクなのですが、だんだん、落ち着いてきます。この雰囲気がなかなか気持ちよくて好き。ヴォーカルのもりばやしが何を歌っているんだか良く分らない。ぼそぼそ囁いていて、耳を澄ませてよーく聞いてないと、なんだかワケが分らない。だいたいCDパッケージからして、注意が必要です。うっかり力ずくで開けようとすると、大泣きするぐらいに壊れるんですから。しかもその注意書きがパッケージ開けないと分らない仕組みになっているんだから、もう滅多矢鱈(めったやたら)気を遣うわけです。すごいね、すごいですよ、こんな扱いにくいパッケージは1999年の記録ものです。
こんな不思議な楽曲ばかり作るもりばやしみほ(ジャケットイラスト見ると土田よしこのツル姫じゃあ〜的ですが)って すごいと、ちょっと思いました。このアルバムのプロデュースはテイトウワ(5)、田中知之(2、10)、小宮山雄飛(3)、佐々木潤(9)そして、もりばやし(1、4、6、7、8)っていう豪華な布陣です。顔ぶれもにぎやかで、それぞれの持ち味でHI-POSIを盛り上げています。半分は作詞・作曲も手掛けたもりばやしが行っているわけですからかなりセルフプロデュースに近い出来ではないかと思います。
冒頭の「テクノdeポップdeニューウェイヴィー」ってよーく分んないけれど、いいじゃん、それで。第一、分ったってつまらないアルバムじゃ退屈ですしね。分らないけれど楽しいアルバム、分ればもっと楽しいんでしょうけれど、分んなくても結構楽しい、と。僕が大好きな囁き系のヴォーカルとあいまって、これはまさに真夏の夜の夢状態。おっと、いけない。眠っておりました。
(日本コロムビア 、COCP-50122、3059円)
◎☆☆☆☆「Brazilian Rhyme」塩谷哲
1.Brazilian Rhyme-The Radio-
2.Brazilian Rhyme-The Anthem-
3.Brazilian Rhyme-Saltstrumental-
4.Brazilian Rhyme-The Filtering Explosive-
5.Brazilian Rhyme-Original-
元Orquesta de la luz(オルケスタ・デ・ラ・ルス)のピアノニスト、塩谷哲(しおのや・さとる)が1997年にリリースしたアルバム「SALT |||」(FUNHOUSE、FHCF-2994、CD NEWS1997年8月31日号 で紹介)に収録した「Brazilian Rhyme」。この曲をヴォーカルに露崎春女、Remixにサトシトミイエを迎えて作った、塩谷哲の1999 re-projectシングルがこれ。
この「Brazilian Rhyme」は元はといえば、E.W&Fが原曲ですよね。たぶん、僕の記憶の中でも露崎春女のクレジットをCDの中で最初に見つけたのが「SALT |||」ではなかったか、と思うのです。その露崎の初々しい声もちゃんと「Brazilian Rhyme-Original-」として収録されています。そのはかにもいろいろと手を変え品を変えた一枚といえます。暑い時に、この曲を聞くと非常に爽快な気分になります。
(BMGファンハウス 、FHCF-2466、1200円)
Coming Soon
<反省>
◎びっくりしましたねぇ。iBook、いくらAppleが小さなノートパソコンは出さない、と言っていても、あれは、もうノートなんてものではありません。電話帳、いや世界大地図くらいでしょうか。でもなんだか人の財布を刺激しそうなデザインです。9月発売ですから、もうすぐテレビCMも流れるでしょうけれどまたまたパソコンの世界を楽しくしてくれそうです。
◎僕はこの貝殻そのもののデザインもさることながら、iBookに取り付け可能(もちろんPowerBookにも)となっている無線LANシステムに大変注目しています。これさえあれば職場や学校、家庭でもLANの結線なんて全く気にせずにどこでも自由にレイアウトしながら、いつでもどこでもインターネットが可能なのですから。新しいAppleの提案は、むしろこれではないか、と思っています。
◎トータル3回目の尿路結石。泊り勤務の時に苦しみました。どうにも座っていることができず横になってばたばたしました。痛み止めがあってなんとか散らしましたが、やっぱり嫌ですね。お茶の「がぶがぶ飲み」もおかげさまで、今のところ膀胱が広がった形跡もなく、人間ポンプのように飲みまくっております。
◎飛行機のシミュレーションゲームが嵩じて、本物のジャンボ機を乗っ取るなんて、本当に世も末だなぁ、と感じてしまいます。多くの乗客の命を守るために自らの命と引き替えにした機長の勇気に感動すると共に心から哀悼の意を表したいと思います。それにしても犯人をして乗っ取りに誘い込んだフライト・シミュレーションゲーム。この影響で、こうしたテレビゲーム全体が悪者扱いにされるのではないかと、少々心配です。ゲームやビデオやテレビ番組が犯罪を誘発するのではないか、という議論は確かにあるのでしょうが、十分検証されないまま、こうしたゲームを無闇に取り締まる方向だけに走るのは少々考えものではないか、と思っています。極端から極端に走りがちなこの国だからこそ、心配が適中しないことを祈ります。
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<今週の一句>夏本番 あたしゃ弱くて へたり気味(mako-rin詠める)
Macさん 貯金たまらず iBook発売(字余り。mako-rin歩き疲れて詠める。)
筆者/copy right=フルタマコト
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