毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1998年09月06日午前11時05分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆「Freedom」堂島孝平
堂島って言葉を聞くと、なぜだか非常に懐かしい気持ちになります。胸キューンものなんです。きっと地名の「堂島」にカギはあるのだと思いますが…。堂島孝平クンのニューシングルは9月1日にリリースされたばかり。「Freedom」は恋愛の始まった、とってもhappyな頃。そう、すべてのことがバラ色に輝く日々のデートを歌ったものです。失恋を知らないものにとっては、こういう時期は永遠に続くものと思ってしますのですが、世の中、なかなかそうはいきません。でも、堂島クンは「ずっと続いてゆけばいいな/この恋愛とフリーウェイ」と歌うのです。この気持ち非常によく分かります。調子の良い車に乗ってしまえば、どんなに長時間運転して少々疲れていようが、もういつまでもハイウェイを走り続けていたい気持ちになります。恋愛もそれと同じっていうとかなり無茶がありますが、調子のいい時って、少しぐらいのトラブルも乗り越えて進んでいくものなんですね。さわやかなデートにふさわしい曲が印象的。ミッドナイト・ドライブ・デートは、どうか安全運転で。
カップリングは、「恋するマリー」。こちらは、ちょっとテクノ的アレンジが入ったポップス。ここで初めて気がついたのだけど、かなり堂島クンの声は高いのですね。そばを通りかかった人は「古内東子?」と言ったほど。ボーイソプラノそのもので、でも、決して嫌味がないのです。何度も聞き返しましたが、飽きがこない作品。コーラスもおもしろい出来になっています。まもなく出るアルバム「Emerald 22 Blend」(9月19日リリース)も期待できそうです。
(日本コロムビア、CODAー1610、1050円)
◎☆☆☆☆「Blue Orange」原田知世
原田知世っていうといつまでも女優のイメージがつきまとっているのですが、歌手としてアーティストとして実に幅広く活動しているのを御存じでしょうか。
原田の新しいアルバム「Blue Orange」は、歌手、そして作詞家としての彼女の作品を思う存分楽しんでもらえそうです。今回も、スウェーデンのTore Johansson(トーレ・ヨハンソン)のプロデュースで、スウェーデン・マルメのタンバリンスタジオの録音となっています。最近業界で流行りのスウェーデン録音をまっ先に行ったのは原田知世。2年半前の挑戦で、アルバム「flower」をリリースしています。
タイトルの「Blue Orange」で示されているように、全体に色について表現された歌詞が多い。ストレートに色を表現したものもあるが、どちらかといえば、色によって触発されるような心象風景が歌に込められています。トーレ・ヨハンソンのアナログ楽器によるあたたかみと、原田の描く世界が非常にうまく一致しています。ちょっとほかでは味わえない、素朴だが厚みのある、パステルカラーで描きながらも豊かな色の配置がある、おもしろい作品に仕上がっているように思います。とても透明感のある歌声が特徴で、特に携帯電話のCMソングでおなじみの「Angel」などを聞いていると不思議な世界に飛び込んでいくような気持ちに。芥川龍之介の作品にヒントを得た「蜘蛛の糸」は、ぼんやりした夢うつつな世界ながら、降りて来る蜘蛛の糸をひたすら待っているユーモアあふれる、恋愛の世界の1ページを描いています。12曲目でラストは、シングルカットにもされている「恋をしよう」で、ライブ風になっています。ちょっとここだけが急激に色が濃くなっているように思えますが、拍手と歓声に包まれてエンディングを迎えているところは、スクリーンの中の原田を見ているような気持ちにも通じます。
(フォーライフ、FLCF-3728、3059円)
◎☆☆☆☆「おもいでの夏」ease
なんだかさっぱり夏らしくなかった、今年の夏。カンカン照りのアスファルト道路すらもメルトしそうな昔の夏はどこへ行ったのでしょう。ソフトクリーム舐めるそばからアイスが溶け出して、手をびっしょりクリームだらけにしてベソをかいたあの夏よ、本当にどこへ行ってしまったんだろう。異常な暑さのなかった代わりに、日本国内では異常な事件ばかりが発生しました。思いがけず多くの方が命を奪われました。食べ物に毒を盛るという卑劣で悪質な事件。模倣犯まで現れ、GM事件の嫌な記憶が蘇ってきます。景気は一向に上向きません。不況の真っ最中で、まだ底すら見えていません。嫌な夏でしたが、それでも前向きに生きようとする人にとっては、「おもいでの夏に」なったかもしれません。いや、そんな時こそむしろ良い思い出のある夏があったのかもしれません。
THE SURF COASTERSの中シゲヲがプロデュースする新人ease。「at ease」(くつろいで)から取ったease。心地よい湘南サウンドそのものの「おもいでの夏」の作詞は松本隆、ヴォーカルは酒井マサシ。ひと夏の恋。だけど思い出が凝縮されていて、砂浜を歩くたびに思い出してしまう。あんまり軽快ではない、どちらかといえば重い曲調ですが、切ない哀愁のメロディーが心に残ります。海の寄せてはかえす波の音ともに。カップリングも夏に消えた恋の歌。切なさに思いっきり浸りたい、という人にとってはおすすめの一枚。
(FUNHOUSE、FHDFー1690、1020円)
<反省>日本時間29日午後3時発売されたAppleのiMac。いよいよ5月の衝撃的な発表以来、ようやくユーザーの手元に届く日がやってきました。とりあえずおめでとう、といっておく。でも不満は爆発しそうだ!! …と先週書いた。さっき予約していた島村楽器大津店から電話があった。いよいよ、きょう(土曜日)か明日、iMacが手に入る、という。もう心は踊ってしまい何も手がつかない。心を落ち着かせようと、このCD NEWSをかろうじて執筆しています。でも本当に全然落ち着かない。原稿を一本書くたびに「まだ来ないのか」と島村楽器に電話を入れそうになるのをぐっと押さえて気分が落ち着くのを待っています。
…とここまで書いたところで、電話が5日午後3時30分、ついに入荷しました。さっそく取りに行き、1時間で戻り、11分でセット完了。iMacは動き出しました。ところが、このiMac急いで組み立てられたと思われ、スピーカージャック付近のパネルが外れていました。変に力をかけてもどすと壊れる可能性もあるため、島村楽器に電話し、15分後折り返しの電話でクレーム交換となりました。元通り箱に納めて、再び新しいものと替えていただき、再度セットアップ。学習とはおそろしいもので今度は9分で完了。一日に2度も新品iMacをセットできるなんて、Mac冥利に尽きます。でも疲れました、車の移動で。で、すべてのセッティング、つまり、僕なりの使い方によるiMacのアレンジはこれからです。
そういうわけで、日曜発行原則ながら、日曜日がまたまた泊まり勤務なので、土曜日のうちに原稿を書いてしまいました。今週もiMacで原稿が打てないまま。ヒジョ〜〜〜〜に寂し〜〜〜ィ〜〜〜い(できれば、財津一郎風にお読みください)! せっかく到着したのに今週もiMacでは書けなかったのだ。
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<今週の一句>iMac まだ見らねぬ 熱も出る(mako-rin詠める)
iMac やっと見られて 熱また出る(mako-rin詠めるagain)
筆者/copy right=フルタマコト
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