毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=2001年12月16日午前10時00分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆「Thank you」小林幸恵
■01. Thank you
■02. Tears featuring Stay Kool
小林幸恵のシングルは「Thank you」。『ありがとう』と言えなかったのは、涙がこぼれるから。いつもそばにいてくれる。辛(つら)い時もずっとそばにいてくれた、そのことは絶対に忘れないけれど、ありがとう、というと悲しくはないけれど涙が止まらなくなりそう、という心情がとても温かくって心に響きます。
何でも言葉に現わさないと気が済まない人も世間にはたくさんいますが、こういう気持ちを心のうちに隠して別れを何ごともなかったかのように淡々と通過したい人もいるのです。
そうはいうものの、いつかまた会える日を心から期待して、そのいつかが訪れた時は、思い出の同じ場所で騒げたら、と願います。今はそう、ただ、「ありがとう」と。何年かたてば、笑いながらこの時のことが話しあえるでしょう。そんな日が来たら、この歌を唄おう、とひそかに思います。旅立ちの季節にふさわしい歌です。
小林幸恵は、非常に器用な歌い手で、感情豊かに歌います。「Thank you」では、現実の寂しい思いをそっと未来への期待に変えていく部分は、この人ならではの明るさが映えます。後半のスキャット部分が特に聞きものです。温かい気持ちになれます。
(フォーライフ、FLCF-3869、1020円)
■01. 東京
■02. シチュエーション
■03. ゲーム
東京へのニ度目の上京した頃の心情をエスカーゴのメンバー、山本智幸(ヴォ−カル、ギター、熊本県出身、9月7日生まれ)がストレートにつづっています。上京に伴うなんだか甘酸っぱいような思いが、ぐっと心に響きます。とてもポップな一曲。その明るいメロディーとは対照的な歌詞にしばらく押し黙ってしまいます。
カップリング曲「シチュエーション」はエスカーゴとしては初の野田智洋(ヴォ−カル、ギター、宮崎県出身、9月9日生まれ)による作曲。とてもせつないバラードなんですが、山本との二人の伸びのある歌声がずしーんと心に染み込んできます。
初めてデートした頃の思い出が「シチュエーション」に描かれています。まだまだ帰りたくない気持ち。デートの帰りに救いの神のように降り出す雨。思わぬ夕立ちのおかげで二人の時間がほんのちょっぴり増えたのですが、結局、何も言い出せない男の子、その気持ちを見透かしているかのような女の子。結局時間がほんのちょっぴり延びただけで、愛しい君を抱きしめることも叶わなかったようです。なんだか照れくさいようなバツの悪いような。うまい瞬間を描いています。
ユニット名の「エスカーゴ」は、エスカルゴとカーゴを組み合わせた造語だそうで、ゆっくりと確実に自分達の作品を届けたいという思いが込められているとか。1998年、福岡の親不孝通りにて偶然に出会った二人が意気投合、デビューを目指して当初はユニット名を「はと」として博多などで音楽活動をしていました。2001年4月25日発売のマキシシングル「六月のあなた」にてデビュー。
(キングレコード、KICM-1043、1143円)
◎☆☆☆☆「運命〜DESTINY〜」和田アキ子
■01. 運命〜DESTINY〜
■02. Everybody Shake(リーブ21 CMソング)
■03. 運命〜DESTINY〜(backing track)
■04. Everybody Shake(リーブ21 CMソング)(backing track)
年末恒例の赤と白に分かれて歌合戦で年を越そうとする“国営放送”番組の2001年の歌手のラインナップは良く言えば、手堅いアーティストたちが、悪く言えば、全く代り映えのしない人々が並んでいます。いいのかな、やっぱりこの国の放送局らしい、公務員的発想の人選です。局への貢献度最優先で、相変わらず視聴者というか受信料納付者を全く無視している姿(お金を出している人が一番偉いんだぞ、ってなぜ誰も怒らないんでしょうかねえ)はあきれるのを通り越して、その徹底ぶりに唸ってしまいます。
それでもついつい見てしまうのは習慣のなせる技でしょうか。これだから同局の職員は安心してお客さんの方向を見ていなくても無茶ができるのです。そんな不満だらけの歌合戦ではありますが、このゴッドねえちゃん(表現が古いかな)、和田アキ子の出番だけは楽しみです。
なにしろ声量があんまりあり過ぎるので、ある年にはマイクをぐっと引き離して(つまりマイクの存在無視したのね)オペラ歌手のように地声だけで堂々と歌ってしまって、“国営放送”の音声さんを真っ青にしてしまいました。小林幸子や美川憲一の衣装合戦もさることながら、この人のやることからも目を離していてはちょっと損なような気がします。この人の前には予定調和と言う言葉が通じないところがなんだかうれしい、というか正直、楽しみです。ちなみに今年で通算25回目の出演で「夢」を歌います。
さて、このシングルの話。タイトル曲「運命〜DESTINY〜」は、冒頭からアッコ節が楽しめるバラードです。別れたはずの男性と会って飲んだりすると夢が続くから、会えないはずなのですが、こういうことは理屈ではありませんからね。なんだか辛い選択ですね。本当は友達として話をきいてあげたいのですが、強い女性のはずなのに、本当は人一倍優しい気持ちが前面に出て来て悩み躊躇する様子が表現されています。
「Everybody Shake」 は、テレビの「リーブ21」のCMソングでおなじみ。和田アキ子起用の前は、松崎しげるといった非常に達者な歌い手が担当していました。結構歌にはうるさいクライアントのようなが気がします。こういう元気な歌をやらせたらきっとアッコの右に出る者はないでしょう。mako-rinの希望だけでいえばこちらをA面にしてほしかったですね。
(テイチクエンタテインメント、TEDA-10521、1100円)
<反省>
◎大変寒い日々が続いております。寒さと暑さに弱いmako-rinには辛い時期です。寒い時は以前ならたくさん食べて寝る、これでなんとかやり過ごしたのですが、現在摂生中なのでそうはいきません。体重を10キロ近く落とすというのは難しいものです。現在3キロダウンしましたが、ここからが勝負。なかなか落ちません。だからといって無理なダイエットもしたくないので、「美味しくてもお代わりしない」「間食は避ける」「できるだけ三食規則正しく」と自戒しておりますが、当たり前のことほど守りにくのね。困ったもんです。
<今週の一句>食べ過ぎず 満足できず つい一口
筆者/copy right=フルタマコト
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