毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時＝２０００年１０月１０日午後０５時３０分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆☆「Orario」Tina
■01. 迷路
■02. Don't be shy
■03. ため息つかせて…
■04. Sunshine Love
■05. Sad Song
■06. Please
■07. Tears Rain
■08. NO-NO
■09. 刹那〜Dancing in Blue〜
■10. ナゼ？
■11. Spanish Groovin'
Ｔｉｎａの２枚目のアルバム。タイトルの「Orario」は、イタリア語で｢時間｣や｢時｣を意味する言葉だそうですが、「迷路」から始まるこのアルバムをじっくり聞くと、1998年11月にリリースしたアナログ盤「There Must Be An Angel」から「Spanish Groovin'」まで、これまでのＴｉｎａの一連の作品を聞いてきたその時々の自分の過ごした時間を思い出す人も多いでしょう。「刹那」を聞いた頃は、ちょうど失恋していた、とか。
オリコンアルバムチャート初登場１位を記録した「Colorado」からちょうど１年で、満を持して発売したアルバムだけに徳間ジャパンコミュニケーションズも力が入っています。いつも利用しているJR大阪駅西口（桜橋口）にあるレコードショップでは、大きなポップと共にポスターにＴｉｎａが微笑んでいます。
テレビのCMでもＴｉｎａをしっかり見ることができます。しかも今回はＴｉｎａが歌っているのです。歌うＴｉｎａです。これもレアなのですが、キリンビバレッジの缶コーヒー｢FIRE｣の発売１周年を記念して、スティービーワンダーが作ったオリジナル曲を鈴木雅之ら７人のアーティストが歌うCMなので、あなたもテレビの前で一度は見たことがあるのではないでしょうか。
この７人のアーティストの中にＴｉｎａがいて、とっても可愛いＴｉｎａバージョンとなっているのです。このバージョンは『銭湯でバイトする歌好きな女の子』という設定になっていますから、当然歌っていても何ら変な感じは受けないのです。デッキブラシをマイク代わりに熱唱、というのは少し設定に無理があるもののそれはそれでおもしろいのでは。
どうやら本物の銭湯で撮っているようですが、CM撮影当日はまだ暑い時期で、銭湯でただ立っているだけでもどっと汗が流れるほど蒸し風呂状態だったとか。最後にバケツで水を流すシーンがあるんですが、バケツの水をあやうく自分自身にかけてしまいそうになって、Ｔｉｎａ的にはちょっと心残りのN.G.だったテイクが茶の間から流れるCMでは使われているそうです。その出来具合いは見た人の評価が分かれそうですが、mako-rinが見たものは、とても楽しそうに歌っていて、Ｔｉｎａだ、Ｔｉｎａだ、と叫んでいるうちに終わってしまいました。さて、あなたの評価は？
まとまりのないような感じで実はトータルバランスにとっても配慮したアルバムだということが最後の最後で分かるにくいCDで、きっとお気に入りの一枚になる、とmako-rinは思います。
（徳間ジャパンコミュニケーションズ、TKCA-72000 、3059円）
◎☆☆☆☆「Duty」浜崎あゆみ
■01.starting over
■02.Duty
■03.vogue
■04.End of the World
■05.SCAR
■06.Far away
■07.SURREAL
■08.AUDIENCE
■09.SEASONS
■10.teddy bear
■11.Key 〜eternal tie ver.〜
■12.girlish
浜崎あゆみは、次から次へのCDを出しているので、この「Duty」が通算３枚目のアルバムと聞いて、「えっ」とその意外性に驚いてしまいました。もっと他にものたくさん出しているはず、と思ってディスコグラフィ−を調べてみることにしました。
浜崎の場合、1999年７月14日発売の９枚目のシングル「Boys & Girls」以降、その大きさからいえば間違いなくアルバムサイズと同じ12センチのCDが数多かったのと、今年に入って「ayu-mi-xII version US+EU」（2000年３月８日発売）などのようなリミックスアルバムを連続して計４枚もリリースされた時期があったために、とてもたくさんアルバムを出している印象が深かったためです。
記録的のためにちょっとまとめますと、シングルは、デビュー曲「poker face」（1998年４月８日発売）から「SURREAL」（2000年９月27日発売）までの計17枚。アルバムは、ファースト「A Song for XX」（1999年１月１日発売）、セカンド「LOVEppears」（1999年11月10日発売）と今回の「Duty」の３枚。リミックス・アルバムは、ファースト・アルバムのリミックス盤「ayu-mi-x」（1999年３月17日発売）を始め計５枚というふうになっています。このほかに４枚のDVDがありますから、きっとayuのコアなファンはこれだけ全部を集めているはずでしょう。
それにしても今回の「Duty」は、日本語にすると「使命」や「責任」などの意味となるのですが、いったい何の責任なんでしょうか？ 浜崎あゆみのファンの多くはayuの音楽を聞いて自分の人生観を考える人が多いとか。そんな人へのメッセージを込めた彼女なりの「Duty」なのかもしれません。初めてアルバムタイトルにメッセージ色をストレートに込めてきたのも転機を感じさせる時の一枚なのかもしれません。
収録曲は、ヒットシングル・オン・パレードという趣きのある選曲です。タイトル曲「Duty」は、たかの友梨ビュ−ティ−クリニック『恋する白肌」のCMソングで、アルバムジャケットにもなっている牝豹姿でおなじみ。それにしてもセクシーなコスチュームです。シングルヒット曲「vogue」、「Far away」、「SEASONS」（フジテレビ系ドラマ「天気予報の恋人」主題歌）に加え、CMソングの「End of the World」など計12曲。
歌詞も対人関係をテーマにしたものが多いのはこのところの一連の作風のようでもあります。でもあんまり内省的になり過ぎても、と楽観主義のmako-rinは思うわけです。
（avex trax、AVCD-11837、3059円）
◎☆☆☆☆「PLEASE SMILE AGAIN 」安室奈美恵
■01. PLEASE SMILE AGAIN -TK ORIGINAL MIX
■02. CROSS OVER -TK ORIGINAL MIX
■03. PLEASE SMILE AGAIN -JAMASTER A MIX
■04. PLEASE SMILE AGAIN -TV MIX
■05. PLEASE SMILE AGAIN -ACAPPELLA
最初、安室奈美恵ちゃんの鼻歌が聞こえているのか、と思いました。
おもしろい仕掛けなので、これはこれ以上詳しくは書かない（ネタばらしになるので）。御自分の耳でお確かめください。「PLEASE SMILE AGAIN」は、全体に非常にリアリティーが希薄な歌です。恋人同士の出会う場所すらなんとなくサイバースペースを想像してしまう、未来先取りの歌です。
ほんの瞬間、二人が時間を共にする共有スペースがあるーーこの発想は妙にリアリティーを持って迫ってきます。近未来に接近すればするほど、私達は、恋人たちは、どんどん離れていくのではないか、そんな漠然とした怖れを歌に託しているように思えます。
確かに今の生活をみても、ネットワークさえ手元にきていたら、一日中、人の顔を見ずに生活することだって可能です。そのことを僕らが望んでいるかどうかは議論の余地は（今なら十分にあるのですが）、この未来社会ではないように思えます。皆がそうしてサイバースペースを媒体にして仕事をしたり、恋愛をしたり、ありとあらゆることをネットに頼っているのかもしれません。
それを思うと、今、この2000年の10月という現在は、実にヒューマニズムあふれる社会なのかもしれません。人類は今後ひたすらITだ、インターネットだ、と騒ぎながら何がリアリティーなのか分からない世界に突入する飛び込み台の上で思案しているようにmako-rinには思えるのですが、空中に舞った瞬間、僕らが手に入れるものと、失うものの大きさを覚悟しておかないと、本当に一生後悔してしまうのかもしれません。
さすが電脳の子、小室哲哉の感覚。このあたりがただ単に売れっ子になってしまって、批評する頭脳を失っているアーティストとひと味違うところです。ということは、この「PLEASE SMILE AGAIN 」は、意外と森サンに宛てた一曲だったりするのかもしれませんね。
（avex trax、AVCD-30153、1050）
＜反省＞
◎体重６６キログラム。どうかすると６６・５キロになってしまうので注意が必要だ。メールの中にダイエット関係のお誘いメールも混じるようになってきて、いよいよ、世間も認知してくれたのか、ちょっと複雑。健康診断が中旬以降に設定されたので、このあたりがターゲットとなるでしょう。
◎ドラクエ、旅行する元気なく、立ち止まり。まだDISK1でふらふらしている。これでいいのだ。ゆっくり旅をするのだ。
◎連休中に運動会があり、参加するつもりだったのにあいにくの雨で順延になった。実はあまり書かなかったが、階段で捻挫してから直りが悪くて「走れない」、とがっかりしていたので順延と聞いてちょっとうれしい。無理せず直るのに１カ月と医者が言っていたが、なんとか直して走ろう。
◎簡単メールはここ！
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＜今週の一句＞ねんざして ３歩あるいて しかめっ面（mako-rin詠める）
筆者／copy right=フルタマコト
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