毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=2002年01月14日午後10時00分
Presented by Makoto Furuta,1991-2002(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆「move on」LISA
■01. move on
■02. move on (the move you mix) Remixed by Satoshi Hidaka
■03. where peace belongs
■04. move on (さあ、あなたが歌う番ですよmix)
このジャケット写真、おもしろい。なんたってLISAが噴霧器を片手にこちらに向ってシュッとひと吹きしようしているのですから。にっこり笑っているLISAの顔がなんだかいたずら小僧そのものでとっても楽しいです。後ろに写っているメイドさんも枕の羽根(なぜかピンク色)をバタバタさせて飛ばしています。その顔もなぜかとってもうれしそうで見ているだけでハッピーな気分になれます。
さて、この楽曲は実は男性にとってはハッピーにはなれませんが、女性には大変勇気付けられる一曲です。あいまいな気持ちで付き合っている男性にさっさと別れを告げて、move on=気持ちを変えていく(どんどん進んでいく)という歌。何度も何度も傷付いてその結果、その男性をケトばして前に進んでいく、という決心をして行動に出る…実に天晴れな楽曲です。
自分の立場に目覚めて行動するのが「move on」なら、さらにさっさと出て行けと本当に男性をケトばすのが「where peace belongs」です。楽曲がスローで穏やかななのに歌詞は「何もかもあげるから/今すぐにここを出ていってほしい」(歌詞:LISA)ですからねえ。
いやあ、でも思わず4トラック目の「move on (さあ、あなたが歌う番ですよmix)」を歌ってしまうmako-ronは情けなくも男性の一人ではございます、うーむ。
(エイベックス、RZCD-45045、1050円)
◎☆☆☆☆☆「さとうきび畑」森山良子
■01. さとうきび畑
■02. 涙そうそう
1964年6月に、音楽家寺島尚彦氏が返還前の沖縄を訪れました。摩文仁(まぶに)の丘に続くさとうきび畑。その際、案内してくれた人の「このさとうきび畑の下にはまだたくさんの戦没者の遺骨が埋まったままになっています」の言葉に大変ショックを受けました。その日から約3年後、全曲で11番、トータル10分間を超える「さとうきび畑」(作詞・作曲=寺島)が誕生したのです。
1967年「この広い野原いっぱい」でデビューした森山良子は、69年に最初の「さとうきび畑」のレコーディングを行い、コンサートでのレパートリーに加わっています。 NHK「みんなのうた」でも何回も取り上げられているので聞いたことがある人も多いでしょう。97年の紅白歌合戦でも森山良子が歌っています。
森山良子バージョンのほかに、上条恒彦、鮫島有美子、ちあきなおみ、広美和子、堀江美都子によるバージョンがあります。まだまだこれからも多くの人に歌ってもらいたい楽曲です。
50年前の第2次世界大戦で日本国内で唯一、地上戦が行われた沖縄県。非戦闘員である民間人も多くの人々が犠牲になりました。まさに鎮魂の歌そのものです。「ざわわ ざわわ ざわわ」が何度も何度も続く歌は、その音そのものによって、風に揺れるさとうきびが目の前に立ち現われてきます。
非常に長い歌なのに聞いているとあっという間。とても静かな歌です。「お父さんて呼んでみたい お父さんどこにいるの」。歌詞に胸が詰まります。「風に涙は乾いても この悲しみは消えない」という結びに心がキューッと締め付けられてきます。その後にも風がさとうきび畑を通り抜ける「ざわわ ざわわ」が聞こえてきます。
世界がとってもキナ臭くなっている今だからこそ、この楽曲を多くの人たちに聞いてもらいたいと思います。今回のドリ−ミュージック版は10分18秒で、森山良子が新たに特別完全収録を行いました。ジョン・レノンの「イマジン」と並ぶ愛と平和への願いが込められた一曲です。
カップリングの「涙そうそう」は現在、夏川りみ、ビギンが歌って沖縄で大ヒット中です。
(ドリ−ミュージック、MUCD-5003、1000円)
◎☆☆☆☆「12月のLove song」Gackt
■01. 12月のLove song
■02. 12月のLove song(instrumental)
Gackt (がくと)の魅力は、その宝塚的なルックスにぴったりの正統派な歌唱法ではないでしょうか。聞いていても実に気持ち良い歌い方で、腹の底から出していることがすぐに分かる、とても大きな声が素晴らしい。この歌も恋人への贈り物的な楽曲です。いつまでも変わらない気持ちで君のことを思う、という単純にして明確な気持ちが表現されています。
最近、よくテレビに出て来る彼は、二枚目なのか三枚目なのか良くわからないキャラクターがウリなのですが、非常に気になる雰囲気を醸し出しています。1995年、「MALICE MIZER」にヴォーカリストとして加入、1999年1月に脱退して、ソロ活動を開始しています。
ところで、Gacktのプロフィールは7 月 4 日生まれの蟹座で血液A 型という以外はほとんど公にされていません。本人は「HEY! HEY! HEY! MUSIC CHAMP 」では、本人は「沖縄出身」とこたえていましたが、ホームページなどでチェックすると出身は空白になっています。沖縄ではないかという説は前のバンド時代から一部流れていましたが、そのほかに京都出身という説もあります。でもね、CDNEWSがひそかにつかんだネタによれば滋賀県出身ではないか、という説が新た浮上してきております。
これはJR大津駅周辺でよく見かけたという目撃者情報を根拠にしたものです。にもかかわらず、やたらにGackt本人が京都のレコードショップに出没して自分の作品の売れ具合について結構詳しいという“情報”もあったりして渾沌としています。京都人というならその説はうなづけるのですが、mako-rinが分析するに、やっぱり滋賀県人くさいのです。滋賀の人ってやたらに買い物やレジャーに京都に行ってしまう習性が色濃くあるからです。地理的に非常に近い(大津からだと電車で15分程度)という理由からなのですが。まあ、このあたりはいずれに本人に聞いて謎を解かなくてはなりません。
ただ、こういうことも考えられます。Gacktが親の転勤に伴って異動し、各地に痕跡を残したという可能性です。これなら諸説それぞれそれなりの根拠に基づいて流布されている理由が分かり、どれももっともらしくてうなずけるからです。もっとも本当のことが分かってそれが何の意味があるのか、と問われたら、うーん、結局はそれまでで、特に大きな意味はないのですが。
(日本クラウン、CRCP-10024、800円)
<反省>
◎新年あけましておめでとうございます。どうか今年もCD NEWSをよろしくお願いいたします。地球上から戦争が早くなくなり多くの人が自由に好きな音楽が聞ける時間が早く取り戻せますように。
◎それにしても世界は戦争をやりたくて仕方なくてどんどん準備を進める国に歯止めがかけられないでいるようです。米国防総省の「核配備見直し報告」によれば、戦略核弾頭の大幅削減を打ち出す一方で、1992年以来一時停止している地下核実験の再開も排除しない姿勢を示している点が今後議論を呼びそうです。テレビのプロフットボールを見ていてクラッカーをのどに詰まらせて気絶している場合ではございません。
<今週気付いたこと>新しいiMacって昔持っていたような、あれは電気スタンドだっけ
筆者/copy right=フルタマコト
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