毎週日曜発行
mako-rin's CD NEWS
更新日時=1998年12月29日午前11時55分
Presented by Makoto Furuta,1991-2004(c)
cdnewsjp@yahoo.co.jp
◎☆☆☆☆☆「Crystal Scenery」岡本真夜
いよいよ1998年も大詰め。今年1年間、叱咤激励くださった読者の皆さんに心からお礼申し上げます。
まだ、JーPOPファンには気になる赤と白に分かれて歌い競う合戦が残っておりますが、これとサザンの年越しライブを見るのがmako-rinのここのところの大晦日の恒例になっております。そうこうするうちに近所のお寺から除夜の鐘が鳴り始め、僕は少し厳かな気持ちになって、これまた恒例の大瀧詠一の「カレンダー」をCDプレイヤーにセットするのです。最後のナンバーで坂本九ちゃんばりに歌う大瀧のヴォイスを確かめながら、過ぎ去る1年と暗闇の向こうから静かにやってくる新しい1年に思いを新たにするのです。毎年同じことをやっております。昔と違うのは、アナログプレイヤーだと、途中でB面にひっくり返す時に、鼻歌で「Go! Go! NIAGARA」のB面出だしの物まねをしていたのが悲しくもなくなったにも関わらず、その台詞を思い出してしまうことでしょうか。このあたり、ちょっとデープなナイアガラーしか御理解と御賛同いただけない部分なのですが、気になる方は「カレンダー」をぜひ御購入ください。
さて、前置きが長くなりましたが、年末、紅白歌合戦も何も見たくない聞きたくない聞きたくない(Byチャンバラトリオ)という人にもおすすめの一枚が、この岡本真夜の「Crystal Scenery」。なにしろ歌の基本ともなるアカペラなのです。真夜初のアカペラなのですが、なかなかこれがクリスタルヴォイスでエンヤを思い起こしつつ、日本語の持つ親しみで魅了されてしまいます。
音の職人、山下達郎ばりに多重録音を凝らした「Crystal Scenery I 」が最初に流れてきます。それこそ、透き通った声=結晶の生み出すいくつかのシーンに誘うプロローグとなる曲です。で、ハッと我に返って現実的に数えて見ると、シーン=場面となるべき歌は計7曲(一部シークレットCDシングルも)のようです。このくらいのコンパクトさがアカペラアルバムには最適なような気がします。人間の声ってのは聞く方にとっては結構、緊張感を要求するようで、持続時間がどうもこのくらいなんです。もう少し聞きたいと思えるくらいが一番最適なようです。
多重録音に加えて最新のコンピュータ、デジタル技術は、真夜による男性パート(低音パートですが)を実現させています。よーく聞くとどこかにおっさん声の真夜がいるんですね。
これもまた楽しい趣向です。さきほど紹介したシークレットシングルCDが入った限定版ですが、ショップにはまだあるかな、とCD NEWSでの紹介を前にもう一度リサーチしに行ってきたら、まだあるところにはあるようです。真夜ファンの皆さん、よーくショップをのぞいてみてください。
(徳間ジャパンコミュニケーションズ、TKCAー71520、2243円)
◎☆☆☆☆「aquascape」坂本美雨
少し前にミリオンヒットした「The Other Side of Love」で天使のような歌声を聞かせた「Sister M」の本格的な歌手デビューです。坂本龍一、矢野顕子というビッグなアーティストを親に持つだけでもすごいこと(でも、きっと本人だって気が付いたら、おとうちゃん、おかあちゃんが世界的に有名人だったということなんでしょうが)なのに、レコーディングにあたっては美雨自身のたっての希望でLUNA SEAのSUGIZOが全面参加しています。もちろんプロデュースは坂本龍一教授です。うーん、ちょっとため息が出るようなぜいたくなメンバーです。
真夜がクリスタルなら、美雨は「aquascape」(水の風景)がテーマです。いずれも透明感という共通項があります。アッコちゃん譲りの伸びやかな声が非常に印象的です。美雨自身が作詞した3曲とアート・リンゼイ作詞の2曲の計5曲のヴォーカルが入ったCDとそのリミックスやインストルメンタルCDといった構成の
2枚組。とても素敵なんだけれど、娘のことに夢中になっている教授が気にかかります。
(WEA、WPC6ー8695、2834円)
◎☆☆☆☆「Again And Again」Jenka
1998年CD NEWSトリの1曲を何にしようか、大変悩んだのですが、ちょっと時期を逃して紹介できなかったけれど、ずっと気になっていたJenkaを取り上げることにいたしました。
スウェーデンのプロデューサー、トーレ・ヨハンソン一家(そんなもんあるんやろうか?)の女性ヴォーカリスト。そう、Bonnie Pink、原田知代でおなじみのプロデューサーです。the brilliant greenを例に持ち出すまでもなく、最近のアーティストは別に英語で歌うことに大きな抵抗がないようです。Jenkaも大半のオリジナル曲を英語で歌っています。「ネイティブな英語圏の人たちには決して出来ない(詩的な)表現を目指している」とコメントしています。そういえば、英語であろうと、日本語であろうと、ロック、歌謡曲、ポップス、洋楽、邦楽といったようなjジャンル分けそのものが、そろそろ無意味になってきているように感じます。紹介するときに分かりやすいからついつい便宜的に使いますが、「いいものはいい」(By Y.M.O.& The Snakeman Show)というスタンスでCD NEWSは紹介していくことにしましょう。
Jenkaの声はちょっと囁き系と甘ったれ系が上品にブレンドされて一度聞くと、僕なんかとりこになってしまう系統です。そしてそれこそジャンル分けに困るボーダーレスなJenkaの世界は、このシングルを聞くだけでもわくわくできる世界があって、期待してしまう。文法的にどうのこうのと中学校の英語の先生のいうようなことはやめましょう。それより、このノリの良い歌詞、声は甘ったれ(僕は大好き)だけど歯切れの良い歌詞を楽しんでほしいなあ。とっても心地の良い楽曲なんです。いろんな意味で暗かった雲を吹き飛ばす太陽のじわじわ光線を感じるような、98年末にふさわしい心温まる一枚です。
(Epic、ESCB-1917、1223円)
<反省>うーむ、きょうは火曜日であーる。まだCD NEWSがアップできないでいる。そのうち熱心なCD NEWSERの星さん(ポスターありがとうございました)から「どうしたの?」メールが届きそうな雰囲気であーる。どうしよう、インプッドメソッドのことえりの気まぐれな変換のせいにしようかしら。それとも正直に泊まり勤務などが重なりあえなくダウンしていたと書こうか、年末は誰にとっても忙しいのだ。
忙しいで思い出したが、年賀状まだや。なんで郵政省は、2桁も郵便番号多くしておいて、24日までに投函しないと元旦に着かない、などと脅すのか。なんのための7桁化か、7桁化用に導入した読み取り機の金返せ。ううう〜、けんか売るのはやめておこう。まだ僕、書いてないもんな。
おい、それに電話関係(携帯もコードのついてる方も)の人々よ、おぬしらは将来計画というものがまるでないのか、加入者が増えるたびにずるずる番号(携帯、PHS、大阪方面1月1日午前2時突如つながらなくなる)を増やしていたら、そのうち100桁くらいになってしまうやないの。そんなもん暗記でけんぞ! メモしておいても打ち間違えるぞ、なんでもかんでも勝手なことをしよってからに。全部利用者が不便と金を負担しなければならない。今年もあと4日間だから、今のうちに文句言っておこうっと。それにしてもCD NEWS遅れるだけ遅れて文句ばっかりいっておるわたしは何様のつもりじゃろ。すみませんでした。ようやくアップロードの目処たったし、本当はほっとしているんじゃよ。
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<今週の一句>年末に ほこりもたまり 困ってる(mako-rin詠める)
筆者/copy right=フルタマコト
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