CD NEWS 1996年7月21日

Mizunokuni mako-rin's CD NEWS

WE NEED GOOD SOUND!

| HOME | Joint1996 | 19960721 |

更新日 2007-11-15 | 作成日 2007-09-20

1996年7月21日号

ガリバー旅行村って?

・これがなかなか大人も楽しめるところです。

 琵琶湖が見える丘は最高です。

<1996年7月21日の 反省>はいはい疲れました。疲れましたとも。それでも町内会のお子たちを連れていった先の滋賀県・高島町(琵琶湖の北西)の「ガリバー旅行村」(近江高島観光紹介)はなかなか良かったですよ。かなりの山奥でうっかりするとガリバーの人形の上に登ると琵琶湖などがきれいに見えてしまうほど。近くの小川も美しくてちょっとここには書けないけれど貴重な動植物が見られて、子どもらとニコニコしながら帰ってきました。疲れた分こうして反省を書く材料にもなったしうれしい。らっきー。

<今週の格言>ガリバーもめぐりめぐる湖国の地


今度は美里ちゃんが登場……

応援団、人生の応援団として偉大な存在

「Spirits」MISATO

渡辺さんちの美里ちゃんのニューアルバム。今回のキャッチフレーズは「13thウルトラ・ヴォーカル・アルバム」といたってシンプル。でも「若い青春しているっ子の会」のような(どういうたとえなんだろう。もし同名の会が存在したら気を悪くされないように)会がもしあったら美里はきっと応援団長になっているだろう。年齢に関係なくいつまでも青春するものに対する大応援団長のような存在である(…と表現したかったのだ「若い青春しているっ子の会」は。) MISATOは、とっても貴重なヴォーカリストだ。音に関してはもちろん、新しいところをきっちり押さえながら、この応援団としての変わらぬ姿勢。人生に対するまじめで、一生懸命なところがぼくは大好きだ。彼女が何を思い、感じ、歌っているか常に気になる存在。でも忘れてはならない、美里はロッカーなのである。ロックはきれいきれいではおさまらない。そのあたりを「スピリッツ」という曲の中で歌っているように思う。それは頼れるアネキ的存在なのかもしれない。「輝け!ニッポンの未来 わっかんないけど」こういう歌詞って実にいいねえ。エッ!何! 別に、今やっているアトランタ5輪とは関係ありませんぜ。すねかじって今日も好きなことばっかりやっている皆さんどうか一度聞いてみて。「世界中であなたというのは、あなた一人しかいないのです」というのが美里のメッセージです。前途洋々の人生が待ちかまえているはずなんだけど、なんだかね〜、だんだん個人を大切にしない世の中になってきておるのでしょうか。やだね。(EPICレコード、2800円)

「Mundo Civilizado」ARTO LINDSAY

 前作「曖昧な存在」(4月21日1995年原題「O Corpo Sutil-The Subtle Body」)から1年ぶり。レコーディングは前作同様にブラジル・バイーアとアメリカ・ニューヨークで行われた。シュールなロック・ファンク・サンバ・ボサノバ・ループサウンドなどがお好み焼きのようにに溶け込んでいる。なんだかわかんないけど、思わずひきつけられていく音の魔術がひそんでいます。ニューヨーク生まれで、3歳の時宣教師の父の都合でブラジルへ。アメリカに戻り大学に進んだが、その後ニューヨークでアートの道へ。ディビッド・バーン、ブライアン・イーノなどパンク・ロック系の仲間が多く、アバンギャルドな実験的要素の強い作品を手がけることが多かった。ボサノバやブラジル音楽などの影響が強く不思議な持ち味になっている。肩の力が抜けた、それでいて不思議な魅力のつまったボーカルはどの部分を聞いても同じ変わらなさとすごいと思う。なんやこのおっさんは、というおどろき。(フォーライフ、2800円)



「WAKEY! WAKEY!」小林宏至

 そんなに大きな声で「起きろ!起きろ!」って耳元で騒がなくても起きます、起きますったら…と言いながら夏の日はつい眠ってしまいますなあ。そういう時にはこの小林宏至のニューアルバム中の「誰のためでもなく」がお勧め。もう完全に起きてしまいます。それにしても小林選手の元気なこと。クラスに一人はこういう元気ものがいるものです。本人自身は決して悪気はないのだけれど、その元気さが周りのものにとってはやたらに、はた迷惑な存在。決して彼が悪い、ということではなく、でも疲れるのはこちらの根性の弱さなのかしら。まあまあ、そうではなくて、誰が悪いのかはこの際追及せずに、とにかく迷惑なほどの元気さというのはこの時代やっぱ貴重です。そしてこのアルバムも、もう決してまとまったものではないけれど、こういう男がポップス界に入ってきたことは大歓迎。だけれど、できるだけ彼の半径10メートル以内には近寄りたくない。もうやたらに元気さに圧倒されてぼくは疲れる。10曲聞き終わってほっとして今は幸せである。でもまたなんだか聞きたくなってくる変な魅力を持った男である。うーむ、年かな。(ファンハウス、3000円)